ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年11月12日携帯トイレ普及への取り組み(1)

大雪山国立公園 岩城大洋

 

皆さん、こんにちは。

上川自然保護官事務所の岩城です。

すっかり木々の葉っぱは落ち葉となり、

上川町はビビットの秋色からモノクロの冬色へコントラストを変えています。

これからながーい冬がやって来ますね。

「あーー嫌だなー」と思う人もいれば、「いつ滑りに行こう」と待ち望んでいた人もいると思います。

私は、冬の寒さがあまり得意ではありません。でも今年は、去年以上、雪の上で過ごす時間を増し寒さに慣れっこになれればと思います。毎年おなじことを言ってるような・・・。

さて、今回は携帯トイレ普及に関するお話です。

大雪山国立公園では、携帯トイレ普及のための取り組みを行っています。

私は2016年に上川自然保護官事務所に着任しました。それから3年半が経過しましたが、

携帯トイレ事情は随分と変化してきています。

今年度もっとも変化したのは、登山者が携帯トイレを入手しやすい環境になったことです。

大雪山国立公園層雲峡温泉地区は、黒岳ロープウェイがあり、黒岳への登山、また大雪山を縦走する

登山者の拠点となっていることから多くの登山者が訪れます。

 

                層雲峡温泉

 

しかしながら、今年の6月中旬まで携帯トイレの販売を行っていたのは、黒岳ロープウェイと

層雲峡ビジターセンターの2箇所しかありませんでした。

携帯トイレをさらに普及させるには、2箇所では足りません。そこで販売者を増やすための

取り組みを行うこととしました。

登山者が、早朝でも夜遅くにでも入手できる場所に携帯トイレを置いてもらうことが

普及にはもっとも効果的であることは言うまでもありません。

そこで、5月中旬に層雲峡温泉にあるセイコーマート上川層雲峡店に相談することに。

話はトントン拍子に進み、セイコーマート旭川地区事務所の担当者と打合せをする機会ができました。

担当者の方が、携帯トイレの普及に非常に理解がある方で、交渉の結果、

5月下旬には携帯トイレの販売について前向きに検討してくれることになりました。

その後、さらなる交渉を行い、6月上旬には、セイコーマート上川層雲峡店のほか、

東川店(東川町)、うえだ上士幌店(上士幌町)屈足店(くったり)(新得町)

4店で携帯トイレの取扱いをしていただける運びとなりました。

そして、624日より、各店舗で販売を開始、現在に至っています。

 

      10月下旬のセイコーマート上川層雲峡店の様子

 

層雲峡温泉では、登山者が携帯トイレを求めやすい環境をある程度作ることができました。

大雪山はとてもスケールが大きい山岳地域です。夏は短く冬は長いことから登山が

可能な期間は僅かしかありません。常設トイレを新たに整備するには、利用者数が少ないこと、

また、山岳地域での維持管理には膨大な費用が掛かることなどから難しい状況です。

このことから、携帯トイレの普及を大雪山国立公園では推進しています。

(現在常設トイレは黒岳石室、白雲岳避難小屋、忠別岳避難小屋、ヒサゴ沼避難小屋、

カミホロカメットク山避難小屋あります。※登山口のトイレは含まず)

 

      南沼野営指定地に設置されている携帯トイレブース

 

現在、携帯トイレブースは、美瑛富士避難小屋に1基、南沼野営指定地に2基、

旭岳姿見に1基、ニペソツ前天狗に1基設置されています。徐々に携帯トイレブースの数は

増えてきており、携帯トイレが利用しやすい環境が整ってきています。

美しく雄大な大雪山にしかない自然を守っていくためにも、登山をされる方々は忘れずに

ザックの中に携帯トイレを。

もし、携帯トイレを忘れてきてしまっても、層雲峡温泉の各店舗でお求めくださいね。

今回の日記はここまで。

 

 

次回は、今年度、秋の紅葉期に初めて取り組んだ、大雪山赤岳と

大雪高原温泉沼めぐり登山コースに設置した携帯トイレテントブースについて紹介します。

お楽しみに。

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2019年10月31日ルシャ地区海岸清掃

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

こんにちは!知床国立公園ウトロ自然保護官事務所の小泉です。

先日、ルシャ地区の海岸清掃に参加してきました。今回の清掃作業は、企業協賛で行われ、町役場職員、北海道庁職員、環境省職員、協賛企業職員の他、地元漁業共同組合の皆さんも合わせて37名での作業となりました。

集合写真

海洋ゴミにはペットボトルや空き缶、空き瓶などの一般ゴミがたくさんありますが、

今回は普段回収することができない網や浮き玉、カゴなどといった比較的大きめの漂着ゴミを拾いました。(毎年拾っている一般ゴミは別日に回収しました。)

手で持てる程度の大きさでしたが、流木に絡んだ網や、半ば以上地面に埋まった縄など、かなりの重労働になりました。

浮き球 漁具

作業から小一時間、数十メートルの距離でこれだけの漁具が集まりました。4tトラックが一杯です。

たくさんの漁具 トラック一杯のゴミ

トラックが一杯になってしまったため、これ以上の漁具回収はできませんでしたが、あたりはまだ漁具がたくさん残っている状況です。ルシャ地区の海洋ゴミをなくすためには継続したゴミ拾い活動が必要です。

海岸のゴミ

現在、世界中で海洋ゴミが問題視されており、知床の海岸線でも同様の問題が起っています。

世界自然遺産に登録され、貴重な自然環境を形成している知床でもこのような問題を抱えているのは、非常に悲しい現実です。

皆さんに知床でもこのような問題が起きているということが伝わり、少しでも海洋ゴミ問題に関心を持っていただけたら幸いです。

海洋ゴミをなくすためには、ゴミを出さない、ポイ捨てしないことが大事です。

終了集合写真

参加された皆様、お疲れ様でした!

環境省ではプラスチックゴミ削減のため「プラスチックスマート」〈http://plastics-smart.env.go.jp/〉キャンペーンを実施しています。

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2019年10月31日原始ヶ原とヒグマ

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは。あと一ヶ月後には一面雪景色と想像すると、歓喜のあまり胸がドキドキしてくる東川自然保護官事務所の渡邉です。

 大雪山国立公園では夏山シーズンがはじまる6月から、登山道利用者を把握するため各登山口に登山者カウンターやトレイルカメラを設置し、登山者数をカウントしています。(昨年度までの登山者数はこちらをご覧ください。)

 カウンターは人体から放射された赤外線(熱)を検知し、通行者数を自動でカウントしたり、トレイルカメラは人体や動物の放射する遠赤外線を読み取り、自動的にシャッターを切って写真撮影を行なうもので、各所に設置したカウンター・カメラは夏山シーズンが終わった10月中旬に撤去し、登山者数の集計作業をします。

 原始ヶ原登山口に設置したトレイルカメラのデータを集計中、つい手が止まってしまった画像が記録されていたので紹介します。

ヒグマです。

 見てください。この太くて短い足、地面につきそうなお腹、むっちりボディー。10月に撮影された写真↑で、冬眠の準備は万端という雰囲気でしょうか。貫禄があるので"横綱"と命名します。

 ヒグマは時速50kmほどで走れると言われていますが、この体付きでそんなに早いスピードが出るとは想像しにくいですね。

 

 この写真↑の注目ポイントは、尋常じゃなく発達している肩の筋肉。腕力の強さが見て取れます。張り手をしたら凄そう、と言うことで"張り手"と命名します。この腕を使い、木登りや急斜面の山越えもラクにするのでしょう。長い爪もあるので、穴掘りも得意です。

 "横綱"と"張り手"が同一個体かはわかりませんが、原始ヶ原で記録されるヒグマのほとんどが23時台に撮影されています。まれに、夜中の1時や2時にも記録されていましたが、昼間には一枚も記録されていませんでした。 暗闇でも行動できるのは嗅覚が優れている証拠ですね。

 原始ヶ原のヒグマは、昼間は一体どこで寝ているのでしょうか。

 

 8月、原始ヶ原滝コース巡視中、非常に珍しいヒグマの死骸を見つけました。骨と毛が散乱し、既に臓器等はありませんでした。肋骨らしき骨は細かったので、まだ子グマだったのでしょうか。

 どうしてこんなところで亡くなってしまったかはわかりませんが、山の神(アイヌ語でヒグマは、キムンカムイと呼ばれ、山の神を意味します。)は小動物の養分になり、山に還ったのでしょう。もしこのヒグマが転生するとしたら、次は何に生まれ変わるのでしょうか。

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2019年10月30日支笏湖の秋を満喫♪

支笏洞爺国立公園 當山真貴子

赤色や黄色に色づいた葉っぱの絨毯が日増しに増え、紅葉シーズンが終盤にさしかかっている支笏湖。

もう少し秋を楽しみたいなと感じている當山です。

 

さて、先日(10/12)、紅葉真っ盛りの中「紋別岳自然観察会」を開催しました。

※参加者:13名(10歳以下~70代)


観察会の様子

 

紋別岳の中腹付近にて、白色の細長いものを発見!

ここは、アオダイショウの目撃が多い場所なので、おそらくアオダイショウの抜け殻ではないかと

推定しましたが、しばらく子供達も釘付け♪やっぱり生きもの系は人気ですね(^^)

 

他にも、白色のヤマハハコの花や黄色のツルウメモドキの実、ヤマブドウの実等を

観察することができました。

※写真をクリックすると大きくなります。

 

途中でバテる子もいましたが、無事に山頂に到着!

支笏湖を眺めながら昼食

 

今回は、多くのお子さんがご参加いただき、友達同士で「もののけ姫」の歌を歌いながら登山をする子や

パークボランティアが持っていた2本のストックを真似て、落ちている枝を2本拾い杖代わりに登る子など・・・

終始賑やかな観察会となりました(^^)

閉会式

 

最後のまとめでは、今日、観察することができた樹木(赤色に紅葉している葉はハウチワカエデ、

黄色はイタヤカエデ等)や「楽しかった」という感想をいただき、私まで嬉しくなりました。

また、支笏湖に遊びに来て欲しいなと感じた日になりました(^^)

 

☆おまけ☆

支笏湖園地の紅葉

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