
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
知床ウトロのARってどんな仕事をしているの?~主な年間スケジュール~
2026年05月13日こんにちは、知床ウトロのアクティブ・レンジャー(AR)の田中です。
ARってなに?と聞かれることがよくあります。
ウトロARの仕事は知床国立公園や鳥獣保護区といった保護地域内のパトロールや調査・情報収集、利用者指導などをしています。
具体的になにをしているの?
そう思われる方に、4月から一年間の主なスケジュールをご紹介します!
(一番下に年間スケジュール表あります)
◆年度はじめは「知床五湖」から

雪解けがゆっくりと進む春。
年度のはじめは「知床五湖」の開園準備から動き出します。
4月中旬から遊歩道の除雪や知床五湖の紹介パンフレットの発送などでいそいそ。
知床五湖が開園する前に遊歩道や木道に利用者カウンターを設置し、閉園する11月までの間、定期的にパトロールを行い利用状況や施設内の状況を確認します。
◆痩せる夏 山と湖でハードモード
6月に入ると山へ赴く仕事が増えます。
6月中旬には、1泊2日で硫黄山に登り周辺に生える高山植物シレトコスミレの調査を行います。
この調査はエゾシカによる食害の状況を調べるため、雪渓をひいひい言いながら登ります。
「山の日」を迎える前には、知床連山のウトロ側の玄関口である2か所の登山口(岩尾別登山口、硫黄山登山口)に利用者カウンターを置いて定期的にデータ回収に向かいます。
そして順次、1~2泊の羅臼岳の巡視(パトロール)や知床連山の縦走巡視も加わります。
山の巡視では、踏圧の状況や、標柱のチェック、登山者の糞尿処理もします。
え、こんな事までするの…、と思ったのが「登山道整備」。
登山道でよく目にする木の階段や石畳を作るのですが、丸太を運んだり石を背負って歩いたりと、これまたひいひい言います。
近年、ウトロ自然保護官事務所が力を入れている業務の一つに外来種「スイレン」の駆除があります。
景観維持や在来植物のため、知床財団や専門家、地域住民やガイドさんたちと協力して行うこの作業。
わたしも最初のうちはウキウキ気分でシーカヤックに乗りスイレンを除去していきますが、スイレンの生命力に除去が追い付かず…。
だんだんとスイレンを見るのが嫌になり、匂いをかぐのも嫌になります。
昨年からは東大の協力で刈り取りロボットボートが導入されており、今年度の活躍も期待が高まっております。
この他にも、鳥獣保護区やフレペの滝遊歩道の巡視もあります。
体を使わない週はないというくらい夏はハードな外作業が増えます。
正直、夏は痩せます!
◆秋になると
秋になると今度は「ヒグマパトロール」という業務が加わってきます。
秋は実りの時期。ヒグマは冬眠に備えて、ドングリといった木の実や、川に遡上するサケを食べるために活発に動き回ります。
その際に、道路や河川といった人の近くに現れることもあります。
こうしたヒグマを近くで見ようと、渋滞が起きたり、過度にヒグマに接近したり待ち伏せしてクマの写真を撮影しようとしたりする人が現れます。
ヒグマパトロールでは、クマと人の事故を防ぐために、特にヒグマがよく出没するエリアに行き、危険が及ぶ行動をしている人に注意を呼び掛けています。
また毎年10月に知床自然センターで開かれているイベント「知床サスティナブルフェス」にも参加します。
ここではワークショップを開きヒグマの生態や適切な距離を伝えています。
普及啓発活動もARの大切なお仕事なのです。
◆冬は鷲を数えて…
秋ごろまでこうした巡視が続いていましたが一転して冬は外での業務がめっきり減ります。
完全なオフシーズンに、、、と思いきや。
秋からはオオワシやオジロワシが越冬のためロシアから渡ってきます。
こうしたワシ類の飛来状況を11月から翌年4月上旬にかけて毎週水曜日に数えるのです。
多いときには500羽以上を数える時も。
野鳥好きにとってはとてもオイシイ仕事です!
◆データ整理や窓口業務もやります
個人的には外に出ている方が好きですが、内勤も業務の半分くらいを占めます。
調査で得られた情報を集計したり、保護官(環境省の正職員)から頼まれた事務仕事をしたりすることも多く、知床国
立公園に関する問い合わせの対応や、物品の管理なども行っていますよ。
主な年間スケジュール
