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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

利尻山登山者数公開!

2022年12月16日
稚内 津田涼夏
みなさん、こんにちは。
今年も事務所の窓からオオワシが見える季節がやってきました。今日も最北の風にのって優雅な姿を見せてくれています。

早速ですが、登山をしているときに道でこのような機械をみたことはありますか?


これは「登山者カウンター」と呼ばれているものです。登山者カウンターとは登山者の人数を計測することに加え、日時や方向も自動で計測することのできる優れものです。
環境省では、利尻礼文サロベツ国立公園の利尻山の適切な管理に向けた取り組みを行うために登山者数を把握することを目的として、鴛泊登山道と沓形登山道に赤外線式登山者カウンターを設置しています。得られたデータは集計し、登山者数の推計に使用しています。
今年の利尻山の登山者数の集計結果がでましたので、結果を報告します。



今年利尻山には、合計8,403人の入山がありました。[鴛泊登山道:7,967人、沓形登山道:436人]


●2コースある登山道うち、9割以上が鴛泊登山道を利用する傾向に見られました。
●月平均では1,681人の入山がありました。
●7月が入山者数が2,828人で最も多かったです。
●6月上旬は山頂付近で残雪が残りアイゼンが必要になることもあり、9月下旬には初冠雪が記録されることもある中、6月と9月にも一定数の入山者がいることが分かりました。

毎年多くの登山者が訪れる利尻山では、利尻山の自然を守るために、役場や関係機関の方々と登山道の整備作業(整備用の資材の荷上げ、ササの刈り払い、低木の枝払い)、携帯トイレブースの維持管理、登山道の状況確認、利尻山登山情報誌の発行、登山者カウンターのデータ回収・集計の業務を協力して取り組んでいます。

<登山道整備~看板設置・枝払い・土嚢運び~>

1年間の中で複数回にわたり利尻山の整備登山が行われていますが、私は今年2回の整備登山に参加しました。
最初は7月に沓形登山道の看板の設置と登山道沿いの草刈り・枝払いを行いました。三眺山手前の登山道はちょうど目の高さに低木が覆われ、足下にはササによって覆われ歩きづらい状況でしたが、2時間~3時間ほどの作業でもとの登山道の幅になりました。
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看板設置
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枝払い
次は9月です。侵食が進む登山道の整備のため、鴛泊登山道と沓形登山道の合流地点から、山頂直下まで砂利の入った土嚢袋をバケツリレーしながら運んでいきました。総勢約20名が集まっての作業でしたが、あまりに重い土嚢袋だったため、最後は手に力が入りませんでした。
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バケツリレーで重い土嚢袋を運ぶ
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運んだ土嚢袋をコルゲート管横に設置

<登山道整備~資材の荷上げ~>

利尻山の山頂直下では、スコリアと呼ばれる火山礫が多く、崩れやすくなり、登山者の集中的な利用や降雨の影響による浸食が問題となっています。
植生の回復とスコリアの流出防止、さらにはより安全で歩きやすい登山道をめざし、コルゲート管の設置を行っています。背負っているコルゲート管は長さ約1.25m、重さ11㎏あります。
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コルゲート管を背負う
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コルゲート管設置

<利尻山登山道情報誌の発行>

利尻山登山道維持管理連絡協議会では、利尻山登山の情報誌の発行を行っています。
登山道の通行時の注意事項、トイレブースの閉鎖、山頂付近の雪や寒さなどの旬の情報が記載されています。これは登山道の入り口の掲示板に5月~10月まで掲載されていますので、入山の際は是非、ご覧下さい!
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登山道情報誌