ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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知床国立公園 ウトロ

206件の記事があります。

2019年11月18日海ワシ類の越冬調査が始まりました!

知床国立公園 白石海弥

10月下旬から一層冷え込み、木枯らしが吹いているウトロ。

初雪も降り、羅臼への横断道路も通行止め、いよいよ長い冬がはじまりました。

そんな冬と一緒にやってくるのがオオワシ・オジロワシたち。彼らは越冬のためロシアから渡ってきます。

11月からウトロと羅臼、知床国立公園にある二つの自然保護官事務所で毎週、ワシ類のカウント調査を行っています。

この調査は知床半島において、傷病などによる個体の早期発見や、長期にわたり分布情報を蓄積し、渡来数や性年齢の変動から環境変化を把握するために行われています。

また、知床世界自然遺産のモニタリング項目にもなっている大切な調査の一つです。

調査に必要な持ち物はこちら☟

 

       記録表               双眼鏡と望遠鏡(フィールドスコープ)

    鳥インフルエンザ対策キット

あと大事なのは暖かい服装と見つけるぞというやる気と根気。

調査は2人以上一組になり、ラインセンサス(直接観察)法でカウントしていきます。

 

進行方向に対して右側と左側、それぞれ担当を決めて、飛んでいるもしくは木にとまっているオオワシ・オジロワシを探していきます。

   

見通しの良い場所や特にワシ類が集まりやすい場所では、車を停めて一定時間、双眼鏡で探します。本日の気温は4度。冷たい風と「何をやっているんだこの人たちは...」というドライバーの冷たい視線に耐え、ただひたすらに探します。

見つけたら、先ずはオオワシかオジロワシか、成鳥か幼鳥かを識別します。成鳥は羽根の色や体型により、すぐにオオワシとオジロワシの見分けがつきますが、幼鳥は見慣れていないとなかなか分かりづらいです。

識別したら次は記録を行います。飛んでいたらその飛行ルートを、エサを食べていたらそのエサが何かも記録していきます。

今回の調査で確認できたのは、オオワシ10羽、オジロワシ7羽の計17羽。

オオワシ・オジロワシが本格的にやってくるのはもう少し先。1月になって流氷が来ればもっとたくさんのワシたちを確認できます。毎年のことではありますがやはりワクワクしますね!

夏とは全く違う顔を見せてくれる冬の知床。楽しみです。

いた!どこだ!!?

ここだ!!!

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2019年10月31日ルシャ地区海岸清掃

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

こんにちは!知床国立公園ウトロ自然保護官事務所の小泉です。

先日、ルシャ地区の海岸清掃に参加してきました。今回の清掃作業は、企業協賛で行われ、町役場職員、北海道庁職員、環境省職員、協賛企業職員の他、地元漁業共同組合の皆さんも合わせて37名での作業となりました。

集合写真

海洋ゴミにはペットボトルや空き缶、空き瓶などの一般ゴミがたくさんありますが、

今回は普段回収することができない網や浮き玉、カゴなどといった比較的大きめの漂着ゴミを拾いました。(毎年拾っている一般ゴミは別日に回収しました。)

手で持てる程度の大きさでしたが、流木に絡んだ網や、半ば以上地面に埋まった縄など、かなりの重労働になりました。

浮き球 漁具

作業から小一時間、数十メートルの距離でこれだけの漁具が集まりました。4tトラックが一杯です。

たくさんの漁具 トラック一杯のゴミ

トラックが一杯になってしまったため、これ以上の漁具回収はできませんでしたが、あたりはまだ漁具がたくさん残っている状況です。ルシャ地区の海洋ゴミをなくすためには継続したゴミ拾い活動が必要です。

海岸のゴミ

現在、世界中で海洋ゴミが問題視されており、知床の海岸線でも同様の問題が起っています。

世界自然遺産に登録され、貴重な自然環境を形成している知床でもこのような問題を抱えているのは、非常に悲しい現実です。

皆さんに知床でもこのような問題が起きているということが伝わり、少しでも海洋ゴミ問題に関心を持っていただけたら幸いです。

海洋ゴミをなくすためには、ゴミを出さない、ポイ捨てしないことが大事です。

終了集合写真

参加された皆様、お疲れ様でした!

環境省ではプラスチックゴミ削減のため「プラスチックスマート」〈http://plastics-smart.env.go.jp/〉キャンペーンを実施しています。

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2019年09月13日アメリカオニアザミ駆除作業を行いました

知床国立公園 白石海弥

こんにちは。秋の匂いがし始めると同時にサケマスが美味しい時期になったウトロです。

さて、今回はちょっと(いやかなり)遅いアメリカオニアザミの駆除作業報告です。

場所はフレペの滝遊歩道。夏の巡視の時は「今年はほとんどないなぁ、よかったよかった」なんて呑気なことを考えていましたが、8月末日、キオンやハンゴンソウに隠れるようにスッと立つ背丈ほどのオニアザミを発見。

油断しました。

急遽、行政機関や関係者の皆さんに声をかけ遅めの駆除作業に入りました。

本来は花を咲かせる前の6月に行うのがベストなのですが、今は9月。綿毛になってしまっているものもあります。

綿毛が飛んでしまうと種を拡散させてしまうため、先に綿毛部分を切り落とし、飛び散らないよう回収してから茎・根の駆除を行います。こういった手間・リスクがあるのでまだ花を付けない6月に行うのが良いのです。

そもそもアメリカオニアザミとは。

 

キク科アザミ属の道端や田んぼの周辺でよく見られる花です。

原産地はヨーロッパで、トゲトゲしい見た目が特徴の外来植物。

環境省・農林水産省による「生態系被害防止外来種リスト2018」に掲載されていて、国内の様々なところで駆除の取り組みが行われています。

北海道では1960年代に確認され、北アメリカからの輸入穀物や牧草に混じり入ってきたと考えられています。

2年目に花を咲かせタンポポのように綿毛に乗せて種子を飛ばす2年草という分類になり、生えたての頃はロゼット葉(※)です。

※「ロゼット葉」・・・地表に葉を平らにならべた植物の状態を表す言葉。

大きな特徴である鋭いトゲ、一見あまり痛くなさそうに見えますが薄い皮手袋ぐらいならいとも簡単に突き破ってきます。今回はゴム手袋in皮手袋で勝負です。

道端沿いには数本しかありませんでしたが、普段足を踏み入れない草原部にはこんもりありました。

駆除した背丈ほどあるアメリカオニアザミ。綿毛が怖いので先に花の部分を切り落とします。

今回特に多かったのはウトロ灯台へ続く道です。この道も普段は誰も歩かない場所。咲いているかもなと思いながら立ち入ると山ほどのロゼット葉が!!

      山ほどのロゼット葉       鍬やツルハシを駆使して根を残さないよう慎重に駆除します。

ロゼット葉だけでもかなりの量に。

花をつける前に多く駆除出来てホッとしました。

今回は土嚢袋20袋分のアメリカオニアザミを駆除できました。皆さまありがとうございました!

ここからは余談ですが・・・

スコットランドの国花は「アザミ」。敵から国を守ったとされ、王家の紋章にもなっています。

一説によりますが、夜闇に紛れて攻撃しようと裸足で身を潜めていた敵国兵士がアザミのトゲを踏み、その痛さから思わず声をあげたことによって、スコットランドの人々が攻撃を察知できたのだとか。

その言い伝えからスコットランドでは国の守護者としてアザミを称えています。

世界にアザミ属は250種類以上。どのアザミがスコットランドを守ったのかは誰もわかりませんが、アメリカオニアザミもそうかもしれないと考えるとただ嫌ってしまうのももったいないなと思うのでした。

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2019年09月04日どうか気を付けて

知床国立公園 ウトロ 白石海弥

先日、こんな連絡が入りました。

「シマフクロウの死体が運ばれたので回収をお願いします」

またか、、、と悲しい気持ちを抱えながら電話を受けました。

シマフクロウは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律にて国内希少野生動植物種に指定されていることに加え、環境省レッドリストにて絶滅危惧種ⅠA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に分類されています。現在確認されているのはわずか165羽。その少なさから環境省では保護増殖事業という取り組みを行い保護を図っています。

この保護増殖事業とは、自然状態で安定的に存続できるような状態を目指し、給餌や巣箱の設置、標識調査等により個体数を増やそうという取り組みです。

翼を失ってしまった等の理由で野生復帰が難しい個体に関しても、動物園での飼育下繁殖に協力してもらったりと、様々な努力をしている矢先の悲しい連絡でした。

一時保管して頂いていた施設に到着し、死亡個体を見ればまだ若そう。脚も両翼もきれいで一見、あまり怪我をしているような印象は受けませんでしたが、その個体は息絶えていました。

 

左翼                   右翼

尾羽

頭部を見ると出血の跡、交通事故によるものだと推測できました。

後にわかりましたが、今年生まれたばかりの幼鳥でした。

毎年のように起こる野生動物との交通事故。彼らはいつどこから飛び出してくるか分からず、気を付けてほしいと言われたところで気を付けようがないかもしれません。ですが、車のスピードを出し過ぎない等、運転には気を付けてほしいです。道東の道は広く、車も少ないためか、もの凄いスピードで走っている車をよく見かけます。道東は北海道内でもシカなどの飛び出しが多い地域。

どうかそのことを念頭に置いて運転してください。

国交省ではヒヤリハットマップというものを作成し、動物の飛び出しが多い地域などを掲載しています。

犠牲になる野生動物をこれ以上増やさないために、是非、ご参考ください。

https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/douro_keikaku/qgmend0000000420.html

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2019年08月23日2泊3日南岳登山道整備作業

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

 はじめまして。6月からウトロ自然保護官事務所に着任致しました、小泉尚也と申します。

 サケ・マスが大好きで、秋に一生懸命遡上する姿が今から楽しみで仕方ありません。知床のウトロ側の自然を皆様に発信できるよう努めていきたいと思います。よろしくお願い致します。

 さて、去る728日から30日の間、23日の行程で南岳の登山道整備を行いました。南岳とは知床連山にある標高1,459mの山になります。私はほとんど登山経験がありません。そこへキャンプ泊を伴う登山ですので、右も左もわからぬままのスタートでした。

 今回の作業は、登山道を歩く妨げになるようなハイマツの枝やササなどを刈り払い、安全を確保するためのもので、地元の山岳ガイドの方を始め、林野庁職員、環境省職員が作業にあたりました。

 登山道幅は限りがあり、荷物を背負ったままでの作業ということもあって、数メートル進むのも一苦労でした。

南岳のコル手前

南岳から風衝地地点

 しっかり足下が見え、ザックへの引っかかりが気にならなくなる程度まで整備することが出来ました。

上から見てもくっきりと登山道が見えます。関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

 今回の作業中に見つけた山の植物のたちです。

 登山道沿いにたくさん見られたので、登山道から足を踏み外さないように気をつけて歩きました。

とてもきれいに咲いていていました。

 他にも、山で気をつけてほしいことがあります。

 ヒグマです。

 最近、北海道でヒグマ目撃のニュースをよく耳にしますが、知床連山でも多くの目撃情報があります。

ヒグマも人間と同じように歩きやすい登山道を利用しているようです。

 登山道では視界が悪いところもあるので、ヒグマとばったり出会わないように、クマ鈴や声を出して歩くなど事前に自分の存在を知らせてあげることが重要です。

                    

 ハードな巡視でしたが、疲労よりもここまで登ったという達成感の方が上回り、山の魅力にはまりつつあります。私はまだ羅臼岳・硫黄山ともに頂上を踏んでいないので、いつ踏みに行くか模索しております。

 是非皆さんも知床の山に挑戦してみてはいかがでしょうか?

尾根に立ち喜ぶ小泉です。

それではまた!

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2019年04月19日知床五湖開園します!

知床国立公園 白石海弥

こんにちは。ようやく春の香りがし始め、シカより早くギョウジャニンニクを手に入れんと意気込んでいる白石です。山菜はシカとの競争です。去年は敗北したので今年こそは...!

さて、4/20に開園予定の知床五湖では着々と開園の準備が進められています。

駐車場や施設周りの除雪も大方終わり、あとは細かい作業だけという時に雪が降りました。

こちら4月16日現在の高架木道です。10㎝ほどでしたが積雪しました。翌日気温が上がってくれたので溶けましたが、まさかまだ雪が降るとは...。4月、5月に知床五湖を訪れる予定の方は長靴と防寒着を忘れずに持ってきてくださいね。

自然公園財団スタッフと協力して遊歩道上にロープを張り、看板のブルーシートを剥がしお披露目です。無事冬を越せたみたいですね。良かった。

そして、毎年恒例小ループの除雪作業です。こちらは毎年すべて手作業で雪かきをしていて、関係機関とガイドさんがボランティアで行っているものです。今年は総勢30名ほどが参加しました。

4/18現在の積雪状況です。深いところで80㎝ほどありました。道産子魂が燃えます。

 

ザックザック掘っていって30分でこの通り。人数が多いのであっという間ですね。

木道の両サイドはくぼみになっており、踏み抜くのでご注意ください。

4月20日11:00 いよいよ知床五湖開園です!一般の方は高架木道と小ループのみ利用可能です。大ループは雪が解けるまでもう少しお待ちくださいね。

ヒグマも冬眠から目覚め活動を始めているので、知床に来る方はクマ鈴などを携帯して遭遇しないように注意し、見かけても決して近づいたり車から降りないようにしてください。

自然いっぱいの知床をぜひ満喫していってください!

雪化粧した知床連山 美しいです

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2019年02月19日流氷きてます!

知床国立公園 ウトロ 白石海弥

こんにちは。知床国立公園ウトロの白石です。

1/14にウトロで流氷を初確認してからしばらく、、、大海原は見渡す限り真っ白な流氷で覆われました!

雪原のようにみえるオホーツク海

流氷は毎年1月下旬頃から2月上旬にかけて接岸します。実は流氷が近づいている前兆として海が"シーンッ"となることがあげられます。これは、流氷により海に蓋がされたようになり、波が起きなくなる、または起きても伝わりにくくなることで起きる現象です。嵐の前の静けさのようで個人的には少し怖くもあります。

そんなこんなでやって来た流氷は、波によっては沖へ行ったり接岸したりと行ったり来たりをしながら、段々と海を覆っていきます。

さっそく流氷上にはオオワシや、オジロワシが多く見られました。先日の調査では合わせて100羽以上を確認!大人気です。流氷の割れ目から魚を探しているようです。

 

     オジロワシ(まだ若そう)               オオワシ(幼鳥)

 

 カラスのエサを横取りできたオジロワシの幼鳥    エサを横取りできなかったシロカモメの幼鳥

さて、知床が世界自然遺産に登録された2005年に流氷が初着岸した日が1月30日。この日を北海道は「知床の日」と定めました。ウトロ側ではその「知床の日」に合わせさまざまなイベントを行っています。

 

こちらは1/30~2/28まで開催されている【流氷フェス】。氷のドームや造形物があり、お酒も飲むことが出来ます。去年に比べ今年は規模が大きく作品もかなり手が込んでいますのでぜひお立ち寄りください。

詳しくは☞こちら

知床世界遺産センターでは海ワシ展を開催中です。

 

知床を訪れる皆さんが海ワシを見分けられるよう、生態や特徴などを写真を交えながら解説しています。ちなみに「海ワシ」とは魚を主食とするワシの総称で、この場合はオオワシ・オジロワシ双方を指します。まずは遺産センターに立ち寄って学んでから観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。

玄関には流氷が登場です!オオワシのぬいぐるみ2m40㎝とほぼ同じサイズ!厚さは80㎝ほど。これからまだ厚くなっていき、最終的には背丈ほどまでになるそうです。これだけ大きくても極々一部、自然のスケールの大きさにただただ驚くばかりです。

舐めることはお勧めしませんが触ることはできるので、ぜひ流氷を体感してみてください。(上手くいけば4月頃までありますよ!)

流氷が春になり溶けると海水が大きく循環し、流氷にくっついてきた植物プランクトン(アイスアルジー)がそれに伴い爆発的に増えます。このプランクトン達こそが知床の海の豊かさを生み出す縁の下の力持ちであり、とても大切な生き物です。これらを運んできてくれる流氷は世界自然遺産に選ばれた大きな理由の一つとなっています。

溶けてしまうのは寂しいですが春が待ち遠しいですね。流氷は3月頃まで見られます。

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2018年12月18日冬将軍がやってきました

知床国立公園 ウトロ 白石海弥

全道的に暖冬な今冬、まだかなぁ、まだかなぁと思っていた矢先、ドカ雪が降りました。

知床もついに冬です。一度降ってからは毎日のように雪が降り続いています。

こちらはフレペの滝遊歩道。新雪でまっさらな景色になりました。

この時期の雪は柔らかくズボズボと足がはまります。普通に歩いていても足首、深いところで膝下まで埋まってしまいますので観光にいらっしゃる方は長靴が必須です。

フレペの滝も凍り始めました。自然の織りなす景色に目を奪われます。

知床連山も美しい雪化粧をしました。

この時期に楽しめるのが動物たちの痕跡です。

 

大変可愛らしい肉球をお持ちのこちらの方。キタキツネです。肉球をみるとキツネも立派なイヌ科なんだなぁと感じます。痕跡の特徴として「足跡が一本」というのがあります。見事な一本線です。

 

こちらは狩りを行った跡です。雪の下を動く小動物の音を聞き分け、ズボっと頭から入り獲物を捕まえます。そうあの雪に突き刺さっているアレです。

冬になるとやってくる動物もいます。

 

左がオオワシで右がオジロワシです。どちらも立派な成鳥です。

11月頃からワシたちがロシアなどから渡りを行い、知床にやってきます。ピークは2月頃、流氷の上にいる姿をそこかしこで見ることが出来るそうです。

毎週行っているワシ類調査でも回を重ねるごとにその数が増えてきました。

まだまだ冬になったばかり。本格的な冬はこれからです。道外からいらっしゃる方はコートと手袋とマフラーと長靴、中は長袖インナーにシャツ、その上にフリースなんかを着れば寒さをしのぐには十分かと思います。

今の時期は観光客がグッと減るため、静まり返った自然を堪能できるかもしれません。冬の知床楽しんでみてください。

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2018年11月28日エゾシカ料理教室

知床国立公園 ウトロ 笠井 憲子

しれとこ住民講座第2回として「エゾシカ料理教室」を開催しました。

「エゾシカ肉をもっと身近に!」をテーマに釧路のフレンチレストラン「イオマンテ」の舟﨑シェフを講師にお迎えしました。

エゾシカの挽肉を持ち、説明をするシェフ。

メニューは「エゾシカ肉のメンチカツバーガー」と斜里産にんじんを使用した「にんじんケーキ」です。17名の参加者の皆さんと楽しく料理をしました。

メンチカツの材料

メンチカツの作り方

左上 / タマネギを炒め

右上 / エゾシカの挽肉と炒めたタマネギ、生クリームや香辛料を入れ混ぜます。

     生クリームは脂肪分の少ないシカ肉をジューシーにするために加えます。

左下 / 成形して冷やします。

右下 / 小麦粉、卵液、パン粉を付け油で揚げます。

にんじんケーキの作り方

左上 / 卵を角が立つまで泡立てる。同時ににんじんをすり下ろす。

右上 / 泡立てた卵と小麦粉、にんじん、香辛料を混ぜる。

左下 / 型に入れる。

右下 / オーブンで焼いて、できあがり。

メンチカツバーガーになり、おいしくできあがりました。

知床の生態系の一部であるエゾシカですが、増えすぎたことで様々な影響を森の生態系に与えています。

環境省や関係行政機関ではエゾシカの捕獲事業を行っておりますが、そのエゾシカを有効活用し、皆さんにおいしく食べて頂くために料理教室を開催しました。ただ取るだけでなく、その先を目指した講座です。

今回使用したシカ肉はエゾシカの捕獲事業で捕獲されたエゾシカを受け入れ、養鹿し、食肉にしている業者さんから購入したものを使用しています。

おいしく調理するコツをシェフからたくさん聞くことができ、参加者の皆さんも大満足でした。

「エゾシカ肉をもっと身近に!」なったでしょうか。

今回使用したエゾシカ肉の購入先はこちら↓

知床エゾシカファーム

 https://shiretokomomiji.com/

家庭でもエゾシカ肉のメンチカツを作ってみようと思います。

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2018年08月06日たまには夕方に

知床国立公園 白石海弥

青い空、白い雲、蝉の声が絶えず聞こえうちわを仰ぐ日々。そんな夏の風物詩は好きだけれど暑いのは嫌いな白石です。こんにちは。

さて、知床・ウトロ側では7月16日の海の日から7月31日まで「海鳥WEEK」が開催されていました。

海鳥について知ってほしいと知床ウトロ海域環境保全協議会という組織が中心となって行っているものです。

知床にはケイマフリをはじめ多くの海鳥が生息し、重要な繁殖地となっています。それらを守り持続的に海鳥や海の環境を保全していくために、知床の海や観光に関わる様々な関係者が一丸となって取り組んでいます。

 

海鳥WEEK中は様々なイベントがウトロ全体で行われており、なかでも専門家による海鳥の解説を聞きながら海鳥を観察する【海鳥トーク】はとても面白いです。ホテルや観光船で行われていますので今年聞けてない!という方はぜひ来年聞いてみてください。

さて、今回は海鳥WEEKイベントの一つである「海鳥サンセットクルーズ」に参加してきました。

日暮れの時間帯に小型船で出港し、夕日を背に海鳥を観察するというイベントです。専門家の解説もあります。前田一歩園財団様からの補助を受け、高校生以下無料という破格のクルーズです。大人の方も3000円で乗れますよ!

夕方の5時半に船に乗り込み、いざ海へゆかん!

船が出てすぐにケイマフリが姿を見せてくれました。意外にも港のすぐ近くにいます。彼らが主食とするイカナゴがいるからです。イカナゴが好むとされる砂地の海底が港付近にあり、イカナゴが集まっているのです。

ケイマフリの赤い足を見ると幸福が訪れると言われています

☆ケイマフリとは☆

良く目立つ赤い足に黒い身体、目の周りの白い模様が特徴の海鳥。名前の由来はアイヌ語の「ケマ=足、フレ=赤い」から。エサは海に潜り、ペンギンのように泳いで獲ります。大きさはハトぐらいで、国RDB絶滅危惧Ⅱ類に指定されている、希少な鳥類です。岩の割れ目や隙間を利用して繁殖し、知床でも繁殖が確認されていますがごく僅かです。実は謎多き海鳥の一種で生態がよく分かっていません。

しばらく船を進めるとオジロワシの姿が!親子でしょうか。希少なオジロワシを見ることが出来てラッキーですが、海鳥たちにとってはアンラッキーです。繁殖シーズンを終え、雛が次々と孵化しこれからという時にオジロワシが雛を捕食してしまうのです。海鳥にとってヒグマとワシ類は天敵。その天敵たちが近づかない市街に海鳥たちが押し寄せ糞被害などが出ている、そう解説するのは海鳥専門家の福田さん。

こうしたイベントを通し、海鳥にふれる機会を増やして関心を持ってもらうことが大切だと、普及・啓発運動に力を入れています。

獲物を狙うオジロワシたち

そうこうしているうちに日が傾いてきました。雲がまた良い雰囲気を作っています。

海鳥が夕日を背に飛ぶ姿は絵になりますね。クルーズに乗っていた方々も一斉にカメラのシャッターを切ります。

いやぁ良いものを見ました。お客さんも大満足です。海鳥WEEK限定のイベントですので逃した方はぜひ来年参加してみてください。きっといい思い出になりますよ。

知床ウトロ海域環境保全協議会のホームページは以下のURLからアクセスできます。

https://www.facebook.com/shiretoko.keimafuri

協議会では「海のハンドブック」を販売し、その売り上げを海鳥の普及・啓発活動や、ケイマフリの保全活動に活用しています。

 

知床遺産センターや観光船で購入できます。スタンプラリーを集めるとプレゼントがもらえますよ!

来年も同じく海の日から7月末まで海鳥WEEKが開催されますのでその時期に知床に来てみてはいかがでしょうか。

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