北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
旭岳周辺において、地元関係者が「協働」で作業を行おうという趣旨で昨年から始めた行事の一つが登山道のササ刈りです。
7/18に北海道(上川総合振興局環境生活課・南部森林室)、東川町産業振興課、ひがしかわ観光協会、旭岳自然保護監視員(NPO法人ねおす大雪山自然学校)、個人参加の方、そしてパークボランティアも集まり、旭岳天女ヶ原登山道においてササ刈り作業を行いました。多忙中にもかかわらず参加していただいた関係者の皆様へは深く感謝いたします。中には夏休みとして参加して下さった方もいました。
ここ天女ヶ原登山道はロープウェイを利用する人たちが大半を占める中で、利用者が比較的少ない登山道です。しかしながら維持管理が行われなければ荒廃が進む→さらに登山者が減るという悪循環にもなりかねません。
「地元の登山道維持に貢献したい」と集まってくれた有志はこの日合計16名。時折雨のぱらつくあいにくの天気となりましたが、普段はなかなか顔を合わせることも少ない面々ながら参加者一体となって作業に携わっていただくことが出来ました。
作業前に参加者へ本日の注意事項並びに作業手順の説明。
作業の様子。単なるササ刈りとあなどるなかれ。険しい登山道を登りながら太く丈夫なササを刈る作業を半日もしていると腕がパンパンなってくることもあるのだ。
登山道上におけるササ刈り一つをとっても、刈幅や刈り方、刈ったササの処理方法などを共有していこうという趣旨で昨年から始めたこのイベント。今後も地元有志で継続して協働作業を行っていく事により、維持管理の方法の統一化が図られていくことが望まれます。
この日は旭岳温泉登山口から旭岳4合目上(姿見の池園地)手前までの作業。実は初めてこのルートを歩いたという方もいたようです。
これからの時期はタチギボウシなどの湿原植物、秋は紅葉が素晴らしいルートでもあるので皆さんにもその良さを知っていただくいい機会になったかもしれません。
ササ刈り作業も無事終わり事務所への帰路の際、何気なく旭岳への国立公園入り口のエントランス看板を見ると、こちらも周りに草が生い茂り大変なことに・・・。
使い終えたと思っていた剪定バサミを再度取出し、再び作業開始。
いやいや、やはり下界は暑かった。旭岳山麓とはいえ、やはり標高が1000mもある旭岳温泉と下界とは別世界ですね。山は涼しくて快適だったと改めて実感しました。
登山道ももちろんですが、こちらの看板も国立公園入り口の大事な「サイン」ですからね、あまりにもみすぼらしい姿では・・・。
このような雑務も我々の大事な作業です。