北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

礼文滝の夏

2010年08月09日
稚内
礼文滝遊歩道の利用状況調査に行ってきました。
当日8月5日(木)はやや霧が深かったことに加えて今にも雨が降り出しそうな天候でしたが、気温は高めでした。礼文滝遊歩道は礼文林道沿いの入り口から海岸にある礼文滝まで下る約2km(往復4km)の折り返しコースで森の中を通る道から周囲を見渡せる大パノラマの道までバラエティーに富んだ景観が楽しめます。ただ、所々ぬかるみや滑りやすい場所があることに加えてかなりの急坂や石を伝って川を渡る場所があるなど難所は多いので登山用の装備で歩くことが望まれます。ちなみに私は軽トレッキングシューズで歩いたのですが川を渡る際に足を滑らせて両足が水につかってしまうという大失敗を犯してしまいました。



(礼文滝のある谷。通称「ハイジの丘」付近から見た急坂、8/5撮影)

現在礼文滝遊歩道では小さくてかわいらしい黒い花のレブンサイコ、よい香りのする薄ピンクのイブキジャコウソウ、猫じゃらしのような姿の白いチシマワレモコウなどが咲いています。しかし1番目を惹いたのは薄い紫が美しいツリガネニンジンでした。下向きに花をつけるこの花はまだ8分咲きでしたがそれでも圧倒的な存在感を放っていました。



(ツリガネニンジンの群落、8/5撮影)

お花畑は6~7月のカラフルな色合いから一転してややくすんだ滋味深い色合いに変わってきました。季節ごとのこの劇的な色調の変化は礼文島のお花畑の大きな魅力です。そしてお花畑を楽しんだあとに待ちかまえるのはこのコースの終点礼文滝で、ゴール地点にふさわしい素晴らしい景観が見られます。この日はここ数日続いた雨により水量が多くいつもとは違った姿を見せていました。




(水量が多い礼文滝、8/5撮影)

※礼文滝遊歩道は歩道の近くを川が流れており雨のあとは増水する危険性がありますのでくれぐれもご注意願います。