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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

地元の自然を学び、味わおう ~サロベツの場合~

2011年07月01日
稚内
 日本最北端の国立公園である利尻礼文サロベツ国立公園。春の開館当初は寂しげだったサロベツ湿原センター周辺の大地も、すっかり緑色に染まりました。

天気も良く、思わず引き込まれそうになる風景と一緒に写っているのは、地元の豊富小学校の小学生たちです。本日、遠足でサロベツ湿原センターを訪れており、新しくなった湿原センター内の施設見学や質問コーナーなどの後、木道散策や植物観察へと臨みました。

上の写真は、私が湿原の土壌(というと語弊があるのですが・・・)である泥炭を手に持って、公園を利用する際のルールを説明しているところです。踏みつけられて1㎝縮められた泥炭が、元の厚みに戻るのには10年程度かかってしまうことなどを説明しました。小学生の関心も高く、きちんとルールを守って湿原に咲き誇る花々や野鳥を楽しんでいました。

最後に、現在サロベツに咲いている花々についての写真です。鮮やかなカキツバタやエゾカンゾウ、白く可憐なイソツツジやホロムイイチゴなどが、サロベツの大地一面に拡がる緑のキャンバスを彩っていました。

ホロムイイチゴなど、目を凝らしてはじめてわかる花々の美しさ。
エゾカンゾウのような、サロベツ原野に壮麗に刻み込まれた花々の彩り。
2つの美しさが整然と両立している点も、サロベツ原野の良さの1つなのではないかな、と思いました。