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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ワシゴマセンサス2018

2018年02月23日
利尻礼文サロベツ国立公園 今泉潤

こんにちは。北海道最北、国境離島である利尻島の今泉ARです。


オオワシ・オジロワシは環境省レッドブックの絶滅危惧種に指定される希少野生動物です。それらの動物が増えているのか減っているのか長期にわたって固定された条件の元で調べることは重要な活動です。

オオワシ: http://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/owashi.html

オジロワシ: https://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/ojirowashi.html

毎年2月の第三日曜日は北海道全体で一斉にオオワシ・オジロワシを観察し、その数を調査しています。

利尻島にも精悍なオオワシ・オジロワシが冬になるとシベリアより渡ってきます。同時期にゴマフアザラシもやってきます。これらの数をカウントして記録するのが「ワシゴマセンサス」です。

今年から利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティアの皆さんにも参加を募り一緒に調査を行いました。

前日はフェリーが欠航するほどの荒れた天気でしたが当日は雪ときどき晴れの好天に恵まれ、観察日和でした。利尻町立博物館の学芸員、地元在住の方々に混じって稚内パークボランティアも参加し総勢7人でマイクロバスにのって出発!観察に適した天候エリアを優先的に訪れるために時計反対回りで島を一周しました。

車内で誰かが見つけると他の人が確認します。遠くなのでカラスと間違えてしまうこともしばしば。
安全に停車できる場所で下車し双眼鏡やフィールドスコープで観察。その美しさ・精悍さに驚きやため息が聞こえてきます。

今年は残念ながらオオワシを発見することはできませんでしたが、オジロワシが8羽、ゴマフアザラシを2頭確認できました。

緑あふれる夏の利尻島も良いのですが、厳冬期2月の利尻島もその時期ならではの大自然に出会えます。天候次第ですが毎日飛行機もフェリーも運行しています。冬も営業している宿もあります。来冬はワシゴマセンサスに参加してみませんか? 誰でも参加できますので事前申し込みをお願いします。


マイクロバスから真剣に探す



ワシの観察



オジロワシ発見!(フィールドスコープにデジカメを合わせて撮影)



まとめ---観察種別と数の確認



当日は見えませんでしたが月に1~2回利尻山山頂までの素晴らしい景色に出会えます

201822日の仙法志御崎園地からの写真)