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北海道環境局

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ヒグマ授業 ~正しく知って、正しく恐れる~

2026年10月28日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

先日、東川小学校の6年生にヒグマについてお話をしてきました。 
ヒグマは北海道の自然の豊かさを象徴する動物であり、生態系の頂点にいる存在です。
ところが近年、ヒグマによる事故のニュースを目にする機会も多く、ヒグマについてネガティブな印象を持っている人も多いかもしれません。
 
でも、ヒグマはもともと人間を避けて暮らす生き物。
今回は、ヒグマの生態や実際に起きた事故を通して、人間とヒグマが共存しながら暮らしていくために何ができるのか、「正しく知って正しく恐れる」をテーマに、みんなで考えました。

人間の行動によってヒグマの行動が変わる

今回、特に生徒の皆さんに伝えたかったのは「人間の行動によって、ヒグマの行動を変えてしまうことがある」ということ。

例えば、道路沿いに現れたヒグマを、たくさんの人が近くから撮影していたらどうなるでしょうか。

【ヒグマを撮影するために群がるカメラマン 羅臼自然保護官事務所 高林AR提供】
 
人が近くにいても怖いことが起こらない経験を繰り返すと、ヒグマは次第に人間を恐れなくなることがあります。
また、人間が残した食べ物やゴミからエサを得たヒグマは、同じ場所に何度も訪れたり、人のいる場所で食べ物を探すようになることがあります。
直接エサを与えていなくても、食べ物やゴミを放置することが、結果的に餌付けにつながってしまうのです。
こうした行動が、人とヒグマの距離を縮め、事故の危険性を高めることがあります。
危険なヒグマを増やさないためには、まず私たち人間の行動を変える必要があります。

もし自分が登山者だったら?

授業の後半では、ヒグマとの事故を防ぐために、どのような判断や行動が必要なのかを考えてもらいました。
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あなたが登山口にいたら?
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登山道を管理するレンジャーだったら?
例えば、家族で登山に来たとき、登山口に「人に近づくクマが出ています」という注意書きがあったら、どうするでしょうか?
登山道は通れるけれど、そのまま登る? それとも予定を変更する?
さらに、今度は登山道を管理するレンジャーの立場になって、登山者の安全を守るためには、どんな情報を伝える必要があるのかも考えてもらいました。

ここで大切なのは、単に「クマがいた」という情報だけではなく、「いつ、どこで、どんな行動をしていたのか」ということ。
登山道が通れるからといって、必ずしも安全とは限りません。
「ヒグマの棲みかにお邪魔する」気持ちで、登山者自身が最新の情報を確認し、状況に応じて予定を変更すること。そして、管理する側も危険性に応じて適切に対応すること。
ヒグマとの事故を防ぐためには、双方の行動が大切であることを伝えました。

ヒグマになって考えてみよう

最後に「自分がヒグマだったら、今何してると思う?」と問いかけました。

お天気がいいから日向ぼっこしてるかな?ヤマブドウを探してるかな?冬眠穴をお母さんと一緒に掘ってるかな?
誰一人、人間を襲おうとしている、と答えた生徒はいませんでした。
こうやってヒグマのことを想像してみると、ヒグマも私たちと同じ時間を生きていると実感することができると思います。
ヒグマのことを正しく知って、正しく恐れることが、人間とヒグマの共存への第一歩。
今回の授業が、ヒグマへの理解を深め、人間とヒグマが共存していくために、何ができるのかを考えるきっかけになれば嬉しいです。
 
大雪山から学んだことを、今度は私から子どもたちへ。
自然の大切さを次の世代へバトンを渡していけること、とても光栄に思います。

フンの標本を作ってみました

9月末、富良野市某所でヒグマのフンを拾い、そのフンで標本を制作しました。
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大きいフンでした
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中身はヤマブドウ、クルミ、ドングリ、草本類
カビないように色々な方法で乾燥させたのですが、乾燥を進めていくとフンからはブドウのようなイイ香りがしてきて(おそらくヤマブドウ)、最終的にブドウのお菓子と言われれば、そのまま食べられそうでした・・・。
最後に透明のラッカースプレーでコーティングしてしまったので、匂いは消えてしまいましたが、旭岳ビジターセンターに展示していますので、行かれた際はぜひご覧になってみてください。

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