
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
環境省アクティブ・レンジャー写真展 ~北の自然の舞台裏~
2026年07月17日
えりも
日高山脈襟裳十勝国立公園
えりも自然保護官事務所 アクティブ・レンジャー 杉浦 圭
冬のひととき

襟裳岬 2月
2月の晴れた日、アザラシたちはどのように冬を過ごしているのだろうと思い、様子を見に行ってみました。えりもは「風の町」として有名で、特に冬は風が強い日が多く、ドローンを飛ばすことはもちろん、岬の先端まで行くことさえ難しい日もあります。しかし、この日は風が弱く、とても穏やかな天気でした。久しぶりに目にしたアザラシたちは、海を泳いだり、ひなたぼっこをしたり、のんびりとすごしていました。岩礁の上を見上げるとオオワシの姿も。越冬のためにやってきたオオワシ(Haliaeetus pelagicus)と、えりもに定着するゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)――。冬にしか見られない特別な共演に、思わず心を奪われた瞬間でした。
アザラシが棲む岬

襟裳岬 6月
写真の奥には道路や建物が見え、人の暮らしがすぐ近くにあることが分かります。「野生生物」と聞くと遠い自然の中を思い浮かべがちですが、彼らの生活は人の暮らしのすぐ近くにあります。人と野生生物が共に過ごす、えりもならではの光景です。
襟裳岬「風の館」の望遠鏡を覗けば、アザラシたちが岩礁で休む姿や、海で泳ぐ姿を見ることができます。波をかぶらないよう、体をのけぞらせる愛らしい様子が観察できることもあります。また、昆布漁船で岩礁周辺を巡る「コンブボートクルーズ」でのアザラシ観察もおすすめです。
