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アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大雪山国立公園 東川

158件の記事があります。

2021年03月01日ドングリで草木染め♪のご報告

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 3月に入りました。日増しに日が長く、降る雪が重たくなり、春が近いことを感じます。今頃、ヒグマの巣穴では赤ちゃんが誕生し、母グマのお乳を飲みながら本物の春を待っているのでしょう。

 さて、2月27日(土)に旭岳ビジターセンターで、「ドングリで草木染め」ワークショップを開催したので、その様子をご報告します。

 新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、今回は町民限定とイベントさせていただきました。町外からも参加したいとご反響をいくつかいただきましたが、お応えできず申し訳ありませんでした。

 

 イベントを開催した経緯は、冬季の旭岳ビジターセンター利用促進、そして昨年使い捨てレジ袋が廃止になったので、草木染めで世界で一つだけのエコバッグを作って末永く愛用してもらいたい、と考えついたのがはじまりでした。

 染めるバッグは、令和元年度に旭岳ビジターセンター開館記念で作成したノベルティーのトートバッグにしました。

 草木染めは「藍染め」が有名。なぜ、今回ドングリかと言うと、秋に採取して冬まで保存が利くもの・・・と考えついた結果がドングリでした。

 ちなみに、北海道に藍は自生していません。アイヌの人々は「蝦夷大葉(エゾタイセイ)」を使って、アイヌ衣装を染めていたそうです。

 草木染めは日本では縄文時代から、海外では動物の血液や貝殻、昆虫でも染めていた染め文化で、1800年代終わりに合成染料(化学染料)が開発されてから、手間とコストのかかる草木染めは衰退していったそうです。

 草木染めの工程をザックリ説明すると・・・ドングリを煮る⇒ドングリ液にバッグを分浸ける⇒媒染する(色落ち止めの作業)⇒またドングリ液にバッグ浸ける⇒水洗い、で終了です。

 

 ドングリを煮出すと、お湯の色がどんどん赤茶色に変わって、良い香りもしてきます。

 漬け込んでいる最中は色ムラができないように、よく布をひっくり返し、布全体にドングリ液が染み渡るようにしていきます。

 

 作業の合間には、ビジターセンターを見学してもらったり、草木染めの基礎知識や、ドングリやナラの説明、ナラクイズ、VR鑑賞など・・・順調に作業は進み、できあがったバッグがこちら。

 ドングリの深みのある優しい赤茶色が入っています♪

 草木染めのおもしろいところが、一つとして同じ色に染まらないこと。同量のドングリで染めたのに、少しずつ色が違ってきます。これから使い込んだり、洗濯していく上でも、風合いが変わってくるでしょう。お楽しみに♪

 私自身も、今回草木染めを調べていく中で、普段自分が着ている洋服や持ち物が地球にどんな影響を与えているか、合成染料での染色がどれだけ負荷をかけているかを知るきっかけになりました。

 私にできることは、使い捨てじゃないものを選択する。必要なものだけを手に取り、大切に使っていく。作れる物はなるべく作って、壊れたらなおして使う。手作りの物は愛着が持てるので、長く使うことに繋がると思います。

 

 参加者の皆さんの染め終わった後の喜んでくださった顔を見て安心しました。

 身近な物で草木染め、またしてみたいと思います。第二弾は何で染めようか考えるとワクワクしてきます。お楽しみに♪

 参加された皆さん、旭岳ビジターセンタースタッフの髙橋さん、ありがとうございました。

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2021年01月27日アクティブ・レンジャーの休日

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 高気圧に覆われた1月23日(土)~24日(日)、プライベートで美瑛富士に登ってきました。

 きれいな写真が撮れたので、冬の大雪山国立公園を紹介したいと思います。

 美瑛町白金をスキーで出発。林道を1時間半歩き、登山口に辿り着きました。看板は雪で半分埋まっています。

 これから先は夏の登山道ではなく、バックカントリー(整備された区画外のエリア)に突入。尾根伝いに登っていきます。

 頑張ってラッセルをして、美しいアカエゾマツとダケカンバの森を抜けた先に待っていたのは・・・

 美瑛富士と美瑛岳が正面に見える、開けた台地。

 ここは一体何なんでしょう・・・夏はきっとササ原なのでしょうが、用意された舞台のセットのようなドラマチックな展開に思わず感嘆の声が漏れてしまいました。ここは夏の登山道からは離れている場所なので、積雪期しか見ることができない景色。これが冬山の楽しみの一つでもあります。

 

 初日は森林限界1250mにテントを張り、翌朝アタックです。

 この日は放射冷却現象で、美瑛町の麓は-23℃。山はもっとしばれています。おかげで美しい夕日が見られました。

 

 星が瞬く夜を越え、しばれた朝を迎えました。意を決してテントから外に出ます。

 斜面は凍っているので、スキーではなく、滑落しないで歩くための道具、アイゼンとピッケルに変え、登っていきます。テン場から頂上までの標高差は600mほど。振り返ると、美瑛富士のピラミダルな影が見えました。頂上に着くまでは日が当たらず寒いです。

 

 歩きにくいロックガーデンを越えて、3時間ほどで、頂上に着きました。

 やっと陽にあたれましたが、風が強い!よろけないよう、踏ん張って歩きます。

 お楽しみの頂上からの景色は・・・

 想像では、360℃見渡せる周囲の山々に感動すると思っていたのですが、それ以上に目を奪われたのが、気象の厳しさを物語る、色々な形の風紋やエビの尻尾、スノーモンスターでした。

 誰に見せるためでもなく、また誰にも見られることなく消える自然が作り出した造形美は、言葉にしがたく、究極的に美しい全てが詰まっているようで、本当に忘れがたい景色でした。

 

 大雪山のどっしりとした大きな山々は、心のふるさとのような、安心感と癒やしを与えてくれます。

 そんな大雪山にも見たことない景色がまだまだたくさんあり、一生通っても知り尽くすことはできないでしょう。大雪山のことをもっと知りたい!大雪山の色んな表情を、自分の足で見に行きたい!生涯大雪山と共にありたい♡と、より愛が深まった一日でした。

 (おまけ)

*大雪山の冬山登山、特に厳冬期は、あらゆる登山知識と経験を総動員で臨まなければ、大変危険です。*

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2020年12月25日世界一の雪質、旭岳。

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 旭岳スキーコースは、大雪山国立公園の中にあり、スキーコースの下地は、夏は高山植物が咲いていたり、"天女ヶ原湿原"という高層湿原の一体となっており、それらの希少な自然環境が圧雪車やスキーヤーによって損なわれないよう、一定以上の積雪がなければオープンできません。

 

 【積雪量検査中】

 今年は順調に雪が降り積もり、昨日、東川町・北海道上川総合振興局南部森林室・旭岳ロープウェイを運行するワカサリゾートと環境省で積雪量チェックを行い、無事に本日12月25日(金)にオープンすることとなりました。

 

 旭岳は「雪質世界一」と呼ばれるパウダースノー。近年では、その雪を求めて、日本中はもとより、欧米からもたくさんのスキーヤー、スノーボーダーが訪れ、冬の観光資源ともなっていますが、今年は新型コロナウィルスのため、欧米からのお客様がほとんどおらず、観光業の方にとって大打撃となります。

 「雪質世界一」と呼ばれる理由は、日本海の湿った空気を含んだ雪雲が日本海沿岸の山にあたると日本海地方は豪雪となり、その雲は水分を落としながら移動し、大雪山に到着する頃には、雲に水分はなくなり、乾燥した空気と寒冷な気温がぶつかり、大雪山にとても乾いた雪(結晶)を降らせます。

 旭岳はロープウェイで一気に標高1600mまで上がることができるので、大雪山の中でも最も身近に、

超!軽い雪に出会うことができます。

 その雪はまるでホイップクリームの上を滑り降りているかのような浮遊感を味わえる、とても珍しく希少な雪質で、はじめて滑ったときの感覚、驚きは今も覚えています。

 東川町が誇る、世界一の雪質旭岳。国内・道内の方、感染状況が落ち着いたら滑りに来てください。

 

 美しい冬山の側面には、厳しい自然環境があります。

 大雪山は毎冬、雪崩事故や、視界不良・悪天候による道迷いが多発しています。

 自分の身を守るのはもちろん、仲間を守るための装備、知識、経験をフルに活用し、長いようで短い冬山を満喫しましょう。

 良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いします!

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2020年12月07日アクティブ・レンジャー写真展inチカホ中止とオンライン写真展開催について

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 お久しぶりです。東川管理官事務所の渡邉です。

 この時期は雪が積もったり溶けたり、本物の冬将軍が来るまで、じらされながら、今年の冬はどの山に登ろうかと妄想を膨らませる日々です。

 毎年1月にアクティブ・レンジャー写真展inチカホと題し、札幌市地下歩行空間でアクティブ・レンジャー12名が集結し、写真解説や業務紹介など行っていましたが、今年は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、チカホでの写真展は中止とすることにしました。

 今回のチカホ展を楽しみにしてくださっていた皆様、いつも駆けつけて激励をくださっていた皆様、大変申し訳ありません。

 その代わりとして、ご自宅で楽しんでいただけるようオンラインでの写真展を開催することにしました♪

 

 期間は、2020年12月15日(火)~2021年1月12日(火)まで。

 ご覧いただけるサイトは北海道地方環境事務所のHPとインスタグラムを予定しています。オンライン写真展に関する続報はアクティブ・レンジャー日記でお知らせしますので、お楽しみに。

 また、札幌第一合同庁舎でも2021年1月13日(水)~1月20日(水)13時まで、写真のみの展示を予定しています。合庁に来られた際は写真展をご覧になっていってください。

 普段、私たちは全道各地で業務にあたっているので、今回のことはオンライン会議を開催し、みんなで意見を出し合い、この形でまとまりました。いっそ代替え展もしないか、別の会場を探すか、オンラインはどのページにしようか・・・チカホ展は残念ながら中止になってしまいましたが、なんとか別の形でご覧いただけるようになり、一同安心しています。

前代未聞のコロナ禍の写真展も最善の策で一丸となって乗り越えるようAR一同で準備中をしています。お楽しみに☆

 モンベル大雪ひがしかわ店2階でも、12月2日(水)~12月24日(木)までアクティブ・レンジャー写真展を開催しています。東川町に来られた際は、お立ち寄りください。

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2020年09月25日大雪山はいつだって最高♪

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 9月19日(土)カミホロカメットク山周辺、20日(日)旭岳周辺のロープ緩めや廃材荷下げなどの後期登山道整備をパークボランティアの方々17名と実施しました。後期もたくさん集まっていただきありがとうございます!

 この時期は初雪が先か、整備が先か、という微妙な時期ですが、今年は初雪が遅かったので、予定通りの日程で行うことができました。(昨年度は9月18日に初雪がドカッと降り、登山道整備が中止に。)

 19日は爆風。細い稜線上の作業は危険なので、十勝岳方面はあきらめ上富良野岳~カミホロ避難小屋に重点を置きました。汗冷えすると体が凍えてしまうので避難小屋で着替えたり、防寒手袋やニット帽を着用し、完全防備で作業開始です。

 

 

 風で体が倒されること数回。吹き飛ばされないようお腹に力を入れながらロープを外していきます。立っているだけでも大変なのに、気持ちが折れない皆さんの気合いに脱帽!

 チーフリーダーが風速計を持っていました。上富良野岳での瞬間最大風速がなんと37.6m!

 ロープを下ろし終え、背負子に積めるだけの廃材をパッキングし、下山開始。爆風の中の作業は大変だったので、下山後は思わず拍手が出て、笑ってしまいました。

 20日は曇り~晴れ~時々小雨の秋特有の変わりやすい空模様の中、旭岳~中岳までの作業を終えました。

 やはり9月後半。青空が見えていても標高2000mを超える場所での作業は頭がキーンとしてくるような寒さで、気を抜くと戦意喪失してしまうので、手際よく作業をしていくことが肝心です。来年またビシッとロープを張り直すために、古いロープや転がっていたコンクリート柵を荷下げしました。

 いつも大変な作業を引き受けてくださり、ありがとうございます。

 裾合平では真っ赤なチングルマの絨毯が広がっていました。

 例年にない暑い日が続く中、ここまで見事な紅葉になろうとは想像していませんでした。自然って本当に不思議です。頼りなげに残っているチングルマの最後の綿毛、後ろの大きな大きな旭岳。今年は紅葉の「ハズレ年」などと言われていますが、私は大雪山に登ってきて、これまで紅葉を見てハズレと思ったことは一度もありません。大雪山はいつだって最高です(^○^)! 

【お知らせ】

中岳温泉の携帯トイレブースは20日に撤去予定でしたが、ご好評をいただいているので、10月1日(木)まで設置を延長します。

 今年も無事に登山道整備が終わり、ホッとしました。

 初めましての人も、ベテランの人も、年齢も登山経験も知識もバラバラだけど、「大雪山を守りたい」という一つの志の元でパークボランティアに入り、それぞれが送る忙しい日々の合間に、日本各地から活動に参加していただいています。

 豊かな皆さんと美しい大雪山を未来に残すための活動をしながら、大雪山の景色や四季を共有できたこと、心強く、嬉しく、誇りに思います。ありがとうございました◎

★最後に、お披露目したい一枚を。

8月に姿見の池で撮影したエゾオヤマノリンドウに潜り込むエゾオオマルハナバチのワーカー。

私が見てきた中で、史上最大の花粉団子の大きさです。私がこのワーカーの女王なら「よくやった!」と頬ずりして褒めたくなる、いい仕事っぷり。マルハナバチにメロメロです。

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2020年09月14日裏の空き地は宝箱

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 これから紅葉ハイシーズンを迎える大雪山。

 裾合平のチングルマ最盛期に続いて、9月8日(火)~9月20日(日)の間、中岳温泉に仮設携帯トイレブースを設置しています。

 今年は山も体験したことがない蒸し暑さでした。寒暖差が少ないので、紅葉も遅れているようですが、中岳温泉方面に行かれた際はトイレブースを是非ご利用ください。

 

 

 数日前から、我が家の裏の空き地(草地)に「モズ」が来ています。

 

 朝、カーテンを開けると「またいた!」。帰って窓を覗くと「またいた!」。虫を捕ったりしている程度で、ほぼ一日中、この草地で過ごしているようです。

 お腹は丸々としており、栄養状態は良さそうなので安心して観察しています。道北で越冬するモズは少ないので、これから南に移動するために更に栄養を蓄えているのでしょう。

 スズメに似ていますが、大きさはハトくらいあるので一目でスズメじゃないことがわかります。

 野鳥の繁殖やカエルの合唱シーズンが終わり、すっかり静かでしたが、久しぶりの来客で外を覗くのが楽しみになっています。いつまで居てくれるかな?

 続いて7月、同じく裏の空き地に来ていた「ホオアカ」も紹介します。

 

 頬が赤いので、ホオアカ。ちょっと濃いめの頬紅を塗っているようで、可愛くないですか?

 大雨の日も、強風の日も、メスを呼び続けるオス。あまりに健気な姿に心を奪われ、「私じゃダメかい?」と返事しました。ダメだったようです。半月ほど、特徴的な美しいさえずりを聞くことが出来ました。

 

 最後に8月末、事務所近くで巣立った「チゴハヤブサ」の幼鳥。

 

 齋藤管理官から、早朝や夕方に事務所近くの電柱にとまり、鳴いているハヤブサっぽい家族がいると聞いていましたが、運良く事務所の電柱に留まっている幼鳥を撮影できました。

 写真で見ると、ハヤブサではなく、チゴハヤブサということがわかりました。(お腹が茶色い、頬の白い切れ込みが大きくある。)

 事務所は町内の中心部。人が密集しているところですが、こんな場所で繁殖していることにも驚きました。

 

 ちなみに、写真は全て↓のように、双眼鏡にスマートフォンを合わせて撮影しています。

 ちょっと画像が粗いですが、自分の記録用としてはとても便利です◎

 身近な自然、特に野鳥にはたくさんの気づきや、癒やしを与えてもらっています。

 春にも、この空き地には オオジシギが来る ことを書きましたが、ニンゲンから見ると、一見荒れた草地が野鳥や生き物にとっては、伴侶を見つけたり、食料庫だったり、子育てする場になっていたり、とても重要な場所となっていることがわかります。それを知ってから、私にとっても裏の空き地は大雪山と同じくらい大切な場所になりました◎どうか身近な自然が守られていけますように。

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2020年08月26日美味しんぼ

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 大雪山と言えば、テントを担いでの縦走。そこで欠かせないのが「テントでの食事」です。

 

 標高の高い山では沸点が低いためご飯を上手に炊くのが難しく、アルファ米を食べている人が多いようですが、実はいくつか留意すれば簡単に美味しいご飯を炊くことができます。

 アルファ米やフリーズドライ食品も最近は美味しくなったと聞きますが、やっぱり手作りのご飯は食欲もそそり、満足度も高く、心身のリカバリーにもなるので、山ではいつもご飯を炊き、調理をします。

 生米は重いと敬遠されがちですが、実際のところ・・・

私は、山では一食0.8合くらい食べるので、生米の状態だと120g⇒炊きあがり後、約264g。(お米の種類によっても変わります)

某社のアルファ米は、作る前が1袋100g⇒出来上がりが260g。

作る前の重さの差は20g・・・アメ玉4つ程度の重さしか変わらないようです。

 そこで、今回は「私流・山で失敗しない米の炊き方」を紹介します。

 用意する物:生米(無洗米じゃなくて○)、水、コッヘル(鍋)、ガス缶、ガスストーブ

      

  1. ① コッヘルに米を入れ、人差し指を米の上に立て、水を「第一関節の上のシワ」と水平になるまで入れる。

  1. ② 10分ほど、うるかす。(水になじませる。)

  1. ③ フタをして、強火で点火する。

  2. ④ 沸騰したら、弱火よりも小さい"とろ火"にし、フタの上に重しをのせる。

  3. ⑤ 15分ほどしたら、米の炊けた香ばしい匂いがしてくるので、強火にして一気に水分を飛ばし、パチパチ音がしてきたら火から下ろす。

  4. ⑥ フタをしたまま、こぼさないようひっくり返し、10分ほど蒸らす。

【炊きあがり】

 ⑤の段階で味見をすると、"芯飯"や"べちゃっとしたご飯"になっていることがあり「失敗した!」とヒヤッとしますが、⑥の「ひっくり返して蒸らす」ことで、ちょ~どいい炊き具合のご飯になり、山でも失敗した記憶はほとんどありません。

 蒸らしている最中に、おかずや汁物を作るといいですね。

 

【ある晩のディナー】

 夏だと腐ったりするので持ち運びできる食材も限られますが、干し野菜や干しきのこ、パックの食材や缶詰、珍味等の食材を使えば、献立は無限大。

 家では作らない謎の組み合わせでも、裏切られるような美味しい一品になることがあり、翌日への鋭気が養われ、心身ほかほかでシュラフに潜り込めることができます。

 グツグツ煮炊きする音を聞きながら、テントの中を整理したり、地図を見たり、そういったテントの時間も山っぽくて大好きです。

 是非、山で炊くお米、試してみてください。

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2020年07月17日一個100円以下の携帯トイレ

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 中岳温泉に期間限定で7月17日(金)~7月30日(木)まで携帯トイレブースを設置しています。

 これから裾合平のチングルマの大群落が見頃となるので、行かれる方も多いでしょう。

 行かれた際は、野外排出は絶対にせず携帯トイレを使ってくださいね!

 

 さて、大雪山を登山する方の携帯トイレの認知度や持参率は上がっているものの、実際の使用率が高いとはまだ言いにくい状況です。

 携帯トイレ使用率が上がらない理由として多いのは「使える場所が少ない」「重たい」「めんどうくさい」「値段が高い」など。どれも共感できるのですが、巡視のたびにトイレ痕(立ちこめる小便の臭い、使用済みティッシュ・大便の放置)に出くわしていると、美しい大雪山を汚して帰ることに正当な理由なんてない!!大雪山を愛している人にはきっとこの矛盾は伝わるはず。もっと携帯トイレを普及させなければ!!と強く感じるようになりました。

 【携帯トイレを普及させるためには、ネックになっている部分を出来ることから解消していこう!】

◆使える場所が少ない◆

携帯トイレブースが設置されている場所は、その通りです。ですが、トイレブースや便座がなくても、携帯トイレはどこででも使うことが出来るんです。それが携帯トイレの良いところ♪

◆重たい◆

人間の一回の尿の量は平均200ml。日帰り登山の場合、コップ一杯程度の小便。大便だとしても数100g。拒絶するほど重たいと感じるでしょうか・・・?

◆めんどうくさい◆

慣れると、気になりません。むしろ、セットしている最中、山を汚さない優越感でワクワクさえしています♪

◆値段が高い◆

市販の携帯トイレは一回300円~500円程度。確かに高いので、100円くらいだと嬉しい。

 ということで、一個100円未満の携帯トイレを作ってみました♪

 介護用のトイレグッズや家庭用雑貨を組み合わせたもので、実際に何度か山で使ってみて、使用感良好♪持ち運びに問題ない!と自信を持って言えるものです!

 

 使い方は、①厚手のゴミ袋45ℓの中に、②おしっこシートをセットし、その中に用を足します。①の空気を抜いて口をしばり、③防臭袋に入れて、④ジップロックに入れて終わり。簡単です。

 どれもホームセンターでそろえることが出来ます。

    【自作トイレを便座にセット中】        【使用後。コンパクトです】

 ちなみに、②おしっこシートをペット用で代用することもできますが、吸収量が人間用の方が多い(平均的なシートは人間用450ml、ペット用200ml)ので、1回の小便の量が多めの方、一度の登山で2回くらい小便する、という方は人間用の方が安心でしょう。

 水分をガマンして登山をすると脱水状態となるので、翌日に疲労が残りやすくなります。また、小便をガマンしたまま登山をすると体にも大きな負担をかけることになるので、登山中もこまめに水分を摂取し、トイレはガマンせず、ベストパフォーマンスで、翌日にも疲れが残りにくい登山をしましょう!

【7月17日(金)の裾合平。チングルマは7分咲きといった感じ】

 自分のお財布と体、そして大好きな大雪山にも優しいトイレ。良いと思いませんか?

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2020年07月07日大雪山のパークボランティア、すごい!

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 ご報告が遅くなりましたが、今年も6月の山開き前の十勝岳と旭岳でパークボランティアの皆さんと登山道整備を行いました。

 ステイホーム期間明け、ということもあったのでしょうか。例年より多く、二日間でのべ36名もの方に参加していただきました(昨年は28名)。

 今年は密を避けるため、5隊に分けての整備です。

【6月14日(日) 十勝岳周辺登山道整備】

 6月の整備は毎年のことながら計画から実施まで考えることが山盛りで、足りないことはないだろうか、無事に整備ができるだろうか、とドキドキしながら当日を迎えます。ですが、案ずるより産むが易しで、現地に行けばパークボランティアの皆さんに引っ張っていただき、チームワーク良く作業を進め、気付けば全ての作業を終えて安堵感と疲労感に包まれて下山先に向かっています。

【6月20日(土) 旭岳周辺登山道整備】

 たくさんの方が集まってくださったおかげで、いつもはできないきめ細やかな作業もでき、雨に降られ寒い日もありましたが、山開きの準備は万端で作業を終えることができました。

 大変な整備のさなかでもビューポイントでは絶景が見れたことを喜び合い、作業のサポートをし合い、お互いの労をねぎらい合う大雪山のパークボランティア。昨年度から整備に参加していただいている新人さんも既にベテランのように心強い一員になっていることにも感動し、皆さんの一生懸命な様子は、自分への激励にもなっています。私もパークボランティアに入りたい!

  【背負子に積まれた鉄ピン。一人20kg近い廃材の荷下げをしていただきました。】

【重たい荷物を背負いながらも、ノリノリな人たち。最高!】

 整備のときはイワウメやミネズオウなどの鮮やかなお花はまだ咲いていませんでしたが、周囲を見渡すと下の写真のような地味なお花たちが満開でした。普段は主役にならないこういったお花たちも大雪の多様性を支える縁の下の力持ちのようで、ひっそりと咲いている姿を見かけるたびに、尊さで胸がキュンとなります。

 

 整備に参加された皆様、お疲れさまでした。

 心が落ち着かない日々が続いていますが、山で深呼吸をして、野生動物やお花から癒やされる人が一人でも増えるといいなと思っています。自然からもらうパワーは他では得られません(^^)

 良い夏山シーズンをお過ごしください。

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2020年05月22日私の大好きな大雪山

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言が発令されてから、登山を自粛し、山を見上げる生活が一ヶ月を過ぎました。

 麓から見上げる山は、日に日に雪解けが進み、沢筋の残雪と、黒い尾根のコントラストは例年通りです。

 

 夏の大雪山に思いを馳せます。

 もう数え切れないほど登って、何度も同じ景色を見ているのに飽きることがなく、「この時期なら、あの辺のお花畑が見頃」、「そろそろ、あそこからの景色が見たくなってきた」と自分にとってベストな大雪山を巡る季節が体に染み込んでいて、大雪山がない人生は考えられないほど、大雪山は私の心の中心にどっかり腰を下ろしています。

 そこで、私の担当する大雪山の管内【旭岳~十勝岳連峰 大好きな景色ベスト3】を紹介します♪

 大雪山国立公園は陸上面積では国内最大で、なんと10市町にまたがっています。本当に広いんです。

【ベスト1 三川台~ユウトムラウシカール】

 ここは大雪山の中でも山深い場所で、人気(ひとけ)はなく、カールの中には池塘が点在し、音はカールに飲み込まれるように「しーん」と静まりかえっています。

 火山によってできた地形が多い大雪山の中で、氷河によってできたカール地形は珍しく、大雪山の中でもここは少し異質な雰囲気が漂っています。このカールの中は人間の手が及ぶことがなく、時間の概念がないような、ずぅっと昔から自然界だけの同じ営みが繰り返されているんだろうな、と悠久を感じられる原始性が高い場所です。

【ベスト2 オプタテシケ山から見た景色】

 オプタテシケ山は十勝岳連峰のほぼ中心部に位置し、360℃の大展望が広がり、大雪山のケタ違いの広さを実感できる極上のビュー・スポットです。山々に目をこらすと延々と登山道が続いているのが見え、初めてこの景色を見たとき「いつかこの一本道を歩き通したい」と心が揺さぶられたのを覚えています。

 山に行っていない晴れの日は「今日はオプタテシケ山に行きたかったな~」とよく思っています。

【ベスト3 からは選べない!!】

 十勝岳から見える火星っぽいダイナミックな景色、富良野岳から見る美しいとんがりが連なる十勝岳連峰、旭岳から見る残雪の十勝岳連峰、などなど。

 大雪山の広さ、延々と続くゆるやかな山の繋がり、底地に拡がる生物の多様性。今まで大雪山が見せてくれた景色は色褪せることなく心の支えとなり、山を思い返す度に、胸の中に山の良い風が通り抜け、心をフッと軽くさせてくれる気がします。

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