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北海道環境局

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

十勝岳欠乏症

2026年10月22日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
 
今年6月18日、十勝岳の噴火警戒レベルが「1」から「2」に引き上げられました。

噴火警戒レベルとは、噴火時などに危険が及ぶ範囲や、必要な防災対応を5段階で示したものです。
詳しくはこちら↓【気象庁 噴火警戒レベルの説明】
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kazan/level_toha/level_toha.html

6月7日には、パークボランティアのみなさんと登山道整備のため、十勝岳から上富良野岳まで縦走したばかりでした。
そのわずか11日後。しかも、山開きを3日後に控えたタイミングでの引き上げでした。

火口から約1.5kmの範囲が規制対象となり、十勝岳避難小屋から山頂へ向かうルートをはじめ、三段山や上ホロカメットク山なども入山規制の対象に。
【旭川地方気象台のHPより抜粋】

さらに9月12日には、噴火警戒レベルが「3」に引き上げられ、規制範囲は火口から約3kmに拡大し、望岳台の駐車場から先にはロープが張られ、どの山へもアプローチできなくなってしまいました・・・。

 

いつでも登れると思っていた十勝岳

これまで十勝岳には、仕事でもプライベートでも、年に4~5回は登っていました。
モクモクと立ち上る噴煙。荒々しく、ダイナミックな地形。
そして何より大好きなのが、すり鉢火口の縁まで登ったときに広がる、まるで別の惑星に降り立ったかのような景色です。
いつも左右をキョロキョロと見渡しながら、十勝岳の雄大さを全身で感じていました。

そんな大好きな十勝岳に、今年は規制前のたった一度しか登れていません。
いつでも登れると思っていた山に、登れない・・・。
なんだか心が満たされないような気持ちになっていきました。
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北海道の活火山

北海道には、他にも魅力的な活火山があります。
大雪山国立公園の顔とも言える旭岳はもちろんのこと、阿寒摩周国立公園にある雌阿寒岳もその一つ。
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阿寒摩周国立公園 雌阿寒岳
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美しい針葉樹の森を越えた先にダイナミックな爆裂火口がすぐ近くで見られる大好きな山です。
毎年のように登りに行っていたお気に入りの山ですが、こちらも2025年から噴火警戒レベルが「2」となり、山頂まで登ることができません。
北海道駒ヶ岳も、今年噴火警戒レベルが引き上げられ、登山が規制されています(まだ未踏)。
活火山が次々と遠い存在になってしまう……。

火山を求めて樽前山へ!

硫黄のにおいを嗅ぎたい!ザレた登山道を歩きたい!噴煙を眺めながら、荒々しい火山の大地を歩きたい!欲が、日に日に強くなっていき、活火山を求めて向かったのが、支笏洞爺国立公園にある樽前山です。
登り始めて1時間もかからず、あっという間に山頂へ。

こんなに手軽に登れるのに、眼下には深い森と火山特有の荒々しい大地。非日常の景色が広がり、「これだよ、これ」と活火山欲を満たしてくれました😊
また、職業柄、他の地域の国立公園に行っても色々と見物してしまうクセがありますが、登山者が多いことに驚き、色々な方から愛されている山なのが伝わってきました♡

久しぶりの十勝岳へ

そんな折、10月16日、十勝岳の噴火警戒レベルが「3」から「2」に引き下げられ、望岳台から十勝岳避難小屋まで歩けるようになったのです!
雪に閉ざされる前に、設置していた登山者カウンターを回収しなければ!と、大急ぎで望岳台へ向かいました。

石がゴロゴロして歩きにくい道、徐々に増してくる斜度、カヤクグリが群れでハイマツについている虫をついばんでいました。
目の前に広がるのは前と変わりないいつもの十勝岳。
そんな変わらない景色にホッとしながら、カウンターを撤収しました。
 

これからも火山を求めて

活火山には噴火の危険があり、安全が何よりも大切です。
これまで噴火によって大変な思いをされてきた地元の方々のことを考えると、手放しで「火山が好き」とは言いにくい面もありますし、今回の規制による周辺の温泉街や観光に携わる方々への影響を思うと、胸が痛みます。
火山は美しい景色や温泉など、たくさんの恵みをもたらしてくれる一方で、時には人々の暮らしを脅かす存在でもあります。 

それでもやっぱり、あの荒々しくも美しい火山の山は、何度でも歩きたくなる魅力があります。
一日も早く十勝岳を含む噴火警戒レベルが上がっている活火山の噴火警戒レベルが「1」に引き下げられ、また山頂まで歩ける日が来ることを願っています。
みなさんのおススメの活火山はどこですか?