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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

キッズプログラム「レンジャーさんから日高山脈を教わろう!」で中札内園地で秋の森を楽しみました。

2022年11月07日
帯広自然保護官事務所 丸岡梨紗
こんにちは。帯広自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーの丸岡です。

地元の小学生を対象に日高山脈国立公園化PRイベントが実施されましたのでご紹介したいと思います。

日高山脈国立公園化推進事業実行委員会の主催で、日高山脈襟裳国定公園の十勝の関係6市町村の小学生を対象にした、日帰りバスツアーキッズプログラム「レンジャーさんから日高山脈を教わろう!」という企画の第二弾が、今回は中札内村の札内川園地で開催されました。

まずは、帯広自然保護官事務所の山北レンジャーによる、国立公園の説明、国立公園の資質をもつ日高山脈の貴重な自然、レンジャーのお仕事の紹介のお話のあとに、日高山脈の森で植物探しゲームを行いました。
秋の紅葉の美しい森で、シナノキの翼のついた種を放り投げて遊んだり、ミカンの仲間であるキハダの実の山椒のような匂いをかいだり、オニグルミの実を誰が食べたのか考えたり、秋の桂の木は何の匂いがするか書いたりなど、五感を使って自然を感じたり、探したり、考えたりするゲームを通して、子供達に自然との遊び方や観察することの面白さを学んでもらうことができました。
特にシナノキの実がヘリコプターのようにくるくる回る様子が人気で、翼の大きさと種の重さのバランスから回転にも差がでることから(これも同じ場所に散布されないための樹木の戦略ですね)、よく回る種をみな熱心に探していました。
また、オオウバユリの軸に触ると、風に舞うようにヒレのついた種が雪のようにふわっと舞う様子にも、子供達は盛り上がっていました。大きなオオウバユリは花が咲くまで7年以上もかかる植物ですが、皆がまいた種がやがて園地に花を咲かせるといいですね!

 
テキスト
山北レンジャーによる解説
テキスト
桂の木の匂いはどんなの匂いか書いてみよう
テキスト
シナノキの種探しに夢中
テキスト
オニグルミをかじったのは誰でしょう?
テキスト
ミズナラ大木とどんぐり探し
午後は、日高山脈山岳センターのスタッフによるバードコール作り、ネイチャーガイドの手塚さんによるバードウォッチングとネイチャーウォークが行われました。
バードウォッチングとネイチャーウォークでは、バードコールを実際に使ってみたり、双眼鏡の使い方を学んだり、園地を散策しながら手塚先生に自然の楽しみ方を教えていただきました。
手塚先生のレクチャーはとてもわかりやすく、虫の嫌いな子もいましたが、虫は鳥の餌になったり、分解者でもあったりと生態系の大事な役割をもっていることを解説していただき、命は循環していることを自然とふれあう中で知ることは子供達にとって貴重な体験となったかと思います。
また、エゾシカの角の読み解き方で、袋角のあとが茶色く残っている角は春先に落ちたもの、白い角は死んでしまったシカについていたもの、角の枝分かれから年齢を見れることなどのレクチャーからも自然って知れば知るほど面白い!と感じることができたのではないでしょうか。

今回の企画を通して、五感を使って自然を感じること、観察すること、自然って面白いこと、生き物を大事に思う気持ちが子供達に身についたかと思います。また、子供達が住む日高山脈の素晴らしさを感じていただけたかと思います。
なにより子供達がみな、自然の中でとても楽しそうに遊んでくれて嬉しかったですし、私も子供達と秋の森で遊ぶことができて楽しかったです。


 
テキスト
バードコール作り
テキスト
バードウォッチング入門

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