アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺、日高山脈襟裳十勝国立公園があります。
環境省アクティブ・レンジャー写真展 北の自然の舞台裏
2022年06月01日
利尻礼文サロベツ国立公園
アクティブ・レンジャー 津田 涼夏
「花開く」
礼文島北部の岬めぐりコースの途中にあるゴロタ岬は、礼文島の断崖絶壁が連なる西海岸と高山植物の花々を一度に楽しむことができるほか、スコトン岬(礼文島の最北に位置する岬)やトド島、利尻山を一望することができます。
6月下旬になると、レブンシオガマ(Pedicularis chamissonis var. rebunensis)が咲き始め、歩道の両脇を彩るように咲き続いていて、海まで続いているかのように感じさせてくれます。同じ時期には、エゾカンゾウ(Hemerocallis dumortieri var. esculenta)やチシマフウロ(Geranium erianthum)も咲き始め、カラフルなお花畑が広がり、写真ではなかなか伝えきれない素晴らしい景色を体感出来ます。
「本日の主役」
3月から4月にかけて、本州で冬を過ごしていたコハクチョウ(Cygnus columbianus)が北へ帰る途中、クッチャロ湖に集結し始めます。春のピーク時には約6000羽が集まり、湖からは合唱が響き渡ります。たくさんのコハクチョウの中の1羽が「主役は私だ!」と主張しているような瞬間に出会いました。クッチャロ湖で休息し、元気に帰っていくことを願いたいです。