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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

外来生物防除活動③「洞爺湖ウチダザリガニ捕獲」編

2022年08月29日
洞爺湖 小松瑠菜
こんにちは! 洞爺湖アクティブ・レンジャーの小松 瑠菜です!
今回は今シーズン実施した外来生物防除活動③「洞爺湖ウチダザリガニ捕獲」編をお届けします♪

洞爺湖ウチダザリガニ捕獲

晴天の下、美しい洞爺湖で洞爺湖地区パークボランティアの会の方とともに、ウチダザリガニの捕獲を行いました。ウチダザリガニとは、アメリカ北西部原産で、大きなはさみが特徴のザリガニです。1920年代に食糧難解決策として摩周湖に持ち込まれ、以降、北海道のあらゆる河川や湖沼に生息が拡大しています。あらゆる環境に適応し、魚類やエビ、水生昆虫などの底生生物、水草などを食べて、体長15センチ以上に成長します。
 
かごあみを投入するパークボランティアさん
前述のとおり、ウチダザリガニは様々な生き物を捕食するため、もともと生息していた生き物が減少してしまうほか、棲住みかや産卵場所が減ってしまうなどの影響があります。さらに、ほかのザリガニに伝染する病気を持っているため、日本固有種であるニホンザリガニへの影響も問題となっています。
 
設置されたかごあみ①
 
設置されたかごあみ②
そこで環境省では、洞爺湖のウチダザリガニの捕獲事業を行う地元団体の支援やウチダザリガニの水草等へ与える影響調査のほか、洞爺湖地区パークボランティアの会で分布調査を実施しています。今回設置した箇所は7地点。合計106匹のウチダザリガニを捕獲しました。
※特定外来生物に指定されているウチダザリガニは、飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外への放つ行為が禁止されているため、然るべき許可を得て実施しています。
 
かごにかかったウチダザリガニ
 
捕獲したウチダザリガニ(※わな1つ分)
洞爺財田自然体験ハウスで捕獲したウチダザリガニの計測作業をしていると、夏休みで遊びに来ていたこどもたちが声をかけてくれました。地元のこどもたちは洞爺湖のウチダザリガニのことをよく知っています♪
パークボランティアさんと一緒に、体長や重さを計測し、雌雄を見分ける作業を「やってみたい!」と言ってくれたので、お手伝いしてもらいました。
 
 
 
 
未来を担うこどもたちのためにも、外来生物被害予防3原則「入れない・捨てない・拡げない」を実践し、豊かな自然を継承していきたいですね♪

以上、今シーズン実施した外来生物防除活動③「洞爺湖ウチダザリガニ捕獲」編でした♪
これからも感染症対策と熱中症対策を講じながら、活動を充実させていきたいと思います!