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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

継続と進化

2014年08月19日
東川
お盆が過ぎて、大雪山はすっかり秋めいてきました。
初夏の小花が散らばるお花畑も胸躍りますが、今はカヤツリグサ類やイネ科の穂が赤や黄金色に色づき、透き通った涼しい秋風が吹き始めた秋山もとてもとても素敵です。

クロウスゴやガンコウランなどの花実も実り、登山道にヒグマの糞を見かける回数も多くなってきました。
動物も旬の物を食べるのに忙しいのでしょうね。美味しそうですもんね。

昨年に引き続き、グリーンワーカー事業で美瑛山岳会が荷上げイベントを企画し、ボランティアによる美瑛富士周辺の登山道補修に使う木材・鉄ピンの荷上げと、その設置をしてきました。
お盆にも関わらず、道内の山岳会や、パークボランティアの方々、行政関係者、ガイド、整備関係者など38名もの参加がありました。

涸沢林道登山口は、アカエゾマツや林床のミズゴケ等の植物がいい雰囲気を醸しだし、利用者も少なく、静かな山歩きが楽しめます。
足下は土なのでクッションが効き、晴れの日は膝にも優しく歩きやすいですが、雨の日は一変。
洗堀が酷いためとても滑りやすく、平らなところは水たまりが乾きにくく、足下はドロドロになってしまいます。
個人的に、登りより下りが長く感じる道です。



当日は登山口から4km程歩いたところの洗堀が進んだ部分まで資材(角材7kg✕28本、鉄ピン1.5kg✕60本)を運搬し、
6班にわかれて、指定の場所で階段の設置を行いました。
登山道講習会にも参加されている方もいたため、素人ながらさすが皆さん要領を得ています。

水の流れ道はこっちだから、洗堀を止めるためにここには水叩き石が必要だよね、とか、
角材は最小限しか使えないから周辺の倒木を使おう、長持ちするためにはどうすればいいか、等々それぞれの班でアイディアと試行錯誤と創意工夫をしながら、時にはプロのアドバイスも受け設置をしました。


今回嬉しかったのが、去年よりも施工の仕方が進化していることでした。
私たちの施工した階段の見た目は…なかなか馴染んでいるように見え、かなり歩きやすくなりました(自画自賛)。
あとは長持ちするのかどうかがお楽しみですね。

この荷上げ登山と整備があと数年続いていくと、ここはいずれとても歩きやすい登山道になる!と希望を感じた一日でした。
今回設置した階段がこの先何十年と使われることになったら素敵ですね。

企画・準備をしてくださった美瑛山岳会の皆さん、参加してくださった皆さん、お疲れさまでした。
また是非ご協力をお願いいたします。
楽しい整備をありがとうございました。

【出発前の1枚】