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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

白雲台展望台は、道道718号忠別清水線をトムラウシ温泉へ向かう途中にあります。かつては、オプタテシケ山から下ホロカメットク山まで十勝岳連峰を一望する展望台でした。

シン白雲台展望台

2023年02月14日
上士幌 上村 哲也

白雲台展望台は森に埋もれ…

道道718号忠別清水線は、トムラウシ温泉まで4.5kmの案内看板まで来ると、トムラウシ二の沢を離れ尾根筋へと登ってゆきます。地形図の754m標高点で道路が尾根を回り込む内側に白雲台展望台はあります。カーブの外側に駐車場所があり数えるほど歩を進めると、十勝岳連峰の連なりを紹介する看板が置かれています。展望台周辺は笹が刈り払われてはいるのですが、道路の向こう側の斜面の下から木々が高く生長し、すっかり展望を遮ってしまいました。
さて、駐車場所から南の方向に登っていく作業道跡があります。山肌を回り込みながら913m標高点近くまで通じているようです。ブルドーザーのような力強い車両だけが登れるような急な坂道です。衛星写真を見ると途中、標高850mほどに、木のない広場が写っています。かつての土場でしょうか。最近、ここが新しい展望台にならないかと、作業道跡を覆っていた笹が刈り払われました。関心はありましたが行きそびれていました。
積雪期でもスノーシューで歩けば苦はありません。
シン白雲台展望台への道

広がる十勝岳連峰のパノラマ

駐車場を出発して40分。標高850mほどの広場まで登ってきました。広場には西向きの傾斜があり、森の縁まで登ると反対側の樹冠を越えて、十勝岳連峰の全容が姿を現しました。活発な十勝岳の噴煙がたなびいて、風下側の下ホロカメットク山などは霞んでいますが、端正なシルエットが見て取れます。オプタテシケ山は青空を背景に偉容を誇っていました。
新しい真の、シン白雲台展望台です。
十勝岳連峰を望む
シン白雲台展望台にて

おまけ

ふと目をやると蝉の抜け殻がありました。
ここの一山でさえ何十、何百と羽化しているのでしょう。雨風に耐え一年しがみついた抜け殻も珍しくはないのかも知れません。
 
蝉の抜け殻

環境省アクティブ・レンジャー写真展~北の自然の舞台裏~

2022年度の会場での開催はすべて終了しました。オンラインでは引き続き公開中です。お楽しみください。