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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

湿原のひみつ 教えます

2024年10月08日
釧路湿原 石下亜衣紗
こんにちは!
釧路湿原自然保護官事務所の石下です。
オオヒシクイの声が聞こえ、湿原もだんだんと渋い色に変わり、すっかり秋になりました。
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シラルトロ湖で休むオオヒシクイたち
食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋…実りの秋!ということで、ただいま温根内ビジターセンターでは
地元の子供達が湿原学習の成果をまとめたポスターを展示しています。
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9月下旬より展示中です
釧路湿原国立公園の各所では、自然再生事業が様々な形で行われています。
動物も人も湿原からさまざまな恩恵を受けて暮らしてきましたが、戦後の開発により湿原の減少、土砂の流入、
外来種の侵入など、本来の自然環境が急激に失われてきました。
このままでは湿原の自然と恵みがどんどん失われてしまう!
人為的な、急速な環境変化を食い止め、ラムサール条約登録(1980年)前の姿に戻すことを目標に2003年から
10の原則に基づき7つの取り組みが進められてきました。
 
その中の1つに、「自然再生の普及と環境教育・市民参加の促進」があり、具体的取り組みとして、
例えば地元小学校の湿原学習のサポートを行っています。
 
夏に細岡や達古武、温根内など湿原を探検。
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指導員さんに植物を触らせてもらったり
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たくさんセミの抜け殻を見つけたり
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望遠鏡で野鳥を探して観察してみたり
専門家からお話を聞いて、見て触って、季節の変化を感じながら、湿原の景色や役割、
そこに暮らす生き物をしっかりと確かめていきます。
 
学習は1度見ただけでは終わりません!秋に再び湿原を訪れ、夏に見つけた不思議に思ったこと、
気になった物について学習を深めていきます。
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調べたり、人に聞いたり、実験してみたり
学校の先生、環境省職員や北海道環境財団の職員、ビジターセンターのスタッフ以外にも、博物館の学芸員さん、
こども遊学館のスタッフ、北海道開発局の方、図書館の方など、様々な職業の方々がご協力くださり、
子供達のみつけた不思議の解明にヒントをくれます。
 
そして、これらの体験や集めた資料・情報から研究の成果を「発表ボード」にまとめます!
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発表ボードの基本構成
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冬には授業参観も兼ねた発表会!
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学会のポスター発表さながらです
レイアウトや色使い、伝えるにはどうしたら良いか。悩みながらまとめたことや個性が伝わってきます。
 
3月には釧路市こども遊学館さんが開催する「釧路サイエンスフェア」での発表に挑戦する子も!!
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クラスメイトや保護者だけでなく、
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一般市民や専門家
他校の生徒たちの前での発表です。ものすごい緊張が伝わってきます…
 
そんな子供達が1年かけて取り組んだ学習成果の一部を温根内ビジターセンターで展示しております。
11月28日まで展示していますので、子供達が探ってまとめた湿原のひみつ、ぜひご覧下さい!
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読み応え抜群!
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子供達の着眼点にも注目です。
温根内ビジターセンター (TEL:0154-65-2323)
開館時間 9:00~17:00(11月からは16:00まで)
2024年11月28日(木)まで
※火曜は休館日のためご覧いただくことができません。
 
湿原学習やサイエンスフェアについての詳細はこちら↓
https://www.kushiro-ee.jp/kenpatu_boad/index.html