
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
北海道地方事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。支笏洞爺国立公園 支笏湖地区(定山渓・支笏湖)の情報を、アクティブ・レンジャー奥脇が発信しています
樽前山コマクサ除去~2026~
2026年08月27日
支笏湖
皆様こんにちは。今年も支笏湖地区パークボランティア・協力者の皆様とともに、コマクサの除去活動を行いました。
活動にご協力いただいた皆様には、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
今回は、初めてこの活動を知ってくださった皆様に向けて、コマクサの紹介と、除去活動が始まった経緯についてご紹介します。
活動にご協力いただいた皆様には、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
今回は、初めてこの活動を知ってくださった皆様に向けて、コマクサの紹介と、除去活動が始まった経緯についてご紹介します。
コマクサとは?
写真のピンク色の花を咲かせる植物がコマクサです。
コマクサは、ほかの植物が育つことのできないような厳しい環境でも花を咲かせ、その美しい姿から「高山植物の女王」と呼ばれることもあります。
コマクサは、ほかの植物が育つことのできないような厳しい環境でも花を咲かせ、その美しい姿から「高山植物の女王」と呼ばれることもあります。
葉は灰青色(はいあおいろ)で、パセリのような形をしています。実際目にすると、葉の先は少し紫色がかっているようにも見えます。
また、根は非常に長く、地上部から掘り取った根の先までは30cmの移植ごてと同じくらい長く伸びていました。
また、根は非常に長く、地上部から掘り取った根の先までは30cmの移植ごてと同じくらい長く伸びていました。
コマクサ除去作業のはじまり
この活動は、1980年代に登山者によってコマクサが樽前山へ持ち込まれ、数株が植えられたことが始まりとされています。
コマクサは北海道内では大雪山や日高地域などに自然に生育しています。
しかし、樽前山にはもともと生育していなかった植物であるため、樽前山では「国内外来種」として扱っています。
以前は委託業務により除去作業を実施していましたが、株数が減少してきたことや継続的な活動として実施するため、
2021年度よりパークボランティア活動として除去作業を行っています。
※活動については、過去のアクティブ・レンジャー日記にも投稿しておりますので、ぜひご覧ください。
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]:支笏洞爺国立公園 支笏湖 | 北海道環境局 | 環境省
今年度は、5月26日と6月17日の2日間、パークボランティア活動でコマクサ除去作業を行いました。
その様子を写真とともにご紹介します。
コマクサは北海道内では大雪山や日高地域などに自然に生育しています。
しかし、樽前山にはもともと生育していなかった植物であるため、樽前山では「国内外来種」として扱っています。
以前は委託業務により除去作業を実施していましたが、株数が減少してきたことや継続的な活動として実施するため、
2021年度よりパークボランティア活動として除去作業を行っています。
※活動については、過去のアクティブ・レンジャー日記にも投稿しておりますので、ぜひご覧ください。
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]:支笏洞爺国立公園 支笏湖 | 北海道環境局 | 環境省
今年度は、5月26日と6月17日の2日間、パークボランティア活動でコマクサ除去作業を行いました。
その様子を写真とともにご紹介します。
1回目の除去作業
1回目は5月26日に実施しました。
この日は曇り空で風もあり、朝は肌寒く感じられました。登山前に装備や作業工程などを確認した後、登山を開始しました。
この日は曇り空で風もあり、朝は肌寒く感じられました。登山前に装備や作業工程などを確認した後、登山を開始しました。
樽前山を代表する花であるイワブクロ(タルマイソウ)はまだ咲いていませんでしたが、
ウコンウツギやコメバツガザクラがきれいな花を咲かせていました。
ウコンウツギやコメバツガザクラがきれいな花を咲かせていました。
参加人数が多く集まったので、2チームに分かれて作業を進めました。
今年から本格的に取り組む急斜面では、作業前に落石などの注意点を改めて確認しました。
その後、全員で登山道から麓方向へ約20m下り、等間隔で一列に並び、登山道へ向かって登りながらコマクサを探して一株ずつ丁寧に掘り取りました。
今年から本格的に取り組む急斜面では、作業前に落石などの注意点を改めて確認しました。
その後、全員で登山道から麓方向へ約20m下り、等間隔で一列に並び、登山道へ向かって登りながらコマクサを探して一株ずつ丁寧に掘り取りました。
これまで経過観察を続けてきた場所では、ピンク色や白色の花を咲かせたコマクサが大きな群落となっていました。
コマクサは根を残さないよう、一株ずつ丁寧に掘り取る必要があります。そのため作業には時間がかかります。
花を咲かせた大きな株から、小指の先ほどの小さな株まで、さまざまな大きさのコマクサが見つかりました。
下記写真のような大株コマクサも発見しました。
コマクサは根を残さないよう、一株ずつ丁寧に掘り取る必要があります。そのため作業には時間がかかります。
花を咲かせた大きな株から、小指の先ほどの小さな株まで、さまざまな大きさのコマクサが見つかりました。
下記写真のような大株コマクサも発見しました。
作業場所は、通常は立ち入らない登山道の外側です。
在来種であるイワブクロ(タルマイソウ)やコメバツガザクラなどを傷つけないよう、足元に十分注意しながら慎重に作業を進めました。
森林限界より高標高域の岩場では、背の高い木は育つことができません。
そのような環境では、高山植物が根を張ることで土壌を支え、斜面の崩壊を防ぐ役割も果たしています。
コマクサは、本来の生育地では高山環境を構成する植物の一つです。
一方、樽前山にはもともと生育していなかったことから、樽前山本来の自然環境を守るため、除去作業を継続しています。
コマクサを除去したところには、今後、樽前山に元々自生する在来植物が少しずつ根を張り、生育していくことを期待しています。
大きなコマクサの株の中にイワブクロの葉が見られる場所もありました。
両種が共存しているのか、それともどちらかがもう一方に何らかの影響を与えているのかについては、定かではありません。
在来種であるイワブクロ(タルマイソウ)やコメバツガザクラなどを傷つけないよう、足元に十分注意しながら慎重に作業を進めました。
森林限界より高標高域の岩場では、背の高い木は育つことができません。
そのような環境では、高山植物が根を張ることで土壌を支え、斜面の崩壊を防ぐ役割も果たしています。
コマクサは、本来の生育地では高山環境を構成する植物の一つです。
一方、樽前山にはもともと生育していなかったことから、樽前山本来の自然環境を守るため、除去作業を継続しています。
コマクサを除去したところには、今後、樽前山に元々自生する在来植物が少しずつ根を張り、生育していくことを期待しています。
大きなコマクサの株の中にイワブクロの葉が見られる場所もありました。
両種が共存しているのか、それともどちらかがもう一方に何らかの影響を与えているのかについては、定かではありません。
毎年、1回目の除去作業では、最初のコマクサを見つけるまでに時間がかかります。
しかし、一度見つけると目が慣れてきて、小さな株も次々と見つけられるようになります。
昼休憩までには登山道付近まで登っている予定でしたが、想像以上に群落が大きく、午後も引き続き斜面の途中から除去を進めました。
14時30分頃まで作業を行った後、下山しました。
多くのコマクサを除去できた一方で、帰りの荷物は掘り取ったコマクサでいっぱいになり、「登山で帰りの荷物が増えるのは初めて」という声もありました。
2024年度から継続している地区では、1年目は約3,000本、2年目は約2,000本、そして今年は約1,000本となりました。
花を咲かせた株も少なくなり、継続した除去活動の効果が感じられる結果となりました。
しかし、一度見つけると目が慣れてきて、小さな株も次々と見つけられるようになります。
昼休憩までには登山道付近まで登っている予定でしたが、想像以上に群落が大きく、午後も引き続き斜面の途中から除去を進めました。
14時30分頃まで作業を行った後、下山しました。
多くのコマクサを除去できた一方で、帰りの荷物は掘り取ったコマクサでいっぱいになり、「登山で帰りの荷物が増えるのは初めて」という声もありました。
2024年度から継続している地区では、1年目は約3,000本、2年目は約2,000本、そして今年は約1,000本となりました。
花を咲かせた株も少なくなり、継続した除去活動の効果が感じられる結果となりました。
2回目の除去作業
2回目は6月17日に実施しました。今回も2チームに分かれて作業を行いました。
登山道沿いでは、1回目には咲いていなかったイワブクロ(タルマイソウ)やマルバシモツケが咲いている姿を見ることができました。
登山道沿いでは、1回目には咲いていなかったイワブクロ(タルマイソウ)やマルバシモツケが咲いている姿を見ることができました。
この日の主な作業場所も、1回目に引き続き急斜面です。
落石に注意しながら麓方向へ下り、一列に並んでコマクサを除去しながら登山道へ向かって登りました。
落石に注意しながら麓方向へ下り、一列に並んでコマクサを除去しながら登山道へ向かって登りました。
当日は天候にも恵まれ麓の方までしっかりと作業場所が見えたため、1回目よりも麓に近い場所から作業を始めることができました。
種子が散布される前に除去できるよう、花を咲かせた株を中心に作業を進めました。
休憩をはさみながら作業を続け、午後には別の地区で作業を行っていたチームも合流し、全員でコマクサの除去に取り組みました。
除去したコマクサは参加者で協力して運び下ろしましたが、その量は予想以上で、下山時にはずっしりと重くなった荷物を背負って歩くことになりました。
事務所で採取したコマクサを量ってみたところ、未乾燥の状態で約40kgありました。(ゴールデンレトリーバー1頭ほどの重さです。)
種子が散布される前に除去できるよう、花を咲かせた株を中心に作業を進めました。
休憩をはさみながら作業を続け、午後には別の地区で作業を行っていたチームも合流し、全員でコマクサの除去に取り組みました。
除去したコマクサは参加者で協力して運び下ろしましたが、その量は予想以上で、下山時にはずっしりと重くなった荷物を背負って歩くことになりました。
事務所で採取したコマクサを量ってみたところ、未乾燥の状態で約40kgありました。(ゴールデンレトリーバー1頭ほどの重さです。)
終わりに
コマクサそのものが悪い植物というわけではありません。
しかし、人の行動によって本来の生育地ではない樽前山へ持ち込まれたことで、現在は国内外来種として管理の対象となっています。
今回の活動でも、多くの皆様にご協力いただいたおかげで、着実に除去を進めることができました。
継続して活動に参加してくださっている方からは、毎年活動を実施している地区では「花を咲かせる株が少なくなってきた」といった声も聞かれ、
これまで積み重ねてきた活動の成果を感じることができました。
国立公園の内外を問わず、自然の中へ出かける際には、その場所にもともと暮らしている生き物や植物、
自然環境に配慮した行動を心がけていただけるとうれしく思います。
しかし、人の行動によって本来の生育地ではない樽前山へ持ち込まれたことで、現在は国内外来種として管理の対象となっています。
今回の活動でも、多くの皆様にご協力いただいたおかげで、着実に除去を進めることができました。
継続して活動に参加してくださっている方からは、毎年活動を実施している地区では「花を咲かせる株が少なくなってきた」といった声も聞かれ、
これまで積み重ねてきた活動の成果を感じることができました。
国立公園の内外を問わず、自然の中へ出かける際には、その場所にもともと暮らしている生き物や植物、
自然環境に配慮した行動を心がけていただけるとうれしく思います。
これからも地域の自然を守るため、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
「環境省アクティブ・レンジャー写真展 ~北の自然の舞台裏~」

支笏湖では9/2~9/23に開催します!
場所:支笏湖ビジターセンターの多目的室
(9月の開館時間 9:30~17:30 期間中無休)
皆様のご来場、お待ちしております。
