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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

春を告げる鳥

2023年03月23日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
先日、忠鉢ARが「冬の妖精」と題して、大雪山国立公園管理事務所にやってきたシマエナガについて日記を書いていましたが、
私は東川管理官事務所にきた「春を告げる鳥」について書いてみます。

3月半ば―― 出勤するとチリリチリリ・・・と聞き慣れない可愛らしい声が聞こえてきます。

声の先を辿ると、事務所の庭木のシラカバにキレンジャクとヒレンジャク混在の20羽以上の群れがきていました♡
目尻までくっきりと伸びたアイライン、気合い十分のいかつくて立派な冠羽、それぞれ黄色と赤の尾羽。
一度見ると忘れがたい斬新的で凜々しい見た目、素敵ですよね~♡

レンジャク類は、冬に日本にやってくる“冬鳥”ですが、なぜか真冬には姿を見たことはなく、いつも厳しい寒さが緩んだ3月になると事務所の庭木に姿を見せてくれるので、「あんたの好きな冬は終わりだよ」と言われている気持ちになります。
東川町のお隣、旭川市の“市民の木”であるナナカマドの実にキレンジャクが群がる光景が冬の風物誌となることから、キレンジャクは旭川市の“市民の鳥“にも認定されているそうです。

ナナカマドの他に、ヤドリギの実もレンジャク類の大好物です。
ヤドリギが寄生植物であることは知っている方は多いと思いますが、
ヤドリギの実は他の植物に付着しやすいよう粘着性でネバネバしているので、他の野鳥はヤドリギの実はほとんど食べません。
実がネバネバしているので、出るフンもネバ~としていて、フンと一緒に排出した種が他の木の枝等にネバ~と付いて、またそこから栄養を吸収し発芽、こうしてヤドリギが増えていきます。
レンジャクはヤドリギの種子分散・拡大を、ヤドリギはレンジャクに食べ物を提供する、まさに
win-winな関係を築いています。
生き物が進化の課程で結んできた独自の共生関係っておもしろいですよね♡


レンジャクを見た一週間後、ハクチョウの渡りを見ました。動物が教えてくれる季節の移ろいが大好きです。
冬の間に刈払い講習会に受講してきました。まずは事務所の庭の草刈りから練習です。