アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
日高山脈登山道利用・状況調査の報告を一挙公開します
2024年09月02日
帯広自然保護官事務所
こんにちは、帯広自然保護官事務所のアクティブレンジャーの谷水です。今日は、6月に行った登山道利用調査のご報告をいたします。
最初にピラミッド型の山頂を持ち日高山脈の中では比較的登山道が整備されている山として日高山脈主稜線南端に位置する「楽古岳」をご紹介します。
最初にピラミッド型の山頂を持ち日高山脈の中では比較的登山道が整備されている山として日高山脈主稜線南端に位置する「楽古岳」をご紹介します。
楽古山荘まで車で行くことができます。山荘はトイレ付、水場もあります。最初の徒渉は雨量によっては登山靴が濡れますが、この日は飛び石で渡ることができました。暫くはメナシュンベツ川沿いを登りますが夏靴で問題ありませんでした。尾根の取り付きはちょっと不明瞭なので、慎重に見渡しましょう。尾根までは笹藪の多い急登ですが、今回は笹藪に悩まされることはありませんでした。
山頂はあいにくの天気で眺望は望めませんでしたが、山荘、登山道、案内板等の設備は自治体と地元山岳会の皆さまのご苦労が実感できる調査となりました
続いては、日高山脈日帰り最難関の山イドンナップ岳をご紹介します
続いては、日高山脈日帰り最難関の山イドンナップ岳をご紹介します
新冠ポロシリ山岳会の事業計画の一つであるイドンナップ岳登山道整備活動に同行し、登山道調査及び現地調査を行ってきました。
山岳会は、数日前から事前調査や荷揚げ、イドンナップ山荘の整備や清掃を数回行っておりますが、私達は登山道の状況把握と利用実態を調査する目的で同行させていただきました。
イドンナップ岳に行くには、まず新冠町道「岩清水アブカシャンペ線」ゲートから34kmほどあり、長い砂利道を車で走らなければなりません。更に冬期(10月~6月中旬)は通行止めされるため、年間に3ヶ月半しか通ることができず、登山期間も限られてしまいます。
山岳会は、数日前から事前調査や荷揚げ、イドンナップ山荘の整備や清掃を数回行っておりますが、私達は登山道の状況把握と利用実態を調査する目的で同行させていただきました。
イドンナップ岳に行くには、まず新冠町道「岩清水アブカシャンペ線」ゲートから34kmほどあり、長い砂利道を車で走らなければなりません。更に冬期(10月~6月中旬)は通行止めされるため、年間に3ヶ月半しか通ることができず、登山期間も限られてしまいます。
私自身も過去、個人的に日帰りした時は16時間14分もかかり、日帰り最難関の山と称される山を実感していたところです。
長い登山道はアップダウンが続き笹藪を漕ぐこともしばしば、新しいヒグマの足跡があったり、数十匹のダニが服にまとわりつき、実際に私も2匹に食われてしまいました。
しかし、地元山岳会の皆さんの活動により、最小限のルート確保、案内板の設置がなされ、迷うような箇所もなく、水場の場所やルートも確認でき、安全なルートであることを実感してきました。
新冠富士からイドンナップ岳までは片道2時間近くかかりますが、日高山脈の藪漕ぎ経験が無ければ、ルートを見失ったり、体力を使い果たしたりする恐れがあり、やはり難しい山であることも実感してきました。
長い登山道はアップダウンが続き笹藪を漕ぐこともしばしば、新しいヒグマの足跡があったり、数十匹のダニが服にまとわりつき、実際に私も2匹に食われてしまいました。
しかし、地元山岳会の皆さんの活動により、最小限のルート確保、案内板の設置がなされ、迷うような箇所もなく、水場の場所やルートも確認でき、安全なルートであることを実感してきました。
新冠富士からイドンナップ岳までは片道2時間近くかかりますが、日高山脈の藪漕ぎ経験が無ければ、ルートを見失ったり、体力を使い果たしたりする恐れがあり、やはり難しい山であることも実感してきました。