ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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阿寒摩周国立公園 阿寒湖

81件の記事があります。

2008年04月16日はじめまして

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 阿部 恭子

 みなさんこんにちは。先月釧路の大学を卒業し、4月から阿寒湖自然保護官事務所のアクティブレンジャーをすることになりました、阿部恭子です。自然保護官の玉谷レンジャーと、この豊かな大自然、特に阿寒ならではのマリモを始めとした多くの動植物のために、活動していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

さて、今日は阿寒湖自然保護官事務所の裏手に広がる、ボッケの森へ保護官と巡視に出かけました。第1駐車場からつながる遊歩道「森のこみち」を抜け、「ボッケ」へ向かうルートです。
木道の階段を下りて、まず最初に私たちを迎えてくれたのはミズバショウです。一部開花している所もありましたが、阿寒での最盛期はまだ少し先のようです。遊歩道周辺にはまだ雪が残っており、所々ぬかるみになっていました。
今にも落ちてきそうな、歩行者にとって危険と思われる枝がないかを確認すること、自然解説のボードが汚れていたら拭くことなど、アクティブレンジャーとしての仕事を教わりながら林の中を進みました。15分くらい歩いたでしょうか。私達から20m程離れた所で、二匹のエゾリスが木の上を自由に駆け回っているではありませんか。私はエゾリスを間近で観察したことがなかったため、二匹のエゾリスに目が釘付けになりました。カメラを構えましたが、動きの早さについていけず…(写真1)。エゾリスとの素敵な出会いに感謝してその場をあとにしました。


しばらくすると、かすかに硫黄のかおりが風に混じって感じられました。ボッケが近づいている証拠です。しばらく歩くと、目の前に灰色の泥土が広がる沼、ボッケが見えてきました(写真2)。ボッケとは、アイヌ語の「ポケフ」=「煮立つ」から付けられた地名だそうで、「泥火山」と呼ばれる現象を意味しています。ボッケでは、地下からわき立つ火山ガスがボコボコと音を立てて吹き出しています。阿寒国立公園内には、雌阿寒岳という活火山もあり、火山活動が活発な地域であることを実感しました。

今日は、阿寒の自然と触れあうことができ、これからのアクティブレンジャーとしての仕事へのやりがいを強く感じました。まだまだ書き足りないのですが、阿寒のすばらしい自然やアクティブレンジャーの活動内容について、これからのアクティブレンジャー日記に掲載していきたいと思います。つたない文章ですが、一生懸命書きますのでどうぞよろしくお願いします。

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2008年03月19日I LOVE AKAN 

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美


平成20年3月19日(水)現在。
阿寒に来て3年。月日の流れは早いものです。
たくさんの人と出会い、たくさんの素晴らしい自然に触れることができた「地」、「阿寒」は、私にとって特別で大切な場所となりました。

幼少の頃、両親に連れられて巡った私の記憶の中の「オンネトー」や「阿寒湖畔」の面影は、20年以上経った今でも、おぼろげではありますが確かにそこに残っています。
 
いつの頃からか、私は野生生物の分野での勉強を志し、平成11年4月に網走市にある東京農業大学生物産業学部に入学。平成12年、13年と、阿寒における野生エゾシカの樹皮食害調査研究のため、冬季間、週3回、網走から阿寒へと車を走らせては、阿寒で調査をし、そしてまた網走へトンボ帰りをする日々の繰り返しで、多いときで1週間連続ほぼ毎日、阿寒の森へ通い詰めていました。実際、冬場は、研究室にいる時間よりも、阿寒の森で調査研究していた時間の方が遙かに多かったと思います。私にとって「阿寒」は、「自然の学校」だったのかもしれません。
 
そんな「自然の学校」で、平成17年6月から、環境省の「阿寒湖アクティブレンジャー」として阿寒国立公園(阿寒湖自然保護官事務所)で仕事ができることが決まった時は、本当に心から嬉しかったです。再び、自然豊かな「阿寒」に舞い戻り、社会人として、仕事を持って、生活できる喜び。

大学時代に研究のため阿寒の森へ通ってはいましたが、実際阿寒で四季を通して住んでみると、阿寒の本当の自然の凄さ、貴重さが改めてというか初めてに近いものを感じました。

環境省の「アクティブレンジャー」として阿寒国立公園で働けたことは、少なくとも私にとっては、生涯の誇りです。長生きしていつかおばあちゃんになったら、孫にでも自慢したいと思います。

「阿寒」のたくさんの恩恵を受けて、私は、本当に良い経験・体験をさせていただきました。「感謝」の一言につきます。

ありがとう。阿寒。 




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2008年03月10日幻の白湯山スキーハイキング

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

  
3月2日(日)。晴れ。今年度最後の自然ふれあい行事「白湯山スキーハイキング」に参加してきました。
  
10:00 阿寒湖畔スキー場に集合。身の回りの準備を整えたら、リフトに乗って今回のコースのスタート地点であるリフト終点へ向かいました。


▲リフトに乗ってスタート地点(リフト終点)へ向かう参加者の方々

 
10:30 リフト終点に辿りつき、準備運動をしていざ出発。はじめは登りでもっとも傾斜のきついところでした。皆さん苦戦しつつも階段登行などでなんとか一歩一歩登っていました。傾斜のきついところから登りつめやっと平坦になってきました。



▲階段登行で登る


11:30 針葉樹を避けながら先へと進むと、次第に雪の少ない開けた場所に辿りつきました。それは、今回のコースの見どころのひとつでもある「白湯山展望台」です。展望台周辺の雪が少ないのは、地熱があるためです。「白湯山」の名前の通り、ところどころに白い湯気が立ち昇っているのを観察することができます。この展望台からは、天候がよければ雄阿寒岳や阿寒湖、雌阿寒岳などが一望できます。参加者の方々は、その雄大な景色を前に思い思いに今回のハイキングの記念にたくさん写真を撮っていました。スタッフによる自然解説が終わると、最後に全員で記念撮影。


▲針葉樹が凛とそびえ立つその姿はとても美しかった


▲白湯山展望台に到着


▲白湯山展望台にて


▲白湯山展望台からの景色(右に見える山が雄阿寒岳、正面の白い部分が結氷した阿寒湖、その手前の湖畔が阿寒湖温泉街)


12:30 展望台を後にし、アカエゾマツやトドマツの木々を抜けて一端南東方向へと下っていくと昼食場所の三叉路に到着。風の当たらない木々の間で、昼食をとりました。

13:00 再度点呼をとって、参加者及びスタッフ全員がいることを確認すると、ダケカンバの純林をめざし、いざ出発。次第に針葉樹の森を過ぎると、突如ダケカンバだらけの森にでました。このダケカンバの森は、大正初期に山火事が発生し、その後、荒地にいち早くダケカンバが再生した一斉林だといわれています。ダケカンバの木々の間をうまくすり抜けて、参加者の皆さんは思い思いの場所をスキーで滑って楽しんでいました。


▲ダケカンバの純林


15:00 林道を滑り下りてゴール地点の大島前の駐車場につき、スタッフの車で阿寒湖畔スキー場へ移動し、再び集合場所に戻ってきました。ここで閉会式を行い、解散。皆さんケガもなく無事、行事を終えることができなによりでした。
 
  この「白湯山スキーハイキング」は、一昨年、昨年と天候に恵まれず、吹雪のため当日中止となっていたイベントでした。スタッフの間では、「幻の白湯山スキーハイキング」とまで呼ばれていました。今回はようやく天候に恵まれ、私が阿寒に来て3年目にして、初めてこのハイキングに参加することができました。冬でしか見られない阿寒の森を観察し、白湯山展望台からの雄大な阿寒カルデラの景色を眺め、ダケカンバの純林など植生の変化を楽しめる見どころ満載のスキーハイキングでした。


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2008年02月18日3度目のオンネトースキーハイキング

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

2月10日(日)晴れ。

  今年もまたオンネトースキーハイキングに参加してきました。オンネトー周辺の森の中を巡るこのコースが私は大のお気に入りで、すっかりとりこになって早3年。一昨年から今年で3度目の参加です。田中ご夫妻(自然公園財団阿寒湖支部)と一緒に、スキー、防寒着などの冬装備を車に積んで準備を整え、阿寒湖畔エコミュージアムセンターを9時過ぎに出発しました。

  9時30分頃に雌阿寒温泉宿舎の野中温泉に到着し、辺りを見回してもまだ関係者の姿がない様子。と、少し余裕ができ、辺りを散策。するといつもの巡視時に見る光景とはうってかわり、とても幻想的な光景が目に飛び込んできました。田中ご夫妻と私はその美しさにただただ圧倒されていました。思わずカメラを持って車から降り、近くまで寄ってみました。その美しい光景とは、シラカンバとアシ(葦)の樹氷です。シラカンバの上部から下部にかけて、樹氷の色彩の変化がとてもきれいでした。

▲シラカンバの樹氷

  またアシ(葦)の樹氷の付き方もとても興味深く、よく見ると右側の片方の部分だけ樹氷が付いていました。田中さんによると、どうやら蒸気が流れてくる方向に樹氷が付くため、このような現象になっているのだそうです。改めて、自然がつくる造形美にため息が出るばかりでした。


▲アシ(葦)の樹氷
 
  そうこうしているうちに、スキーハイキングの参加者の方々が集まりだしていました。慌てて準備を整え、集合場所に集まります。滞りなく開会式が終わり、10時頃一斉に、野中温泉からオンネトー方面へ向けて出発。思っていたよりも、全体的に進むペースが早いかなと感じました。自分自身、自分のペースで、尚かつ景色を楽しもうと心がけたつもりでしたが、実際にいざやってみると、遅れずなんとか後についてかなくてはという焦りと今年初滑りのスキーに少々苦戦したのか、ゆっくり景色を見たり、写真を撮ったりする心の余裕が抜けてしまったことが少々悔やまれます。それでもなんとか意地で、数枚写真を撮りました(苦笑)。


▲オンネトー周辺の森の中をハイキングする参加者の方々
 
  スキーコースの終点(国道241号線)で、迎えのバスに乗り、無事スタート地点の野中温泉に到着したのは、12時前。終了時刻が年々早くなっているような気がしました。ともあれ、参加された方々は、特にケガもなく無事終えることができなによりでした。お昼には、皆さんお待ちかねの豚汁と天然温泉。私もこれをとっても楽しみにしていました。家で作るのとではまた味が一味違って、大鍋に大量に作られた豚汁を大勢の人と食べるからまた格別なのでしょうか。温泉の方も少し熱めのお湯で、体の芯まで温まりました。

  出発前に見たシラカンバとアシ(葦)の樹氷は、お昼にはすっかり陽の光で溶けて消えていました。その樹氷が美しいと感じたのは、常時見られるものではなく、常に変化があって、限りあるものだからなのかもしれません。少々ハイペースではありましたが、オンネトーならではの美しい自然を満喫できたハイキングでした。そんなハイキングにまだ参加されたことがない方は是非ともご参加を。必見です。

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2008年02月06日ヒョウタン沼スノーシューハイキング

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

 2月3日(日)、自然ふれあい行事「ヒョウタン沼スノーシューハイキング」に巡視を兼ねて参加してきました。



▲ヒョウタン沼の氷上を歩く・・・

 ヒョウタン沼は、雄阿寒岳の麓に位置し、雄阿寒岳の噴出によってできた堰き 止め湖です。水深が浅いため日本一早く結氷する湖として知られ、昭和30年代にはオリンピックスピードスケート日本代表選手団がスケート場として冬期間利用されていたという歴史もあります。ヒョウタン沼は、時間が止まったかのような静寂な空気に包まれ、人の気配を感じさせない独特な魅力があります。



▲ヒョウタン沼から雄阿寒岳を望む

 この日は、一般参加者17名に、スタッフ9名。ヒョウタン沼を目指し森へひとたび入ると、多数の野生生物の足跡を発見。まず目にしたのは、エゾユキウサギの足跡でした。その足跡は、林道沿いやヒョウタン沼の氷上、沢沿いなど様々な場所で観察することができました。


▲エゾユキウサギの足跡
  

  その他には、キタキツネやエゾシカ、エゾクロテンなどの足跡も多数見られました。残念ながらその姿は確認できませんでしたが、冬のヒョウタン沼やその周辺の森には、なにもないように見えて実はたくさんの野生生物が活発に活動し、棲息しているのだと改めて実感させられました。ヒョウタン沼に到着した参加者たちは、記念撮影や結氷したヒョウタン沼の氷切り体験を行い周囲の自然を満喫していました。


▲ヒョウタン沼の氷(氷の厚さは約50cm)

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2007年12月27日滝見橋から

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

 
12月27日(木)、曇り時々晴れ。滝見橋へ巡視に行ってきました。
  
  阿寒湖温泉街から釧路方面へ国道240号線をひた走り車で約10分のところに「滝見橋」という景勝地があります。滝見橋とは、阿寒湖の流出口(滝口)から流れる阿寒川にかかる橋のことです。原生林の中を滝のようにダイナミックに流れる阿寒川は、とても見ごたえがあります。またここは四季折々の景色が美しいことから、写真撮影を目的として多くの利用者が訪れます。滝見橋付近には駐車場がありますので、訪れる際は是非、駐車場をご利用ください。
 
  この日(12/27)、滝見橋に着いた10:30頃には、写真撮影用のカメラと三脚を早くも片付け始めている利用者が数名いらっしゃいました。おそらく早朝から訪れていたのでしょう。阿寒川の勢いよく流れる滝の音と周りの木々の美しい樹氷がとても幻想的で、芸術的で、一枚の「絵」を見ているようでした。

  阿寒で暮らし3度目の冬を迎え、阿寒の自然は、年ごとに異なった四季を見せてくれました。この地に初めて住んでみて、「阿寒の自然は本当にすごい、素晴らしい」ということを実感させられました。



▲春の滝見橋から(平成18年5月18日撮影)



▲夏の滝見橋から(平成19年8月7日撮影)



▲秋の滝見橋から(平成17年10月11日撮影)



▲冬の滝見橋から(平成19年12月27日撮影)

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2007年12月10日打ち上げマリモ、湖に帰る

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美


  平成19年10月21日、阿寒湖チュウルイ湾にて湖岸清掃にあたっていた自然公園財団と阿寒湖パークボランティアにより、直径20cm近い球状マリモが多数打ち上げられているとの情報を受けた。このため12月4日、打ち上げられたマリモの凍結による枯死を避けるため、水深50cmの湖底の沖合に移動させる作業が行われた。主な参加団体は、特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」保護会、釧路市教育委員阿寒生涯学習課、釧路市役所阿寒湖畔支所、NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構、まりも倶楽部他、約20名。
 
  作業方法は、ポンプで汲み上げた湖水を流しながらマリモを動かすというもの。しかし実際は想像していた以上の作業で、スコップやツルハシ、ポンプの水などで、ガチガチに固まった土を除去しながらマリモを取り出すという作業だった。


▲ポンプで汲み上げた湖水を流しながらマリモを湖に動かす様子

  早速私も胴長をはいて、作業開始。ポンプの水の甲斐あって、少しずつ2~3cm前後のマリモが出てきた。だいぶ、マリモを取り出せたかと思えば、なにやら数名が一生懸命スコップを使って凍った土を掘っていた。よく見ると、直径20cm近いマリモが土の中で身動きがとれないような哀れな姿になっていた。通常、水中にいるマリモの姿を見ているが、こんな姿のまりもを見たのは初めてだ。


▲土の中で身動きがとれない哀れなマリモ
 
  そもそもマリモの打ち上げとは、阿寒湖チュウルイ湾の水深1.5m前後に生育する球状マリモが風波によって湖岸まで大量に運ばれる現象のこと。マリモは、最大で年間3~4cmほど直径を増大させ、直径が20cmを超えるようになると風波で容易に移動しやすくなるという。


▲直径20cmのマリモ

  マリモの打ち上げが発生したのは、平成19年10月21日に、低気圧が道東を通過中で強い風が吹いていたためと推察されている。昔は、湖岸に打ち上げられた球状マリモは、細かくなってしまうため、被害とみなされてきたが、今日では、細かくなっても再び生長ができるため、生態的過程として捉えられている。阿寒生涯学習課の若菜氏によると、保護・管理上の措置として、乾燥や凍結による枯死が発生しない限り、自然の推移に任せる方針でいるという。しかし、今回、湖岸に打ち上げられたマリモは、すでに低気圧や寒波により凍結し始めていたため、早急に沖合に移動させる必要があったという。
 
  吹きすさぶ冷たい風の中の作業だったが、こんなに間近にマリモを見る機会はない貴重な体験だった。すでに白い雪をかぶり寒々とした雄阿寒岳と雌阿寒岳に見守られながら、もうじきマリモが氷の下で眠る長い冬の訪れを感じた。



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2007年09月14日アウトドアクッキング体験会 ?エゾシカとウチダザリガニの料理?

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

  9月9日(日)。阿寒湖畔キャンプ場にて、阿寒湖畔エコミュージアムセンター運営推進協議会主催自然ふれあい行事「アウトドアクッキング体験会」が催されました。今回の行事では、シカ肉やウチダザリガニ(阿寒湖では「レイクロブスター」という名前で売り出している)を使ってアウトドアクッキングを体験し、舌で味わいながら自然食材としての利用のあり方や野生生物問題、外来種問題について考えてみようというのが目的です。

  今回の料理では、「ダッチオーブン」という調理器具を使いました。「ダッチオーブン」とは「オランダのオーブン」と言う意味で、西部開拓時代にカウボーイが愛用していた黒い鉄の鍋のことです。今回はその鍋、「ダッチオーブン」を使ってウチダザリガニのパエリアとエゾシカ肉の串焼きを作りました。

  4つの班に分かれて、野菜を切ったり、火をおこしたり、具材を混ぜたり、ウチダザリガニの殻むき、シカ肉を串に刺したりとそれぞれ役割分担をします。


それぞれ役割分担をして調理していく…。


エゾシカ肉とウチダザリガニを切っていく
  
  材料の下準備を終え、そしていよいよ、鍋に油をしき、手順通りに具材を炒めていきます。タマネギ、ニンニク、バターのいい香りが食欲を誘います。バターがなじんできたところで米を加え、ゆっくり混ぜながら炒めていきます。


お米を焦がさないよう炒めていく


ミックスベジタブルなどで彩りよくします

  米が透き通ったところでレイクロブスタースープ缶を加えます。その後、スープ、具を入れて、塩こしょうをしたところで蓋をして弱火で20~25分炊きます(※詳しくは下記のレシピ参照)。

  40分経過。重い蓋を開けた瞬間、真っ白い湯気がたちこめます。真っ赤なウチダザリガニとほくほくと炊きあがった米や具材が見るからにおいしそう。完成です。エゾシカ肉の串焼きの方もいい具合に焼き上がりました。参加者、スタッフともにエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を味わっていました。


ウチダザリガニのパエリア完成!おいしそう!



香ばしく焼き上がったエゾシカ肉の串焼き!いただきます♪


その他にも…。ウーロン茶でじっくり煮込んだエゾシカ肉のウーロン茶煮。臭みもなく味がしっかりしていてとても柔らかい。

  食事終了後、すぐさま後片付けをし、自然公園財団スタッフによるシカと外来種のお話がありました。そのお話では、エゾシカ増えることにより交通事故の増加、農林業被害の増加、植生の変化など、人のみならず自然環境へも大きな影響を与えてしまうとのこと。また、崩壊した食物連鎖のピラミッドの話や近年では、新たな対策として「生体捕獲」から食肉の流通を確立し、シカ肉を世間一般に普及し始めているとのことでした。もちろん肉以外にも骨や皮もアクセサリーやバックに利用され、シカという資源を有効活用しようという動きが目立ってきている話がありました。


シカと外来種のお話の様子
 
  一方、ウチダザリガニでは、そもそもなぜ外来生物が問題となっているのかという説明と、外来種が入り込むことによって、在来種を食べてしまったり、在来種の生息地を奪ってしまったり、病気を持ち込む、在来種と交雑するなど、さまざまな問題を上げて説明されていました。
 
  エゾシカとウチダザリガニ。一見聞くと関係がないように思いますが、これらの問題の背景に共通してあるのは、どちらも人為的影響によるもの。であれば、私達が自然環境に対してできることは、自ら体験し、学ぶこと。そこから正しい自然との接し方、あり方を考え、保ち続けながら、広めていくことが大切です。皆さんもエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を一度味わって「体験」してみてはいかがでしょうか。まずは体験から。

 *ウチダザリガニのパエリア*
●材料(5人前)             
・ウチダザリガニ(ボイル済み)…飾り用3匹、むき身用5匹   
・イカ…………………………1枚
・具(アサリなど)……………むき身 100g
・鶏肉………………………200g
・ミックスベジタブル…………60g
・ピーマン……………………2個
・タマネギ……………………1/2個
・ニンニク……………………1かけ
・マッシュルーム……………半缶
・バター………………………大さじ3杯
・レイクロブスタースープ缶…80cc(半缶)
・レモン(お好み)……………数切れ
・米(できれば古米)…………3合
・スープ………………………水3カップとコンソメ1個
・塩……………………………適量
・コショウ………………………適量

●作り方
?材料の下準備。それぞれ食べやすい大きさに切る。ウチダザリガニは、飾り 用は縦半分に切り、むき用は身をほぐしておく。
?鍋に油をひきイカを炒めて取り出す。
?残りの油で鶏肉を炒めて取り出す。
?タマネギ、ニンニクをバターで炒め、タマネギが透き通ったらピーマンを加 え炒める。(中火)
?全体にバターがなじんだら米を加え、ゆっくり混ぜながら炒める。
?米が透き通ったらレイクロブスタースープ缶を加え混ぜる。
?スープを入れ強火にし、煮立ったら具を並べる。
?塩・コショウで味を調え、蓋をする。蒸気が出始めたら弱火にする。
?弱火で20~25分炊く。(蒸らしは15分)
?お好みでレモンを絞ってできあがり。

  *エゾシカ肉の串焼き*
●材料(串1本分)
・シカのもも肉……2~3切れ(50g)
・タマネギ…………1/8カット

●作り方
?串に刺しやすいように材料を切り、串に刺す。
?塩・コショウをふり、炭火でじっくり焼く。


?特定外来生物とは?
 外来種と呼ばれる生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又はその恐れがあるものを「特定外来生物」として政府が指定し、指定された種はその飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取り扱いが規制される。
 ウチダザリガニは、平成18年2月から特定外来生物に指定されたため、阿寒湖から生きた状態で持ち出すことは違法となります。



ウチダザリガニ(ボイル済み)

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2007年08月29日「ボッケの森」の毎木調査開始!

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

  8月27日(月)。晴れ。本日の業務は、10月14日(日)に予定されている阿寒湖畔エコミュージアムセンター運営推進協議会主催イベント「ボッケの森のエゾシカ被害木調査体験」の準備調査です。
 
  調査を行ったのは、ボッケの森を知り尽くす阿寒湖パークボランティアの大石さんと自然公園財団スタッフの小薬くんとの3人です。


毎木調査をする大石さんと小薬くん

  調査を始めた場所は、阿寒湖畔の観光スポットのひとつ、アイヌ語で煮え立つという意味を持つボッケ(泥火山)周辺の樹木の毎木調査です。毎木調査では、樹木1本1本の樹種、樹高、胸高直径などを調べていきます。これは、ボッケの森の樹木がエゾシカにどれだけ樹皮を食べられているかを知るための大切な調査です。   


ボッケ(泥火山)


奮闘中の福井AR

  ボッケ周辺にはヤケドなどの危険防止のため柵が設置され、今回はその柵内部の樹木を調べました。普段なかなか見ることのない角度からのボッケはまた新鮮で、木漏れ日でボッケの表面がキラキラしていました。調査場所では、傾斜のある足下が不安定な場所なので、調査は予想以上に時間がかかりました。少しバランスを崩せば、ころころっと転がってしまいそうな箇所もありましたが、それでもなんとか木にしがみついたり、ふんばったりでなんとかめどをつけて本日の調査を無事終えることができました。大変ではありましたが、普段なかなか見ることのない角度からのボッケがとても新鮮に映りました。イベントの本格的な準備はこれから。私たちの奮闘はまだまだ続きます。


木漏れ日とボッケの森

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2007年08月29日阿寒湖の湖岸清掃

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 福井 絵美

 8月26日(日)、阿寒湖パークボランティア活動で阿寒湖の湖岸清掃に巡視を兼ねて参加してきました。今回の清掃活動では、シュリコマベツ湾付近の湖岸からゴミ拾いをしました。胴長を着て、ゴミ袋、火箸を持ち、お昼ご飯をつめたリュックなど準備を整え、阿寒湖畔エコミュージアムセンターから午前10時頃に出発。


阿寒湖の湖岸を歩く

 午前10時30分頃に現場に到着し、阿寒湖の湖岸に沿って歩きながらゴミ拾いを開始しました。ごつごつした石ころだらけの湖岸沿いを注意しなら進んでいくと、右斜め前方には、阿寒湖とフップシ岳、雌阿寒岳、雄阿寒岳など、輪郭がくっきりとした山々を眺めることができます。


阿寒湖とフップシ岳

 湖岸沿いには、土にうもれかかったペットボトルや空き缶、ビニール、ロープ、またタイヤやドラム缶、古くさびついた鉄くずなど、さまざまな大型ゴミも多く目につきました。こういった大型ゴミの運搬に最適なのは、カヌーです。カヌーであれば、大きなドラム缶もスイスイ運べます。


ゴミをカヌーに積み込む


ドラム缶も難なくスイスイ

 清掃活動は午後3時頃終了し、回収されたゴミを車の荷台に積み込みました。阿寒湖畔エコミュージアムセンターに戻り、今度はゴミの分別作業。可燃と不可燃、そしてドラム缶やタイヤなどの大型ゴミと分けていきました。最後は、本日の収穫?(回収したゴミ)の前で記念撮影!みなさんお疲れ様でした!

  今回ゴミを回収した場所は、一般車両や一般の方は通行規制がなされているところです。湖岸といったなかなか足を踏み入れにくい場所でもあり、さびついた鉄くずなどの状態から、かなりの月日の経過が伺えることなどから、なかなかゴミを回収することが困難な場所であると思います。そういった意味で今回ゴミの回収ができたことは良い事なのですが、こういったゴミ回収をする人の労力が報われるためにも、日頃から「ゴミは捨てず、持ち帰る」といったひとりひとりの習慣、認識を持つことが大切です。



記念撮影!お疲れさまでした!

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