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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

環境省アクティブレンジャー写真展~北の自然の舞台裏~

2024年06月01日
洞爺湖 幸村 和実

支笏洞爺国立公園

洞爺湖管理官事務所 アクティブレンジャー荻原沙理(現任:幸村和実)

距離感

#エゾリスの写真/# 
四十三山フットパス 8月
 
 四十三山(明治新山)は1910年の噴火で、大地が隆起し誕生した山です。今は噴火から100年以上が経ち、噴火で失われた植生はすっかり回復しています。グリーンシーズンにフットパスを歩いていると、緑のトンネルの中を進んでいるようで、とても気持ちがいいです。(11月中旬から4月下旬までは冬季閉鎖しています。)
 写真のエゾリスには洞爺湖温泉側の登山道入り口を進んですぐに遭遇しました。突然のことにお互いびっくりして、カメラも構えられずしばらく見つめあってしまいました。(写真の手ぶれからもその緊張感が伝わるのではないでしょうか。)
 小さくて黒い瞳にはそこにいる人をくぎ付けにしてしまうような凄みがあります。彼らは厳しい自然の中を必死に生き抜く野生動物。干渉せず、遭遇しても距離をとる。慣れ合わないけど、そこにいる。
 距離感を守ってお互いの心地よい空間を維持していきたいと感じました。

コントラスト

#珍小島公園の写真/# 
珍小島公園 10月

 珍小島は洞爺湖に張り出すように存在する島です。普段からそこまで人は多くなく、洞爺湖を静かに眺められる場所として個人的なお気に入りスポットのうちの一つです。
エゾシカ捕獲に同行するために乗せていただいた和船の乗り場のすぐ近くでもあり、業務でも思い入れのある場所です。
 2023年の秋は、その夏の暑さのせいか色づきが悪く、紅葉しないまま降雪期を迎えてしまうところが多かった印象でした。そんな中でも、珍小島公園の紅葉は比較的色づいており、洞爺湖を眺めながら紅葉狩りをすることができました。
 湖、中島、空、紅葉がそれぞれくっきりと自分の「色」を主張しているのに、調和しあっているようで、額縁に入った絵画を見ているような気持ちになりました。何時間でも眺めていられる光景です。
#写真展のロゴ/#