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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

支笏洞爺国立公園 洞爺湖地区(羊蹄山・洞爺湖・登別)の情報を、アクティブ・レンジャー幸村が発信しています。

四十三山(よそみやま)

2024年12月12日
洞爺湖 幸村 和実
みなさんこんにちは。
洞爺湖や有珠山・昭和新山は有名ですが、四十三山(よそみやま、明治新山ともいいます)をご存じでしょうか。
今回は、四十三山の紹介をしたいと思います。
四十三山の画像
赤丸が四十三山 上は有珠山(大有珠) 左に昭和新山

四十三山

 四十三山は、1910年(明治43年)、45個の火口を作って噴火した際に、170m隆起してできた山です。この時は、噴火の2日前に、当時の室蘭警察署長が山麓の全住民16000人に対し、有珠山から12km以遠に避難命令を出し、人的被害をほとんど出しませんでした。当時の防災意識の高さが、今に受け継がれているといえます。別名明治新山とも呼ばれますが、地元では四十三山と言うことが多いですね。

洞爺湖温泉のはじまり

今では温泉で有名な洞爺湖ですが、1910年の噴火前はまだ温泉がありませんでした。このときの噴火の後、湖岸で温泉の湧出が始まりました。洞爺湖温泉の歴史の始まりです。
 北海道で有数の温泉地となった洞爺湖温泉ですが、宿泊や日帰り温泉のほかに、足湯・手湯が多いことはご存じですか。湖を見ながら足湯につかれるところもあり、おすすめです。
足湯の写真(洞龍の湯)
洞龍の湯 この日は雪ですが天気が良ければ湖や羊蹄山を眺めながら足湯を楽しめます
足湯の写真(薬師の湯)
薬師の湯 足湯ポケットパークというところにあり、タオル(自販機)も販売しています

四十三山遊歩道

 四十三山遊歩道は、2008年に整備されました。噴火から100年が経ち植生がすっかり回復。活火山の荒々しい山容とは違った趣があります。
木漏れ日の四十三山遊歩道
木もれ日が心地よい7月の四十三山遊歩道
オオルリの写真
四十三山遊歩道脇にいたオオルリ

四十三山パトロール

 パークボランティアのみなさんの協力のもと、定期的に四十三山のパトロールを行い、倒木の処理や枝払い、ゴミ拾い等を行っています。11月中旬に今年度最後のパトロールを行い、ゴミ拾いをしながら倒木を2本処理しました。最後にゲートを閉じて、来期の開通までしばしのお休み。無事に作業を終えることができました。ゲートを閉じて、洞爺湖に向かって下りると、正面に羊蹄山と洞爺湖中島がドーンと目に入ってきます。高さは4倍も違いますが、遠近の妙で双子のようです。絶景に疲れを忘れる瞬間でもあります。
倒木処理の様子
四十三山壮瞥側ゲート
壮瞥側ゲートからは正面に羊蹄山(1898m)と中島(455m)が見える