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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

礼文島巡視報告①

2010年12月13日
稚内
冬の礼文島の巡視に行ってきました。

今回は礼文島南部の状況をお伝えします。

桃岩歩道
夏は色とりどりの花が咲き乱れる桃岩歩道ですが、さすがに現在は冬枯れの色彩でひっそりとした佇まいになっています。巡視を行った日は雲が多く時々雪がちらついてはいましたが、気温は比較的高く、積雪も全くありませんでした。しかし、そこは冬の礼文島、西から風が強く吹いており、時々飛ばされそうになりながら桃岩展望台から知床まで歩きました。歩道はぬかるみがほとんどなく、また積雪や凍結もないため歩きやすい状態になっていました。




桃岩歩道通称キンバイの谷から燕山を望む(12/6撮影)

礼文滝歩道
 礼文滝へ向かう歩道は一面の霜で覆われていました。この日は晴れたり、雪が降ったりと天気が目まぐるしく変わっていましたが、地面の霜は解けることなく、バリバリとよい音を立てていました。グイマツやトドマツ森の中を抜けて通称ハイジの丘から急な坂を下ると谷間を流れる川沿いの道になり、コースの終点礼文滝に至ります。今年は暖かいということですがそれでも少しずつ滝の水が凍り始めていました。




礼文滝:一日後に再度訪れてみるとかなり凍結が進んでいました(12/7,12/8撮影)

桃台、猫台
 礼文島の西海岸、ちょうど桃岩歩道を下から見上げるような場所に桃台、猫台という景勝地があります。ここでは桃の形をした桃岩と猫の姿に見える猫岩を同時に見ることができ、さらに眼下には青く澄んだ海が望めます。この日は雪がちらつく天気だったこともあり桃岩歩道沿いの岩の裂け目から流れ落ちている水が糸のように白く凍っていました。また、遠くて確認はできなかったのですが、オオワシかオジロワシと思われる猛禽類が上空を優雅に飛んでいました。




西海岸の奇岩猫岩:猫が背を丸めているように見えませんか?(12/8撮影)

例年ならこの時期は雪で真白だということですが、今年は暖かく、島全体を通して雪はほとんど見られません。しかし、これから冬本番、間もなく島全体が真っ白な雪景色に変わるでしょう。