北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

やっぱり大雪山が好き。

2015年06月26日
東川 渡邉 あゆみ

先日、山開きの前にパークボランティア(以下:PV)の皆さんと十勝岳周辺と旭岳周辺の登山道整備を行いました。

6/13(土)十勝岳の整備の日は残念ながら雨予報。曇天の中、総勢15名で歩き出し途中小雨にあたりましたが、合羽上下を着込むと雨が上がる!というお決まり(?)の状況となり、上富良野岳から上ホロカメットク避難小屋までロープ張りが出来ました。避難小屋付近は雪渓から溶け出た水を取るための踏み跡が広がり道が複線化しています。そこを一本に誘導するためのロープ張りを重点的にしました。小屋清掃や冬に残置されたゴミも下ろします(親切で残置する残りがハンパのガス缶を他の誰かが使うことは殆どありません。自分で上げた物は自分で下げましょう。)午後から雨となり、十勝岳には行かず下山となりました。展望がなく残念でしたが、皆さん連携した作業お疲れさまでした。

6/21(日)旭岳は快晴でした。この日は総勢13名。姿見駅から山頂を目指すコースは高度を上げ南側を降り返ると、トムラウシ山~十勝岳連峰が見渡せます。朝の澄んだ青空と遠くまで続く山並みは何度見ても壮観で、「今年もこの景色が見れた」と嬉しさが込み上げ、これから旭岳山頂で見渡せるであろう表大雪の山々を想像し、ワクワクする気持ちと、今年も迎え入れてくれる旭岳に感謝の気持ちが自然と沸いてきます。

この日は旭岳9号目~間宮岳~中岳までロープ張りと標柱ペイントをしました。古くなったロープは回収し、新しいロープと交換。風化した看板のペイント作業もはかどり、想定以上の整備が出来ました。皆さん、ありがとうございました。

職業病でしょうか。一冬超えると、去年まで崩れていなかった登山道の荒廃も目につきます。手を加えることで間に合うならば、痛々しい道の侵食を止めたい。

お花はまだ1分咲きでしたが、膨らみ始めた蕾を見ると、これから満開となるお花畑が想像され、もしその一番良いときに見に来られなかったとしても、あの場所では今イワウメが満開で誰かを癒やしているんだろうなとか、雨粒がキバナシャクナゲの花びらを濡らしているのかなとか、山のいっときを想像するだけで気忙しい気持ちが一気に緩んだり、無意識に山に思いを馳せる時間が心を癒やしていたり、日々の活力になっているのだと思います。

あっという間に過ぎ去る大雪山の夏。ここ以上に気持ちのいい尾根歩きや気持ちの良い風が吹いている場所はないんだろうな、と改めて自分にとって大雪山の偉大さを感じた登山道整備の日ともなりました。

PVの皆さん、久しぶりに皆さんとワイワイ大雪山を歩けて楽しかったです。秋の整備もよろしくお願いします。