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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

好きな時間

2023年08月28日
羅臼 高林紗弥香
こんにちは、羅臼自然保護官事務所の高林です。
羅臼は半袖を着る機会が少ないほど、夏場でも涼しい日が多いのですが、どうしたことでしょう・・・最近は30℃近い夏日が続いています。
 
さて、知床国立公園には羅臼自然保護官事務所とウトロ自然保護官事務所の2つの事務所があり、それぞれに2名ずつアクティブレンジャー(以下AR)がいます。
この時期は、知床連山巡視を羅臼とウトロ、両事務所合同で実施しています。
知床連山巡視では登山道の整備・情報収集や自然情報収集のほか、登山道や野営指定地の定点撮影を行っています。定点撮影は、登山者による高山植生へ影響を長期的にモニタリングするものであり、知床世界自然遺産地域における環境圧力・観光圧力の影響の評価に使われます。
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縦走路にて
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羅臼岳を望む
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三ツ峰野営指定地にて
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オホーツク海を望む
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第一火口野営指定地へ
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知円別岳周辺のお花畑
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硫黄山周辺にて
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雪渓残る硫黄山直下
まるでポートレートのようですが、これらは定点撮影の立ち位置を記録したものです。
写真では美しい景色の連続ですが、実際のところ変わりやすい天候に翻弄されながら作業にあたっています。
 
合同で実施することで、作業効率の向上、意見交換を話しながら作業を進められるなど様々なメリットがあります。
 
 
 
 
 
 
 
 
合同巡視で好きな時間があります。
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雪渓に落ちている生物を観察するウトロAR
巡視中、ウトロの佐野ARが昆虫をよく観察していました。植物もひとつひとつ丁寧に記録していきます。
 
ARはそれぞれ経歴が違い、得意なことや興味があるものが違います。
私は、過去のアクティブレンジャー日記に書いているように、フィールドサインやこの地の歴史や文化、暮らす人に興味があります。
ですが、他のARと交流することで、同じ場所を歩いていても、新たな視点や考えで知床の自然を見ることができます。
 
また、1日の作業が全て終わり、野営指定地でテントを張って、食事をとり、翌日の作業確認をしながらも、自分たちが暮らし働く、「知床」のこと、またARとして働くこと、将来のこと、知床でこんなことがしたい等、話す時間が好きです。
 
天気が良ければ、夕日を見て、夜には星を見上げて、なんだかくさい虫にわーきゃー言いながら仲間と過ごす時間も好きです。星を見たいと思いつつも、テントに入ってまもなく眠ってしまう日もありますが・・・。
 
年齢や性別、経歴が違っても同じ志のもと働く仲間がいることは心強いです。
北海道内にもARはまだまだいて、釧路管内であってもなかなかお話する機会はないですが、先輩ARや仲間たちといつか、自分たちが働く国立公園について話す機会をもてたらいいな・・・と想像しながら、日々の業務に励みます。
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モニタリング用の気温計を設置している様子