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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

大雪山の恵み

2025年05月16日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
前回の日記からすっかり日にちが開いてしまいました。みなさんお変わりありませんか?
 
道北地方は3~4月はぐずついた天気が続き、5月に入ってようやく天気予報に太陽マークが並ぶようになり、桜の開花も例年より少し遅れましたが、東川町の桜の名所で桜見物ができました。

【旭岳と桜 東川町遊水公園にて】
 
数日前から町内の田んぼにも水が入りはじめました。
東川町の基幹産業は稲作。耕地面積の8割以上がお米を作っています。

【キトウシ山から見た東川町】
 
大雪山は火山噴出物の堆積でできた山。その地層には無数の穴や亀裂があり、大雪山の雪解け水がその中を流れていくときに、水の中に含まれるゴミや有機物を取り除くろ過フィルター代わりとなり、同時に地層に含まれる天然ミネラル成分が水に溶け込んで、長い年月をかけて天然ミネラルウォーターができあがります。
 
その水が田んぼに供給され、米農家とJAひがしかわが、農薬の種類や散布の回数、散布方法など独自の厳しい生産基準を制定し、米農家によって作られたお米は「東川米」と言うブランド米として出荷され、全国的にも大変注目を浴び、人気のお米となっています。
私も東川米を食べて以来、あまりの美味しさに大ファンとなり、東川米ひとすじです(ななつぼし派)♡
今年はお米が豊作で、価格高騰が収まってくれると良いですね・・・。

【水田に映る大雪山】
 
きれいに耕された田んぼに水が入り、稲が植わる前の、ほんの一時しか見られない水田風景が大好きです。
春の風は心地良く、カワラヒワやヒバリが盛んに鳴き、水路には白濁した雪解け水が勢いよく流れています。
風のない日は水田が鏡のようになり、大雪山が美しく映ります。
大雪山の風衝地では、そろそろ高山植物が咲き始め、その上をウスバキチョウがヒラヒラと舞っているかも・・・と山の上へと想いが膨らみ、この夏はどんな場面に出会えるだろうか、またあの景色が見たいとワクワクし、見上げれば大雪山があるこの環境を心から幸せに感じる日々です。
 
さて、5月10日(土)上富良野町十勝岳温泉凌雲閣さんでパークボランティア連絡会総会が開催されました。

会場には57名、リモートでは23名、計80名が参加。(残念ながらリモートは電波状況が悪く、途中で中断となってしまいました・・・)
総会では令和6年度の事業報告、令和7年度の事業案が検討され、無事に全ての審議事項が承認され、今年度の活動がスタートとなりました。
残念ながら、総会の翌日に予定していた春山研修は雨天で中止となってしまいましたが、今後の活動はお天気に恵まれて、みなさんと汗をかきながら、大雪山の素晴らしさを共有したいです。

【十勝岳温泉凌雲閣にて】
総会まで色々な準備をされた役員さん、お疲れさまでした。

今年度は113名での活動となります。みなさんのご協力、よろしくお願いします。