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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

冬の野鳥観察会を開催しました

2024年03月27日
支笏湖 阿部万純
こんにちは!
支笏洞爺国立公園管理事務所のアクティブ・レンジャー阿部です。
先月2月4日、支笏湖の下流にあたる千歳川にて冬の野鳥観察会を開催しました。
千歳川は支笏湖から流れ出る唯一の河川で、川沿いの森には自然の見どころがたくさん!
今回は冬ならではの観察会の様子をご紹介します。

冬の千歳川

雪の上にはエゾシカをはじめとした動物たちの足跡が残り、千歳川の水中には産卵のため遡上するサケが見られます。
特にイベント名にもなっている通り、野鳥観察をするなら冬はうってつけ。
翼を広げると2m以上にもなる大型の猛禽類オオワシが越冬のためやってきているほか、ウソやシマエナガなどの小鳥の群れ、さらには水面にカワアイサをはじめとした水鳥の群れが見られます。





参加者と川沿いの散策路を進むと、ほどなくして水中に「ホッチャレ」が見つかりました。
ホッチャレとは、北海道の方言で産卵を終えたサケのことを指します。
対岸の木の枝先にはオオワシがとまっており、どうやらそのホッチャレを狙っているようです。






あざやかな黄色のクチバシと足、白黒模様などの体の特徴を観察しつつ、自然界での命の循環についても思いを馳せました。
 
雪に閉ざされる北海道の冬のイメージとは裏腹に、森を歩くと意外なほど生きものたちの活気にあふれていることが実感できます。
春めいてきた時期ではありますが、寒さ・安全対策を万全にして、ぜひ雪のフィールドでも自然観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。
 
(支笏洞爺国立公園管理事務所/阿部万純)