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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

秋と冬の狭間

2023年10月17日
上川 忠鉢伸一
こんにちは
大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。
 
大雪山黒岳は秋と冬の狭間を迎えています。
今年は、例年よりも紅葉の時期が始まるのが遅かったためか、今年は層雲峡の紅葉の見頃が長く続いているような気がします。天気が良い日は暖かさを感じる日もありますが、ダウンや手袋が必要な程寒い日もあります。
 
今回は初冠雪を迎えた大雪山黒岳の様子をお伝えしたいと思います。
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【黒岳5合目駅展望台から見た稜線】
8合目付近(標高約1700m)から上は氷と雪で真っ白です。
まるで山の上から冬がやってきているようです。
 
夏場よりも景色が綺麗に見えるのは空気が冷たく、乾燥しているためでしょうか。
空の青さも夏より深い青に見えます。

 
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【黒岳ペアリフトから見た黒岳】
リフト下のチングルマが赤い絨毯のようです。
紅葉と雪の黒岳がとても綺麗です。

 
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【粗氷】
黒岳登山道の木々の細い枝についた粗氷です。
枝の先にも隙間無くびっちりと「生えて」います。


 
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【北鎮岳から見た御鉢平カルデラ】
数週間前とは別世界です。高山植物も登山道もすべて雪の下になりました。
山の上の雪は来年の春まで溶けることはないでしょう。



 
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【北鎮岳山頂】
山頂の標識から樹氷が育ってきていました。
風に飛ばされた雪や氷が積み重なって成長していくため、風上に向かって樹氷は育っていきます。


 
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【銀泉台線ゲート】
上川管内の登山道へ続くゲートはすべて冬季通行止めとなりました。
大雪山の登山シーズンが始まるのは6月です。約8ヶ月間の間、車両で通行することはできません。
 上川町冬期間通行止め情報
 
黒岳ロープウェイは運行しており、5合目までは行けますが、5~7合目間のリフトは黒岳スキー場がオープンするまでの間しばらく運休となります。
 黒岳ロープウェイ情報
 
あっという間の登山シーズンが終わり、これから長く厳しい冬が始まります。
冬の雪や寒さは厳しいですが、極寒の環境だからこそ見られる自然現象や、スノーアクティビティが楽しめるため、私は花が咲き誇る春や紅葉の秋と同じくらい、雪の大雪山も大好きなのです。
 
大雪山は、季節の変わり目には見違えるような景色を見せてくれるので、いつも次に訪れるシーズンを楽しみにさせてくれます。
AR日記で冬の大雪山の美しさも伝えていけたらと思います。

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