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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
上士幌管理官事務所は、トムラウシ南沼汚名返上プロジェクトの一員として、トムラウシ山登山に携帯トイレを普及させるため、登山道の中間、カムイサンケナイ川沿いに携帯トイレブーステントを設置しています。

トムラウシ山登山道カムイサンケナイ川沿いの携帯トイレブーステントを点検

2024年08月15日
上士幌 上村 哲也
上士幌管理官事務所は、トムラウシ南沼汚名返上プロジェクトの一員として、トムラウシ山登山に携帯トイレを普及させるため、登山道の中間であるカムイサンケナイ川沿いに携帯トイレブーステントを設置しています。トムラウシ山の温泉登山口には公衆トイレが、短縮登山口にはバイオトイレがありますが、山頂までの登山道にはトイレがありません。南沼野営指定地に携帯トイレブースが2基ありますが、日帰りのルートからは僅かに離れています。カムイサンケナイ川の携帯トイレブーステントは、トムラウシ山登山道のおおむね中間に位置し、日帰りの登山者にも使いやすいのではないでしょうか。今シーズンは7月初めに設置し、9月中旬に撤収する予定です。
8月のお盆の頃、点検に赴きました。テントに置いた計数器によれば60人の利用がありました。目立った汚れもなく、きれいに使っていただけていました。
カウンターは60人
ブース内部
ブース外部

気になる登山道の石段

ところで、登山道の石段に気になるところがありました。
カムイ天上に登り上がる急坂に石段が組まれています。もう、十年以上も前から堅牢に維持されてきましたが、石組みの脇に足跡やストックの跡が見受けられます。
石段は、登山道の両側のまだ土が残るところに礎となる石を突き当て、やや曲線を描きながら石を組んで段を作り、間詰めの石や砂利の圧力で固定されています。雨が降り水が流れても石段の中を流れ落ち、土を削り植物を痛めることはありません。
ところが、石段の外側の土や植物の上を歩いたりストックを突いたりすると、植物が痛み土が削られ、突き当てた石が崩れてしまいます。どうか、作者の意図を酌み、一歩一歩石段を踏みしめてください。
石段の真ん中を歩こう