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アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
礼文島の外来植物除去
2024年08月27日
稚内
こんにちは! 礼文島担当のAR後澤です。
花の浮島礼文島にも,たくさんの外来植物が見られます。それらは分布を広げる力が強く,元々島にあった植物の生育地を奪ったり,島の生態系を変えてしまったりすると考えられます。そうなる前に除去を行い,島の生物多様性を維持していこうと,礼文町やボランティアによる努力が続けられています。環境省でも,毎年5月と8月にパークボランティアなどの皆さんのお力をお借りして外来種除去活動を行っています。
5月は,礼文にあるトレイルの中で最も人気のある桃岩展望台コースの入口で,ハルザキヤマガラシやセイヨウタンポポを除去しました。今年は地元の礼文高校の生徒さん1名も自主的に参加してくださいました。
この場所は以前にハルザキヤマガラシの侵入が激しく,道路や歩道沿いが黄色い帯になるほどだったそうです。実際に,この場所に向かう車道沿いは,写真のようにハルザキヤマガラシによる「菜の花畑」になっている場所もありました。
花の浮島礼文島にも,たくさんの外来植物が見られます。それらは分布を広げる力が強く,元々島にあった植物の生育地を奪ったり,島の生態系を変えてしまったりすると考えられます。そうなる前に除去を行い,島の生物多様性を維持していこうと,礼文町やボランティアによる努力が続けられています。環境省でも,毎年5月と8月にパークボランティアなどの皆さんのお力をお借りして外来種除去活動を行っています。
5月は,礼文にあるトレイルの中で最も人気のある桃岩展望台コースの入口で,ハルザキヤマガラシやセイヨウタンポポを除去しました。今年は地元の礼文高校の生徒さん1名も自主的に参加してくださいました。
この場所は以前にハルザキヤマガラシの侵入が激しく,道路や歩道沿いが黄色い帯になるほどだったそうです。実際に,この場所に向かう車道沿いは,写真のようにハルザキヤマガラシによる「菜の花畑」になっている場所もありました。
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この場所での外来種除去活動に初めて参加しました。ここ何年かの取り組みの成果か,ハルザキヤマガラシはまばらにしか見られませんでした。一方で,今度はセイヨウタンポポが増え,道沿いに黄色のラインを作っていました。今回の除去活動は,9割がセイヨウタンポポという感じでした。
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このハルザキヤマガラシのように外来植物の除去の効果が確認できると,頑張った甲斐があったと嬉しくなります。そこで,先日(8月21日)に鉄府(礼文島北部)で行ったノラニンジンやアメリカオニアザミの除去活動に際し,前年度の除去活動の成果がどの程度現れているか確かめてみました。
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写真の中で白い花を咲かせているのは全て外来種のノラニンジンです。
同じ場所の除去前の写真を並べてみると,昨年度(写真④)と比べて今年度(写真⑤)の方が明らかに花の数が減っています。昨年度(写真④)のノラニンジン開花株は全て根から抜き取りましたが,多年草であるため,1年目の小さな葉がちらほら目につきました。それが今年度(写真⑤)で開花しているわけですが,開花株が少なくなっていることから,外来種除去には確かな効果があることが分かりました。
同じ場所の除去前の写真を並べてみると,昨年度(写真④)と比べて今年度(写真⑤)の方が明らかに花の数が減っています。昨年度(写真④)のノラニンジン開花株は全て根から抜き取りましたが,多年草であるため,1年目の小さな葉がちらほら目につきました。それが今年度(写真⑤)で開花しているわけですが,開花株が少なくなっていることから,外来種除去には確かな効果があることが分かりました。
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今年度も開花株は全て抜き取り,写真⑥のようになりました。
最後に,礼文島で主に除去している外来植物の写真を載せます(写真①のハルザキヤマガラシ以外の4種)。外来植物も在来植物も同じ野草の仲間,美しい花を咲かせるものも多く,除去することはやはり心が痛みます。しかし,礼文島の自然や生物多様性を守るために,これからも外来植物除去を続けていかなければと思います。
最後に,礼文島で主に除去している外来植物の写真を載せます(写真①のハルザキヤマガラシ以外の4種)。外来植物も在来植物も同じ野草の仲間,美しい花を咲かせるものも多く,除去することはやはり心が痛みます。しかし,礼文島の自然や生物多様性を守るために,これからも外来植物除去を続けていかなければと思います。
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