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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

今年もありがとう!

2022年11月16日
羅臼 高林紗弥香
こんにちは。羅臼自然保護官事務所の高林です。 町の人から、「お前たち何しにそんなとこ歩いてるんだ?」と聞かれることがあります。 2~3週に1度、同じ場所を歩いていたら疑問に思われても仕方ないですね。 羅臼自然保護官事務所の夏期の主たる業務の一つに、利用者計測カウンターの管理があります。羅臼自然保護官事務所では5台のカウンターを使って国立公園内の利用者数を計測しています。 そもそも利用者計測カウンターって・・・?
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利用者計測カウンター
遊歩道や登山道脇でこんな機械を見たことありませんか?
この機械が利用者計測カウンターで、前を人が通ると赤外線センサーが反応してカウントされる仕組みです。充電は太陽光パネルで行われており、バッテリーに貯蓄されています。
 
計測したデータは世界遺産の適正利用のモニタリングにも利用されています。
適正利用・エコツーリズムワーキング資料
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カウンター設置の様子
雪解けにより時期は前後しますが、大体6月頃に設置し、10月末に撤去、11月にデータ解析をしています。
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現在の事務所の様子
そんなわけで現在、事務所の中は回収してきたカウンター機材(ソーラーパネル、バッテリー、バッテリーBOX、カウンター、ケーブル、支柱、その他諸々・・・)に囲まれているのです。
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片付ける前に機械の汚れを落としています
隅々まで汚れを落とします。
 
今シーズンも頑張ってくれた機器の汚れを落として片付けていく時間が好きです。
「カウンターよ!今年もありがとう!」
 
コードを切られることも過去にありましたし←たぶん、キタキツネ。
本体を倒されたこともありました。←たぶん、ヒグマ。
厳しい環境で頑張ってくれています。
知床、特に羅臼側においてカウンターの前を通る多くが野生動物でしょう。
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赤矢印の先にヒグマがいます
カウンター設置の下見で歩いた際に、ヒグマに通せんぼされたり、
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ダイオウキジンエビ
道中、漁師さんが声をかけてくださったり。
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7月~8月頃はエゾモメンヅル(環境省RDB: CR)がきれいに咲いてました
また、自然情報収集も大事な仕事です。
季節により移り変わる景色の中で仕事できるのは幸せなことです。
カウンターを磨いている時間に今年の巡視の様子が走馬灯のように浮かびます。
 
残すところ、あと2基!
 
 
 
 
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倒木をつたって川を渡ります
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高巻きの様子。赤矢印の先にいます
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石浜続く海岸線
徒渉あり、高巻きあり、石浜を片道2時間ほど歩いた先にあります。
今年も安全にカウンター管理のシーズンを終えられますように・・・!