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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

オロフレ山登山道のササ刈りを行いました!

2023年06月08日
洞爺湖 荻原 沙理

はじめまして。

洞爺湖管理官事務所のアクティブレンジャーとして着任いたしました荻原沙理(おぎはらさり)です。

これから支笏洞爺国立公園のうち、羊蹄山・洞爺湖・登別地域の自然や季節ごとの様子、イベントなどをお伝えしていきます。よろしくお願いいたします。


今日は、「オロフレ山自然環境保全連絡会」で行ったオロフレ山登山道のササ刈りの様子をお伝えしたいと思います。


オロフレ山は、洞爺湖と登別温泉の中間に位置する山です。
比較的登りやすい山ながら、登山道からは高山植物などを楽しむことができます。




支笏洞爺国立公園の一部として、オロフレ山周辺は特別地域(第2種特別地域)に指定され、景観、動植物を保護するための規制が行われています。
詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
https://www.env.go.jp/park/about/protect/index.html

今回の活動では、登山者にぶつかってしまうササを刈り取り、快適に登山ができるよう、登山道を整備しました。

もともとの作業予定日は小雨の天気予報に反して強い雨と雷注意報により、やむなく作業を延期。
登山道の安全を確認し、翌日に改めて作業を行うことになりました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

作業前の登山道は歩くと両腕にササがぶつかってしまうような状態でした。


登山道に張り出しているササを手際よく刈っていきます。




作業後の登山道の様子。
左右のササがなくなり、歩きやすくなっている様子がわかりますでしょうか。


同時に登山道のパトロールを行いました。
登山するうえで危険な箇所がないか、登山のルールをきちんと守っていただけているか、などをチェックするためです。

まだサクラの花が残っていました。


薄紫色のシラネアオイがかわいい姿を見せてくれます。




シラネアオイは、日本にのみ生育する貴重な植物で、オロフレ山では手の届く範囲に群生している様子が見られます。
シラネアオイは、その希少性から、自然公園法に基づき、支笏洞爺国立公園の特別地域において、損傷(一部を切り取る)や採取(株ごと持ち帰る)を規制されている植物です。
そのため、オロフレ山で見つけたシラネアオイを切り取って押し花にしたり、家に持ち帰って育てたりすることはできません。

注意を促すため、登山道に看板を設置しました。




綺麗な景色や植物は、写真や記憶に残して、国立公園を楽しんでください!