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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

パワースポットならぬ“パワーバード”

2026年03月25日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは。東川管理官事務所の渡邉です。
 
先日、自宅で過ごしていると「コォー!コォー!」というにぎやかな鳴き声が聞こえてきました。ハクチョウです。
声が近かったので、急いで窓を開けると、ちょうど家の真上をハクチョウの群れが飛んでいくところでした。
  

 
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おーい!わたしも連れていっておくれ~!
ハクチョウは夏の間はシベリアで繁殖しますが、冬になると雪で餌が得られなくなるため、生まれて間もない子どもを連れて家族で日本へ渡ってきます。
北海道や本州の沿岸部で水草等を食べながら越冬し、3~4月には雪解けが進む東川町の田んぼにも立ち寄り、落ち穂をついばむ姿が見られます。
 
 
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東川の落ち穂、おいしいしょ☺
その後、さらに北へと移動し、浜頓別町のクッチャロ湖で最後の休息をとったのち、また家族で約2週間かけて約3,000kmも離れたシベリアへと渡ります。
容赦ない自然に体一つで対峙するハクチョウの姿は、なんと壮大で逞しく美しいのでしょうか。
年々、ハクチョウ愛は高まり、今ではパワースポットならぬ“パワーバード”のような存在になっています。
その姿を見かけると、とても嬉しく、肩の力がフッと抜け、大げさかもしれませんが、「生きていてよかった~」と感じさせてくます。
野生での寿命は15年程度だそう。また来年も元気に戻ってきてほしいです。


これからの季節は、カワラヒワやオオジシギ、モズといった夏鳥たちの声も順に聞こえてくることでしょう。にぎやかな春の訪れを楽しみに待ちたいと思います。 

さて、先日大雪山国立公園周辺の某所にて、スノーモビルの乗入れ巡回パトロールを行いました。
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大雪山国立公園は、原生的な山岳環境が広がり、希少な野生動物や高山植物が生息・生育する貴重な地域です。
スノーモビルによる騒音や排気ガス、さらに踏圧は自然環境に悪影響を及ぼすため、特別保護地区や車馬等乗入れ規制区域、原生自然環境保全地域では、乗入れが禁止・規制されています。
このため、乗入れが多く見られる場所では関係者で普及啓発パトロールを行ったり、監視カメラで乗入れ状況を把握したり、実際にスノーモビルに乗って、痕跡(トレース)を追跡して乗り入れ経路や到達地点の確認も行うことも。
調査を実施した日は、幸いにも乗入れ者やトレースは確認されず、安心して引き返すことができました。

大雪山の冬はモノクロの世界です。動物たちは眠りにつき、においもなく、聞こえるのは風の音だけ。
荘厳な大雪山の自然に、スノーモビルはあまりにも異質です。

排気ガスの臭いが、静寂を破るエンジン音が、大雪山に響くことがないよう、今後もさまざまな方法を考えていきたいと思っています。  
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2月ニペソツ山
※国有林、道有林、東京大学北海道演習林はスノーモビルの乗入れを原則禁止しています。
 本調査は各機関の許可を得て乗入れをしています。