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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

羅臼北海道東トレイル~ARトレイル企画⑨旅の終わりは、次への始まり・・・!~

2026年01月16日
羅臼 高林紗弥香
こんにちは。
羅臼自然保護官事務所の高林です。 北海道東トレイル企画、最終章です!

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2025年10月7日にハイクした際の記事です。
冬期閉鎖等をはじめ、最新情報をご確認の上、お出かけください。
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今回歩いた区間
知床羅臼ビジターセンター~しおかぜ公園(今回のゴール!!!) 

右の図の赤線部を歩きました。
距離:およそ4㎞
 

知床半島の西側、斜里町ウトロから知床横断道路を越えて町から町を繋ぎたかったのですが、企画調整中、知床峠頂上付近にヒグマが複数滞留しているという情報がありましたので、安全第一で今回は徒歩での通過は諦めました。

ヒグマ出没状況やトレイル上の注意事項は北海道東トレイルのHPでも確認することができます。
出発前に情報収集しましょう!

ヒグマ出没状況マップ
トレイルを歩く - 北海道東トレイル

北海道東トレイルの情報施設でもある知床羅臼ビジターセンターへ立ち寄りました。

館内はシャチの骨格標本や知床で生息している野生生物のはく製があり大迫力ですし、トレイルを更に楽しむことができる自然情報・町の情報等も展示されています。


ビジターセンターのスタッフからトレイルについて、説明してもらえます。
近日の熊出没状況等も確認できます。 
情報収集しましょう!

トイレ休憩と水も補給できます。
今回は羅臼がゴールですが、羅臼からスタートする方は特に、ここで水分をしっかり補給していきましょう。知床羅臼ビジターセンター~ウトロ側の自然センター間では、水を汲める施設はありませんので、トレイルご利用の際はご注意ください。
道路沿い沢水はありますが要煮沸ですし、藪に入らなくてはならないのでお勧めしません。

情報収集し出発!
ビジターセンターは羅臼町の「湯ノ沢」という地区にあります。
活火山である羅臼岳の麓にあり、湯の沢という名前のとおりで温泉が複数確認されます。
歩いていると、湯けむりが見えたり、温泉の香りがします。
 
ビジターセンターの近くには地元の方に愛されている、熊の湯という温泉があります。
ハイクの行程に余裕がある方は汗を流すのもお勧めです!
 
・・・源泉が90℃を越え、川水で温度調節をして入るのですが・・・熱いことでも有名です。
温泉はもちろん、温泉で地元の方と話すのも楽しみの1つになるかもしれません。

ビジターセンターからは、羅臼川沿いの歩道を歩きます。
川沿いにカワガラスが飛んだり、時にはヤマセミも飛びます。
耳を澄ませて歩くだけでも、野生動物たちの暮らしを感じることができます。
時折吹く風が心地よいです。風の通り道でもあるこの場所は時折強く風が吹き抜けることもあるのでご注意を・・・!
 
羅臼の役場などメイン通りを通過しゴールを目指します!
入ってみたいお店や施設が道中沢山あり、誘惑が沢山!立ち寄って、町の人と話してみるのもおすすめです。この地で暮らす人たちの生活が垣間見えるかもしれません。
気になる場所へ立ち寄るためにも、やはり行程には余裕があったほうがより、楽しめるかもしれません。

ゴールまであと少し・・・!
羅臼川の河口に架かるオジロ橋には、実物サイズのオジロワシの像が設置されています。ちなみに、ビジターセンターから羅臼川沿いを歩いていると、羅臼に生息する生き物たちの像やイラストが橋、欄干、マンホールなど点在していました。ぜひ探してみてください。

オジロ橋からは海も川も山も見通すことができます。
この日はシロザケの遡上も見ることができました。
山と海が繋がり、その自然と共に生きる人たちがいる。
それを感じられるここからの景色は個人的なイチオシポイントです。
 
オジロ橋から漁船が沢山停泊している羅臼港を横目に歩みを進めます。
魚の城下町と呼ばれる羅臼。朝であれば漁師さんたちの仕事風景も見られるかもしれません。
船の色や名前について調べてみても面白いです。個人的に羅臼漁協の指導船らうす丸が名前も黄色い船体も好きです。

ゴール目前!!!
しおかぜ公園の看板によく見ると、北海道東トレイルのテープが設置されています。

8/20に釧路からスタートした企画。ついに・・・ゴールしました!

ゴールであるしおかぜ公園は、言わずと知れた名作映画「地の涯てに生きるもの」のロケ地です。
主演である森繁久彌さんが演じたオホーツク老人の像が、ゴールを見届けてくれました。

余韻にたっぷり浸っています。
今回のセクションは短く切った美味しいところ取りでしたが、長くゆっくり歩くことで見えてくることもあるかもしれません。
 
企画を通して
釧路管内には10人のアクティブレンジャー(以下AR)がいます。
各国立公園に配属されているため、日ごろはそれぞれの国立公園で活動しています。
同じ国立公園で働いていても、業務が異なることも多いです。
業務の相談をすることもあるのですが、今回のAR企画打ち合わせの際に、お願いしたことがありました。悩みが多くなりがちなので、みんなの好きなものやいいなって思うことも知りたいということでした。ハイク中に何気なく話すことで、仲間たちの視点・考えから新たな魅力や発見が多かったです。
 
車で通過すると見落としがちなことも、歩く歩幅、スピードであれば、新たに見えることもあり、
お店、地形、自然環境、気になることが沢山ありました。※書ききれないので何かの機会に・・・。
写真を振り返りつつ、今から来年はもっと1区間を長くして歩いて見たいと作戦を練っています。

旅の終わりは、次への始まり・・・!です。

この企画が終わっても、釧路管内のARで協力し、トレイルの魅力・国立公園の魅力を発信していきたいと思いますので、今後ともお楽しみに・・・!
 
北海道東トレイルは全長410kmのロングトレイルです。
全てのトレイルを通して歩くスルーハイク、区切りながらトレイルを歩くセクションハイクなど、楽しみ方はそれぞれです。南の釧路市からスタートし、湿原、酪農、カルデラ、畑作、海、森の6つのエリアを通り抜け、羅臼町へと続く北上ルート。北の羅臼町からスタートし、釧路市へと続く南下ルート。
どちらから歩いてもそれぞれの地域の特徴を感じられます。
※知床横断道路は、11月4日17:00より冬期全面通行止めとなりました。
冬季の道路状況について(2025/10/28更新) - 北海道東トレイル
 
おまけの出来事
後日、町の方から、「何しにあんなところ歩いてたんだ!?」と声をかけられました。
制服を着たARがぞろぞろ歩いていたので気になられたようでした。この企画を説明し、「そんなのがあるんだな」と興味を持っていただけたことも嬉しかったです。
仕事が終わって熊の湯へ行った時にも北海道東トレイルの話となり、歩くことで自然やその土地で暮らす人々とと繋がるんだなぁ・・・しみじみ感じました。