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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

花咲く礼文島 ~6月~

2024年06月12日
稚内 後澤 宏文
こんにちは! 礼文島担当ARの後澤です。
礼文島が春~初夏の花で彩られてきました。
咲いていた花々をご紹介します。
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①レブンアツモリソウ
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②ミヤマオダマキ
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③ヒメイズイ
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④レブンコザクラ
①礼文島の一番の主役は,何をおいてもレブンアツモリソウです。
 クリーム色の美しい花をつけています。6月中旬頃までが見頃のようです。
②島の随所で見られるミヤマオダマキは,風衝草原では写真のように背が低くなり,高山植物らしい姿をしていました。
③ヒメイズイも同様に,風衝地では10㎝に満たない草丈で,花が地面に着くほどです。
④レブンコザクラは,5月中旬頃から咲き始めました。
 
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⑤キジムシロ
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⑥エゾノハクサンイチゲ
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⑦エゾイヌナズナ
⑤キジムシロは,茎を放射状に伸ばすため,写真のように花が円になって咲いて面白いです。
⑥エゾノハクサンイチゲは5月中旬頃から咲き始め,島の西側斜面の草原を白く彩っています。
⑦エゾイヌナズナは,岩場などに大きな群落を作るので,遠くからでもよく目立ちます。
 
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⑧ハクサンチドリ
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⑨ノビネチドリ
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⑩クロユリ
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⑪サクラソウモドキ
⑧ハクサンチドリは島全体に普通に見られ,白花もあるそうです。
⑨ノビネチドリも随所でよく見られます。ハクサンチドリとは葉が広く波打つことで見分けられます。
⑩クロユリは湿った草地で見られます。匂いはお勧めできません。
⑪サクラソウモドキは,下向きの可憐な花が印象的でした。
 
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⑫アイヌタチツボスミレ
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⑬ネムロシオガマ
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⑭シラゲキクバクワガタ
⑫アイヌタチツボスミレは,側花弁の内側に白い短毛が密に生えることが特徴です。
⑬ネムロシオガマは白い花が固まってつくので,レブンアツモリソウと見間違えることがあります。
 レブンアツモリソウはこの花に似せて花粉を媒介するハチを呼ぶといわれています。
⑭シラゲキクバクワガタは,砂礫地に点々と鮮やかな青い花を咲かせていました。
 
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⑮レブンハナシノブ
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⑯チシマフウロ
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⑰レブンソウ
⑮カラフトハナシノブの品種で,花序が密に詰まるものをレブンハナシノブと呼ぶそうです。
 少し背の高い草原に群生している様子は見事でした。
⑯チシマフウロは同じような場所で同じような青い花をつけますが,葉の形や花の中の様子など,
 ハナシノブとは全く違う仲間であることがわかります。
⑰レブンソウが咲き始めました。
 この花は礼文島にしかない固有種で,礼文島にお越しの際には必ず見ていただきたい花です。
 花が上向きに咲くこと,葉の縁や茎に絹毛が密生して白く見えるのが特徴です。
 
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⑱ミヤマキンポウゲ
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⑲レブンシオガマ
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⑳レブンキンバイソウ
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㉑ヒオウギアヤメ
⑱ミヤマキンポウゲは,遊歩道の両脇を黄色く彩っています。
⑲レブンシオガマが咲き始めました。
 キタヨツバシオガマの礼文島特産品種で,花が20段以上,葉が5~6枚輪生するという特徴があります。
⑳レブンキンバイソウも咲き始めました。これも礼文島でしか見られない固有種です。
㉑ヒオウギアヤメも咲き始めています。沢沿いの湿地など湿った場所に群生しています。
 
以上ご紹介したのは,「花の浮島」礼文島で6月に目立って見られた植物です。
短い春~夏,花の移り変わりは激しく,1週間経つとガラリと花の景色は変わってしまいます。
訪れる度に新しい花に出会える島,ますます好きになりました。
 
礼文島では,6月4日(火)から6月19日(水)まで,
フェリーターミナル2階でアクティブ・レンジャー写真展を開催しています。
お越しの際にはぜひご覧ください。