ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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利尻礼文サロベツ国立公園

109件の記事があります。

2020年03月13日クッチャロ湖のコハクチョウたち

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 津田涼夏

みなさん、こんにちは!

浜頓別町クッチャロ湖は一面真っ白の雪が積もっています。

コハクチョウが集まっている部分は雪が溶けているようです。コハクチョウ達の温泉のように見えますね☆

しばらくするとコハクチョウが集まってきました。

クッチャロ湖は渡り鳥にとって日本の玄関口となっています。特にコハクチョウは日本で越冬する個体のほとんどが渡りの中継地として飛来するといわれています。

冬の間飛来したコハクチョウたちはどこにいるのでしょうか...

飛来したコハクチョウは更に数百~数千㎞南下し、本州で越冬します。中には本州まで南下せず、クッチャロ湖周辺で越冬する個体もいます。本州で越冬した個体は3月中旬から下旬にかけてクッチャロ湖や北海道各地の湖沼に集結します。

水鳥観察館の方の話によると、本州で越冬している個体が徐々に戻ってきているようです。今年は雪も少なく、温かい気候のためか戻ってくる時期がいつもより早いとのことでした。(228日現在)

本州では田畑に雪が少ないため、お腹や頭部が茶色だと本州で越冬した個体だ!と判別を行っていました。

クッチャロ湖は野鳥にとって、長旅で羽を休める、大切な中継地の一つとなっています。

旅をする生き物にとっても、そこに棲まう生き物にとっても、ここがいつまでも安らげる場所であるようにと願いながら、アクティブレンジャーとして何をしていけるか、考えていきたいと思います。

☆おまけ☆

コハクチョウの中にコブハクチョウが紛れこんでいました。

写真中央を拡大すると...!

コハクチョウに挟まれているコブハクチョウを確認しました。

クチバシは赤と黒で、基部にコブがあるのが特徴です♪

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2020年02月25日礼文島でパークボランティア研修会開催しました!

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 津田涼夏

みなさん、こんにちは!

礼文島アクティブレンジャーの津田です。

2月15日に利尻礼文サロベツ国立公園礼文島地区のパークボランティア養成研修会が行われました。当日は天気も良く、研修会日和となりました。

【午前の部】座学

環境省からは、「利尻礼文サロベツ国立公園の概要」、「パークボランティアの制度について」、「パークボランティア活動の紹介」を発表しました。

また、講師として「礼文島の自然の概要」を礼文島自然情報センターの村上さんに、礼文島の気象条件、地形が高山植物にとって生育しやすい環境であること、礼文島で確認されたことのある鳥類の種類について講演を行っていただきました。最後には礼文島の自然をまとめた動画を流していただきました。

【午後の部】野外研修

午後からの野外活動(礼文林道コース)を行いました。礼文島自然ガイドの鹿川さんに講師を行っていただきました。

雪が少なかったのですが、雰囲気を出すため皆さんでスノーシューを履きました♪

まず、クマゲラの痕跡と礼文林道で観察することのできる鳥類の識別方法(鳴き声、大きさ、色)、素早く双眼鏡で鳥を確認する方法を学びました。

         

            ダケカンバ          ミヤマハンノキの冬芽

イワガラミとノリウツギの違いや、トドマツは「天までとどけ」と、枝を天にあげていることから他のマツとの見分け方を学びました。素敵なフレーズですね!

研修会も終わりに近づき、元来た林道を帰っていると、ハシブトガラが林内から姿を現せてくれました。

みなさん一斉に持っていた双眼鏡を素早く取り出し...「あっ!いた」、「どこどこ」、「見れました~」と、学んだことをさっそく実践しました♪

最後は迂遠(ウエン)(ナイ)コースをバックに記念撮影☆

ご参加頂いた皆さま、お疲れさまでした!

4月から一緒に活動を頑張っていきましょう!(^^)!

★おまけ★

桃岩展望台コース、つばめ山からの景色です。

緑の景色が一面雪に覆われていました。同じ場所なのになぜか違う世界にいるように感じられました。

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2020年02月07日「湿原すごろく」みんなで作ってふりかえろう!

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 青山留美子

今年度もサロベツでは、子どもパークレンジャーの活動を6月から毎月1回実施し、

先月125日の活動を持って、今年度の活動全7回を終了しました。

最後は、今までの6回をふりかえる活動にしました。

まずは写真で活動をふりかえると、

「あれした」「これした」「こうだった」など、言葉が飛び交います。

手帳のメモを見返す子や当日の資料がカバンから出てきた子もいました。

しっかり記憶に残っている様子を見聞きし、とても嬉しくなりました。

一通りふりかえった後からが本番です。

このふりかえりをゲームにした「湿原すごろく」を完成させるべく、まずは、子どもたちに各マスの絵を描いてもらいました。

お題は「スタート」「泥炭は燃えるか?」「木道にゴミを捨てた」などなど11枚あります。

どんな絵を描いたらいいのか悩みそうですが、子どもたちはスラスラどんどん描いていきます。時間が余りそうだったので、より色を塗ってもらうなどしたので、とても良い仕上がりになりました。

出来た絵を含めてすごろくをサロベツ湿原センター内に設置し、早速ゲーム開始です!

各マスには、今年行った活動に関係するクイズや指令、活動に参加していた子が得をする「何マス進む」もあります。

そして、クイズに答えたり、声真似などの指令に挑戦すると、"1Wet(ウェット)"がもらえます。"Wetland"から取りました。

ゴール後、このWetをいっぱい持っている子が、「湿原にいっぱい関わった大賞」になるというすごろくです!

早くあがればいい訳ではないため、普通なら「何マス戻る」は嫌ですが、このすごろくではWetを貯めるチャンス到来で喜んで戻ります!

もちろん、もらえるだけでなく、Wet没収もあります。

クイズに間違えたら"1Wet"没収、湿原でやって欲しくない「ゴミを捨てる」「木道から降りる」などのマスでは"2Wet"没収されます。

進んでは戻るを繰り返し、なかなかゴールできない子が、Wetをたんまり貯めてゴールする時は、みんなで一喜一憂し、とても盛り上がりました。

終わった直後「もう一回やりたい!」という声が聞こえ、用意してきた大人たちはみんなとても嬉しくなりました。

また、スタートの絵はエゾカンゾウが1本だけでしたが、ゴールの絵は湿原に咲くお花がたくさん描かれていました。「湿原すごろく」の意図をわかっていたような、にくい演出がされていて、子どもたちの感性に脱帽です。

最後は、世界湿地の日のポスターにサロベツの生き物を付け足し、記念写真を撮りました。

1年間使ってきた手帳と共に写る子もいて、何かが伝わっていたのかな~と感じた最終回でした。

1年間お疲れ様でした。

またサロベツ湿原で会いましょう!!

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2020年02月05日最後はみんなで~アクティブ・レンジャー写真展2019閉幕~

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 青山留美子

今年度で3回目の開催となった「アクティブ・レンジャー写真展~北の愛おしき生き物たち~」、皆様ご覧いただけたでしょうか?

昨年6月に羽幌と礼文からスタートし、各地を巡回、年が明けて122日の札幌市地下歩行空間チカホでの開催を終え、全13会場での写真展を無事に終了することができました!

この写真展は、環境省 北海道地方環境事務所に所属する、アクティブ・レンジャー(以下AR)と希少種保護増殖等専門員併せて全12名で、企画の相談から、準備、開催までを分担しながら行ってきました。

写真は、私たちが業務の際に撮影したもので、活動場所の風景と生き物の写真2枚をそれぞれが選びました。

この写真展を通じて北海道の自然の魅力や環境省やARの仕事を知ってもらい、自然環境保護への理解を深めてもらうことを目的としています。

そのため、写真だけではなく、それぞれの行っている業務紹介や、お持ち帰り頂けるよう冊子なども作成しました。

最終会場となった札幌市地下歩行空間チカホでの開催は、全12名が集結して行うスペシャルな一日でした。

会場の様子①それぞれが選んだ写真2枚(風景と生き物)と、業務紹介

写真では、活動している地域の風景とそこで見られる生き物の写真を選びました。様々な環境があり、環境が違うからこそ活動内容も様々です。

こちらは全会場で展示してきたものですが、一列に並ぶ壮観さとライトの神々しさは、チカホだからこそ!圧巻です!

そしてここからが、全員集合の真骨頂です!

会場の様子②野生動物と関わる業務を行っているARによる、剥製や模型での紹介コーナー

ウミガラスの巣の様子、アザラシの毛の触り心地の良さ、シマフクロウの羽の軽さなど、終始大人気でした。

会場の様子③山岳地帯を活動エリアにしているARによる、携帯トイレの普及啓発

携帯トイレの実際の使い方を展示で紹介し、各種パンフレットなども充実していました。

また、自分で作るとお値段なんと140.7円で済む、自作携帯トイレの紹介もありました!

会場の様子④各国立公園の紹介コーナー

それぞれの国立公園に関わるARが、個人的にオススメする生き物/楽しみ方/風景を紹介しました。また、各国立公園に関するクイズも多くの方に挑戦して頂きました。

終始多くの人が行き交うチカホで、多くの方に足を止めて頂きました。

本当にありがとうございました。

おかげで、私たちの想いを直接お伝えできたステキな一日となりました。また、写真などをきっかけに、ご覧頂いた方々の経験や考えなどをお聞きすることもでき、実り多い写真展になったと思います。

「見られず残念だったな~」と思った方、朗報です!

今年度の写真展が終了した翌日には、早速次年度の写真展についての話し合いを行い、既に動き出しています!また写真選びからスタートです。

4回目となる「アクティブ・レンジャー写真展」は、令和26月からスタートします。

北海道の自然の魅力をわかちあいつつ、私たちの活動や、各地域各動植物について多くの方に知ってもらえるよう、今後も頑張ります!

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2019年12月25日桃岩展望台コース工事終了のお知らせ

利尻礼文サロベツ国立公園 津田涼夏

みなさん!こんにちは!

寒さに負けず、風にも負けず、元気な礼文島アクティブレンジャーの津田です。

先日、礼文島桃岩展望台コースの工事が終了致しました!

2015年より工事が始まり、5年間かけて行われました。木柵や木階段、ロープ柵を設置するための材料はヘリコプターで運び、植生への影響を避けるため、準備期間などを入れて8月から行われた工事でした。

新しくできた桃岩展望台コースの木階段を踏みしめたい方!礼文島の植物の開花を楽しみにしている方!是非、歩いてみてはいかがですか。

そして新しくなったのは桃岩展望台コースの木道だけではありません!

桃岩展望台コースの案内標識、トド島展望台の案内看板も新しくなりました。

さらに!トド島展望台の案内看板はユニボイスつきとなっています。ユニボイスとは標識などに印刷されている2次元コード(QRコード)をケータイのカメラでかざすと...日本語、英語、その他の言語を自動で話すことや、読むことができます!例えば、標識に日本語だけの説明が書いてあっても、外国の方は読むことが困難ですが、ユニボイスを利用することで、そこに何が書いているのかを理解することができます!是非お越しの際は、新しくなった桃岩展望台コースを歩くと共に、標識や看板も確認してみて下さい(^^)

~礼文島で冬にみつけた自然~

夏の礼文島は異なる冬景色でした。この日の礼文島は雪が少なく、ほとんど積もっていない状態でした。西海岸の岩肌の雪、オオワシやオジロワシの飛来の様子、静かな礼文島でした。

そんな中、可愛らしく、新しい植物を見つけました。セリ科植物の上に雪が積もっていました。冬にしかみることのできない姿に...!

また、こちらは足跡を発見しました!実は礼文島にもほ乳類が生息しています。なんの足跡でしょうか...?イタチの足跡です。

礼文島には他にも、トガリネズミ類やシマリスが生息しています。時折走って植物中に消えて行くのをみます。ほ乳類の姿が見えなくても、足跡や糞などの痕跡でどんな生き物が生息しているのか、考えると楽しいですね♪

みなさんも冬の自然の楽しみ方を見つけてみませんか。

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2019年12月24日「最北の国立公園」パークボランティア募集します!

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 津田涼夏

みなさん、こんにちは!

利尻礼文サロベツ国立公園、礼文島アクティブレンジャーの津田です。

私が稚内に来てからはじめての冬がやってきました。寒くなってきましたが、みなさんはいかがお過ごしですか。

早速ですが、利尻礼文サロベツ国立公園利尻地区、礼文地区、サロベツ地区において、国立公園の保護管理活動にご協力いただける「パークボランティア」を募集します。

【参考】パークボランティア募集チラシ.pdf

【パークボランティアとは...?】

国立公園内の自然解説、美化清掃、外来種の防除、利用マナーの普及活動、登山道の維持管理、貴重な動植物の保護活動などの活動にご協力頂ける方々をパークボランティアとして登録しています。利尻礼文サロベツ国立公園では現在36名の登録があり、一緒に活動を行っています!

【どんな活動しているの?】

2つの離島を有し、それぞれの地区が海によって隔てられている利尻礼文サロベツ国立公園において、パークボランティアは利尻地区、礼文地区、サロベツ地区それぞれの特性に応じた様々な活動を行っています。

利尻島では利尻山コマドリプロジェクトや登山道整備の他に、携帯トイレ普及活動や清掃活動を通して、登山者に利尻ルール周知する山のトイレデーや外来種駆除活動が行われています。

礼文島では外来種除去活動や高山植物盗掘防止パトロールの他に桃岩展望台コースの植物のモニタリングを行われています。

サロベツではササ刈りやカモの観察会などの他に湿原と農業の共生による地域作りを目指す「サロベツ・エコモー・プロジェクト」の推進や清掃活動が行われています。

【パークボランティアになるためには...?】

パークボランティアになるためには、利尻礼文サロベツ地域の自然環境の概要の理解を図るため、いずれかの地区の養成研修会に参加して頂き、登録することが要件となっています。

~利尻礼文サロベツ国立公園の養成研修会の日程~

令和2年3月7日(土)      利尻地区

令和2年2月15日(土)     礼文地区

令和2年3月14日(土)   サロベツ地区

※開催地区によって日程が異なりますのでご注意ください。

「利尻礼文サロベツ国立公園のために協力したい」、「パークボランティア活動を通じて多くの人と交流したい」などの思いがある方、あるいは「ただ単純に自然が好き」という方のご参加をお待ちしています☆利尻礼文サロベツ国立公園の自然環境を守っていくために一緒に活動しませんか!

募集や応募方法、お問い合わせなど、詳しくは下記のページをご覧ください。

【参考】利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティア募集要項.pdf

応募締め切りは3地区共に『令和2年2月5日(水)』となっています。

みなさんのご応募お待ちしております(^^)

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2019年10月18日秋のクッチャロ湖

利尻礼文サロベツ国立公園 津田涼夏

みなさん、こんにちは!寒くて、こたつから抜けられない季節になってきました。

今回のAR日記は、浜頓別町クッチャロ湖からお送りします。

浜頓別クッチャロ湖はラムサール条約登録湿地において、湿地の価値の普及啓発及び水鳥、湿地のモニタリングの拠点を目的として、環境省により設置されました。

ラムサール条約とは...?

「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」であり、水鳥を中心とした動植物の宝庫である湿地を守るための条約です。

現在、国内では52ヶ所が指定されており、北海道でも13ヶ所が指定されています。ラムサール条約登録湿地を巡る旅がしたくなりますね♪

また、先日のクッチャロ湖の巡視を行いました。

  休息しているコハクチョウとオナガガモ    芝生を見つめるコハクチョウ

  休息中のコハクチョウ             オナガガモ♀

コハクチョウは夏の時期にツンドラやシベリアで繁殖を行い、10月頃にクッチャロ湖周辺に飛来します。ここで休息をとり、本州の越冬地に南下していきます。また4月~5月にかけて、クッチャロ湖周辺に戻り、ツンドラやサハリンへ帰っていきます。まだまだ、飛来数は少ないですが、これからもっと増えてきます。この時期ならではの鳥たちに会いにきませんか。

さて、 浜頓別町のクッチャロ湖水鳥観察館では10月31日まで、1階のレクチャールームにてアクティブ・レンジャー写真展を開催しています。

是非ご覧ください♪温かい格好で浜頓別町クッチャロ湖にお越し下さいね☺

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2019年10月11日サロベツを海から望む

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 青山留美子

利尻礼文サロベツ国立公園のサロベツ部分は、海岸に沿って広がる砂丘林が国立公園に指定されているため、それに沿うように海域部分も国立公園の普通地域として指定されています。

普段は砂丘林に沿って続く道路を行ったり来たりするのみで、海も国立公園だと認識する機会はほとんどありませんでした。

それが今年は、国立公園の見直しを検討しているため、自然保護官による現地調査が行われることになり、私も同行させてもらいました。

地元の漁師さんにお願いし、秋サケ漁のお仕事の合間に船を出してもらいました。

海から見る利尻・礼文は一段と近く見えました。

利尻に渡ったヒグマも、この景色を見て「近いから泳いで行ける」と思ったかもしれないと感じました。

陸からではあまり見かけない、アジサシに出会ったり、魚群に集まるカモメたちの姿が所々にあったりと、海の上ならでは出会いもありました。

また、日頃使う海岸線の道路を走っている車が見えると、少し不思議な気分になりました。

海の上から見たサロベツは、道路から見るより何倍も、人工物がないと感じました。

稚内の町が見えてくると、大都会のように建物がいっぱいあるように見えた反面、豊富町側では、道路の看板や橋くらいしかありませんでした。

砂浜に打ち上がっているゴミも目に入りません。

自然の大きさを感じた一時でした。

人工物のない景色が広がるサロベツ。

その価値をどう考え、どう残していくのか?

ここは渡り鳥の往来があり、それこそヒグマも活動する場所です。

人からの目線だけでなく、様々な目線になって、角度を変えて見ることも重要だなと感じた船の旅でした。

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2019年10月09日傷病鳥放鳥!

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

夏になる前の事です。犬の散歩をしていた稚内市民の方から連絡が入りました。

「ずっと動かないワシがいる」と。

その連絡を受け、捕獲し、獣医さんがいる釧路へと運ばれました。外傷はありませんでしたが、なぜかずっと動かない剥製のような姿で運ばれて行ったのはオジロワシでした。

それから数ヶ月後、運ばれて行った先の獣医さんから「元気になったので放鳥について相談しましょう」との連絡がありました。

「ケガをしているオジロワシがいる」や、「ずっと同じ場所にいるオオワシがいる」などの通報を受け、捕獲し搬送することは珍しいことではありません。しかし、その後元気になって帰ってくる対応をするのは、私にとっては初めてでした。

釧路の獣医さんが、上士幌自然保護官事務所まで運び、上士幌事務所から名寄まで来てもらい受け取る、リレー形式で稚内まで戻ってきました。

稚内を出た時は、まったく動かない剥製のようだったオジロワシが、若い元気なオジロワシになって帰ってきました。ゲージの外からでも元気になっている様子が伝わってきました。

そして、捕獲された場所から離れすぎない川沿いで、放鳥することになりました。

入り口を開けることにもビクビクしながらの私に反して、ゲージを開けた直後、オジロワシは勢いよく飛び出しました。

勢いよく出たものの、しばらくじっとして動きません。

車酔いでもしたのか、捕獲した時の様子が頭をよぎり、少し心配になりました。

その次の瞬間!

そして、あっという間に丘の向こうへ飛んで行きました。

このオジロワシは、捕獲した時に発信器をつけていました。調査のため、環境省に申請された上でつけられたもので、情報提供をしていただけました。

その情報により、このオジロワシが2018年に稚内で生まれた雄であることがわかっています。

稚内で生活している同じ市民として、帰ってきてくれた事をとても嬉しく思いました。

これからも、ここ稚内で元気に過ごしてくれることを願います!

最後になりますが、見つけて連絡して下さった市民の方、回復するまで対応して下さった獣医さん、搬送に関わったみなさん、ありがとうございました。

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2019年10月08日サロベツの木道

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

サロベツ湿原には、二つのタイプの木道があります。

一つは、多くの方に利用してもらう事を想定した木道です。

代表例として、豊富町にあるサロベツ湿原センターの木道です。

そしてもう一つは、限られた場所にしかなく、限られた人しか使わないため、木道幅が一人分しかない木道です。「調査用木道」と呼ばれています。

どちらのタイプの木道も設置から10年近く経ち、年々痛みが激しくなっています。

そのため、今年は、木道の改修に向けた打合せが多く行われており、現地での打合せに同行させて頂く機会が何度かありました。

日頃、木道を歩く時は、植物や鳥や虫などに一喜一憂する人たちと歩くことが多いため、

そうではない木道歩きはとても新鮮です。

立ち止まる場所が違い、凝視する対象が違い、きれいに咲いている花に目もくれず進んでいきます。

それもそのはず、札幌などから来た担当者や業者さんたちが、限られた時間の中で確認していくからです。

日帰りでトンボ帰りする方もたまにいて、驚くばかりです。

初めは、設計のための打合せでした。今後、実際に設置するための打合せや、完成後の検査などでまた集まる事がありそうです。

大きな工事は、多くの方の手が関わってできていることを実感します。

木道のない湿原を歩いた時の大変さ(平坦に見えて意外とアップダウンがあります)や、ヤチマナコや深みにはまって抜けられなくなるような怖さを思うと、木道のありがたさが身にしみます。

その木道を作り出す作業は、まだ始まったばかりです。実際に工事が行われだすのも冬になってからです。

そして、一度の工事で全てが新しくなる訳ではないので、今後もご不便やご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、ご理解とご協力をお願いいたします。

私も、木道のありがたさをかみしめつつ、これからも木道の上から湿原を楽しんでいきたいと思います♪

※※927日、幌延ビジターセンターの木道上で、ヒグマの足跡が確認されました!

木道を利用しているのは、人だけではないようです。

サロベツは、ヒグマが生息・活動している場所です。

その事を理解の上、早朝や夕方に木道を利用される方は、十分ご注意下さい!!

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