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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

伝えるお仕事

2022年10月03日
稚内 津田涼夏
みなさん、こんにちは。
礼文島アクティブ・レンジャーの津田です。

日頃の巡視や調査のほかにアクティブ・レンジャーにとって大事な業務のひとつが普及啓発活動です。先日、北海学園大学の経済学部の学生に「利尻礼文サロベツ国立公園の管理」について」お話する機会があったので、ご紹介します。
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発表の様子
話の内容は利尻礼文サロベツ国立公園の現状を知ってもらうことと、礼文島の自然のめぐみ(自然・トレッキング)を上手に活用し、地域の活性化につなげていくために力を入れている取り組みを3つ紹介しました。
○礼文島いきものつながりプロジェクト(礼文町生物多様性地域戦略)
○自然歩道の協働型管理
○レブンアツモリソウ保護増殖事業
その中で学生からの注目が集まった取組みは、礼文島いきものつながりプロジェクトの一つとして行われている礼文島リボンプロジェクトとレブンアツモリソウ保護増殖事業でした。

礼文島いきものプロジェクトとは、礼文島の美しい風景や豊かな食べものはすべていきもののつながり(生物多様性)から育まれたものとして、このつながりを途切れさせないようにすることを目的として様々な取組みを行うプロジェクトです。礼文島リボンプロジェクトとは礼文島生き物つながりプロジェクトの趣旨に賛同する方々に活動支援の証として1口1000円のリボンバッジを購入いただき、その収益金で自然公園の補修や高山植物の保護・増殖をはじめ、趣旨に沿って活動を行う様々な団体の支援に充てています。

詳しくは下記URLをご覧下さい。
リボンプロジェクト

リボンバッジは礼文島に生育する高山植物をデザインし、作成していて毎年更新されます。
今年のバッジは、エゾノハクサンイチゲでした。礼文島では5月中旬頃から咲き、桃岩展望台コースでよくみられます。
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リボンバッジ
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エゾノハクサンイチゲ
レブンアツモリソウの保護増殖事業では、礼文島のみに分布するレブンアツモリソウが将来も咲き続けることを目標として様々な取り組みを行っています。これまでは過去の盗掘によって、個体数は大きく減少したことから、生息地の一部を除き非公開としてきました。保全対策を行ってきた結果、現在のレブンアツモリソウは減少傾向に歯止めがかかり、少しずつ回復しています。そのため、今後はレブンアツモリソウを隠して守っていくだけではなく、礼文島に住む人や観光に訪れる人を合わせた全員で見守っていく方向に向かっています。多くの人に見てもらいその価値や保護への理解が深まってほしいという願いを込めて日々業務を行っていることを学生に説明しました。
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レブンアツモリソウ
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レブンアツモリソウ群生地
今回の話では自分自身の業務の経験談や、日頃感じていること、将来について考える大切さなども含めてお話をしました。参加した学生が今回のことを思い出しながら、礼文島へ訪れる機会があればいいなと思います。