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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

わくわく楽しい野外学習へ パート2

2019年12月16日
釧路湿原国立公園 渡辺欣正

20192月に釧路湿原へ来てくれた小学生たちが、再び帰ってきてくれました!(過去の日記はコチラ

「この1年でさらに色々なことに興味を持っています。」と担任の先生。それならば!と今回の野外学習では4つの調査隊 ①動物班 ②湧き水班 ③裏山班 ④植物班 の中から好きな班を選んでもらい、湿原へ出かけることにしました。

私がガイドしたのは、①動物班。まずは、湿原の動物ぬいぐるみ探しゲームをしました。

あらかじめ本物そっくりのぬいぐるみを、そこで暮らしているかのように隠しておいたのですが・・・

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遊び始める頃には雪が降り、特にエゾユキウサギやイイズナが見つけづらかった模様。おかげで夏と冬で毛色が変わる理由がよく分かりました!

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「でもどうして野生の動物ってなかなか会えないんだろう?」と質問すると、「冬眠してる!」、「数が少ない!」、「夜行性!」など素晴らしい答えと共に、「動物班なのに動物に会えないの~?」と残念がる声が返ってきました・・・。だよね・・・。

すると、クルルッ!と大きな鳴き声が。なんとタンチョウ3羽が私たちの横を飛んでいったのです!こんな奇跡もあるんですね。

それでも運に頼ることなく、動物を探ることのできる方法・アニマルトラッキングを紹介すると、子どもたちは謎の痕跡を次々と見つけていきました(答えは日記の一番下)。

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さらに、ルート沿いで見つけたエゾシカ、エゾタヌキ、キタキツネの糞も採取して、温根内ビジターセンターで徹底解剖!普段どんな餌を食べているのか、じっくり観察しました。

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すると、②湧き水班が、水槽に生き物を入れて持って帰ってきました。冬でも凍らない沢の中を網でガサガサして、エゾトミヨやエゾアカガエルを発見したようです。

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「気温より湧き水のほうが温かい~。」とずっと足をつけていた子もいたそう。なんだかタンチョウみたい。

③裏山班は、湿原に面した丘で「牡蠣の化石」と「軽石」を発掘しました。目の前に広がる大湿原が、昔は海だった証拠をつかんだのです。そして遠くには噴煙をあげる火山も見えたとのこと。将来は考古学者かな!

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そのふもとでは、④植物班が色々な形の落ち葉を拾ってマイ図鑑を作ったり、種子を遠くに運ぶための仕掛けを学んでいました。

最後は、調べてきたことの報告会。自分で選んだテーマとだけあって、話が途切れることはありませんでした。楽しいことがいっぱい詰まった釧路湿原、またいつでも帰ってきてください!

▼答え▼

左上:クマゲラ、右上:エゾシカ

左下:アカゲラ、右下:エゾタヌキ でした!