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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

トムラウシ山登山道整備(南沼)&紅葉情報

2009年09月07日
上士幌
頂点に立ったつもりが有頂天だったことがよくある三浦です。

さて、7月のヒサゴ沼避難小屋清掃登山に引き続き、トムラウシ山(2141m)へパークボランティアの方々と5、6日にかけて行って参りました。総勢10人(男5、女5)+荷揚げ援軍1人で今回は南沼野営指定地周辺のロープ緩め作業とゴミ拾いです。
天気予報は初日が雨のち曇りで翌日は曇り時々晴れ。しかし、2日目も結局天候は回復することなく終日降ったり止んだりの視界悪の状況でした。それでもほぼ無風状態でしたので難儀することなく、設定時間より少し早めのペースで進むことができました。
午後に南沼の野営指定地にテントを設営し、水運び班とロープ班が作業を終えて各々の荷物整理などをしていましが、その間もガスがかかって視界は悪く、このまま初日は終わるものと思っていました。するとしばらくしてガスが晴れ、雲の切れ目からトムラウシ山頂上が姿を現したのです。

短時間姿を見せたトムラウシ山頂(幸運)

山頂アタックは女性陣5名でした。それにしても元気です。女性の方が寿命が長いというデータに妙に納得したりします。
テントに戻ってきた女性陣によれば、頂上でブロッケン現象(注)が現れ感動していたとのこと。どこまで運は女性に味方するんでしょう。
予報通りなら翌日はもっと天気は回復するはず。早朝には男性陣も山頂アタックをするのだ。
しかし-。
翌日も雨でした。しかも前日よりもさらにガスが濃くて見通しが悪い。あえなく山頂はあきらめ下山準備です。

濃いガスに覆われた翌日の野営地

ゴミを拾いながら、また迷い防止の対策をしながらの下山でしたが初日同様風は弱く、ほぼ予定通りの帰路でした。

迷い防止の処置をしています

全員怪我もなく(歯痛の方1名おられましたが)無事下山を果たし、遠いところ再び戻られる方々にお礼申し上げます。ボランティアの皆さん、来年も元気な姿でお会いしましょう。
最後に紅葉情報です。中腹のナナカマドが色づき始め、トムラウシ公園付近はウラシマツツジが赤く染まりウラジロナナカマドも蛍光色のオレンジのような色合い。これから5~7日で紅葉は見頃になりそこから冠雪まで続くと思われます。予報がめまぐるしく変わる今シーズンですので、視界良好なコンディションを求めるならば各登山者が気象情報をこまめにチェックして準備するようお願いします。

(注)ブロッケン現象・・・霧の中に伸びた影と、周りにできる虹色の輪。太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され現われる現象。