
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
北海道地方事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。支笏洞爺国立公園 支笏湖地区(定山渓・支笏湖)の情報を、アクティブ・レンジャー奥脇が発信しています
イチャンコッペ山をご紹介
2025年11月14日
支笏湖
はじめに
支笏湖アクティブ・レンジャーの奥脇です。
9月の初め頃にイチャンコッペ山の巡視を実施しましたので、少し時間が空きましたが、ご紹介させていただきます。
イチャンコッペ山は、アイヌ語で「岩魚・川」、「産卵場を持っている川」などが由来の候補としてあがっているそうですが、
はっきりとはわかっていないようです。
標高は828.9mの山で、支笏洞爺国立公園の区域に入っているのは3合目までですが、イチャンコッペ山の上から見える景色がとても綺麗ということで、
景観の確認を行いながら、植生や利用状況などに着目して巡視を行いました。
9月の初め頃にイチャンコッペ山の巡視を実施しましたので、少し時間が空きましたが、ご紹介させていただきます。
イチャンコッペ山は、アイヌ語で「岩魚・川」、「産卵場を持っている川」などが由来の候補としてあがっているそうですが、
はっきりとはわかっていないようです。
標高は828.9mの山で、支笏洞爺国立公園の区域に入っているのは3合目までですが、イチャンコッペ山の上から見える景色がとても綺麗ということで、
景観の確認を行いながら、植生や利用状況などに着目して巡視を行いました。
道のり
気温は23度で晴れており、風があまり吹いておらず蒸し暑く感じました。
(23度と聞くと、日本の南の方に住んでいる方なら涼しいと感じるかもしれませんが…だいぶ体が北海道の気候に適応してきたようです。)
(23度と聞くと、日本の南の方に住んでいる方なら涼しいと感じるかもしれませんが…だいぶ体が北海道の気候に適応してきたようです。)
登り始めから2合目くらいまでは傾斜がきついですが、3合目辺りから平坦な道が増えてきました。
ほかにも何か所か傾斜がきついところがありますが、それ以外は平坦な道になっているところが多いので、気持ちにもメリハリをつけて登ることができます。
ほかにも何か所か傾斜がきついところがありますが、それ以外は平坦な道になっているところが多いので、気持ちにもメリハリをつけて登ることができます。
支笏洞爺国立公園内は羊蹄山、樽前山、有珠山、恵庭岳など火山が多く存在しています。
羊蹄山は山頂まで登りが続き、樽前山の登山道はガラガラとした石の上を歩くことが多く、恵庭岳はロープを掴んで登るところがあります。
巡視に行くときはそれぞれの山の特徴を体感しながら、アスレチック感覚で楽しんでいます。
有珠山はまだ登山巡視を行ったことがないので、来年機会があれば巡視に伺いたいです。
今回のイチャンコッペ山は標高が828.9mと低く、道のほとんどが平坦なのでアスレチック要素は少ないですが、
景色を楽しみながらゆっくり登りたい気分の時に訪れたい山だと感じました。
登山道では下の写真のように、等間隔に松が生育している場所が、いくつか見られ、他の場所と比べて森の中の雰囲気に違いを感じました。
自然に松が整列したのではなく、人間が植えたような感じがします。昔は木材製造のためにイチャンコッペ山の森林を使用していたのでしょうか?
羊蹄山は山頂まで登りが続き、樽前山の登山道はガラガラとした石の上を歩くことが多く、恵庭岳はロープを掴んで登るところがあります。
巡視に行くときはそれぞれの山の特徴を体感しながら、アスレチック感覚で楽しんでいます。
有珠山はまだ登山巡視を行ったことがないので、来年機会があれば巡視に伺いたいです。
今回のイチャンコッペ山は標高が828.9mと低く、道のほとんどが平坦なのでアスレチック要素は少ないですが、
景色を楽しみながらゆっくり登りたい気分の時に訪れたい山だと感じました。
登山道では下の写真のように、等間隔に松が生育している場所が、いくつか見られ、他の場所と比べて森の中の雰囲気に違いを感じました。
自然に松が整列したのではなく、人間が植えたような感じがします。昔は木材製造のためにイチャンコッペ山の森林を使用していたのでしょうか?
支笏湖を横目に見て登ることのできる道が長く、少し登るのに疲れてきても振り返れば絶景が見られました。
綺麗な景色を見ることで疲れていることを忘れ、楽しい気持ちで登っていくことができました。
綺麗な景色を見ることで疲れていることを忘れ、楽しい気持ちで登っていくことができました。
生きものたちの存在
道中クマゲラの声を聞くことができました。「キョーン キョーン」というような甲高い大きな声で鳴いていたのですが、
この声は止まっているときに出す声のようです。
キツツキ科で、頭頂部が赤く、体は全体的に黒いのが特徴です。いつか肉眼で姿をとらえてみたいですね。
この日は声のみで、姿をとらえることはできませんでした。クマゲラは日本の天然記念物にも登録されているのですが、
そのような鳥が生育できる環境が保全されていることは、喜ばしいことだと感じました。
この声は止まっているときに出す声のようです。
キツツキ科で、頭頂部が赤く、体は全体的に黒いのが特徴です。いつか肉眼で姿をとらえてみたいですね。
この日は声のみで、姿をとらえることはできませんでした。クマゲラは日本の天然記念物にも登録されているのですが、
そのような鳥が生育できる環境が保全されていることは、喜ばしいことだと感じました。
支笏洞爺国立公園では外来種除去活動として、オオハンゴンソウ除去を行っているのですが、
似ている植物があり(右側の写真)、ここにもオオハンゴンソウが?と驚きましたが、近づいてみるとお花が全然違いました。
こちらは北海道と本州の北部と中部で自然に生育している在来種のハンゴンソウというお花です。
この株は、オオハンゴンソウと比較すると、少し痩せているような、細くて繊細なイメージを受けましたが、
ハンゴンソウもオオハンゴンソウと同じように2mほどの高さまで大きく成長するようです。
お花が小さく細かいので繊細さが際立って見えたのかもしれません。繁殖力の強い北アメリカ産のオオハンゴンソウは見受けられなかったので一安心です。
オオハンゴンソウについての詳細はこちらをご覧ください
オオハンゴンソウ除去 | 北海道地方環境事務所 | 環境省
似ている植物があり(右側の写真)、ここにもオオハンゴンソウが?と驚きましたが、近づいてみるとお花が全然違いました。
こちらは北海道と本州の北部と中部で自然に生育している在来種のハンゴンソウというお花です。
この株は、オオハンゴンソウと比較すると、少し痩せているような、細くて繊細なイメージを受けましたが、
ハンゴンソウもオオハンゴンソウと同じように2mほどの高さまで大きく成長するようです。
お花が小さく細かいので繊細さが際立って見えたのかもしれません。繁殖力の強い北アメリカ産のオオハンゴンソウは見受けられなかったので一安心です。
オオハンゴンソウについての詳細はこちらをご覧ください
オオハンゴンソウ除去 | 北海道地方環境事務所 | 環境省
8合目に到着!
登り始めてから1時間20分ほどで8合目に到着しました。
偽ピークと呼ばれる理由が理解できるパノラマのような景色を堪能しました。
偽ピークと呼ばれる理由が理解できるパノラマのような景色を堪能しました。
その後頂上にも行きましたが、8合目から見える景色が圧巻だったので、お昼休憩は8合目まで戻ることになりました。
お昼を食べながら8合目からの景色を眺めてみると、恵庭岳、樽前山、風不死岳などの支笏湖を取り囲む山々に加えて、
周辺の札幌市、恵庭市、千歳市、苫小牧市などの街並みまで見渡すことができました。
お昼を食べながら8合目からの景色を眺めてみると、恵庭岳、樽前山、風不死岳などの支笏湖を取り囲む山々に加えて、
周辺の札幌市、恵庭市、千歳市、苫小牧市などの街並みまで見渡すことができました。
もし支笏湖に近い地域にお住まいでしたら、自分の住んでいる辺りが見えるかもしれません。
素敵な山好きの皆様
登山中は、全くゴミが見当たらず嬉しく思いました。
登山道の踏み固められ具合から、多くの登山者の方々が利用されていると推測するのですが…
イチャンコッペ山を楽しまれている方々は登山者の鏡ですね!
本来はゴミが一つもないことがスタンダードであるべきなのですが、ゴミの問題は一人ですぐに解決できることではありません。
一人一人の心がけが大切です。皆さまが山や川など自然環境を利用する際に、ゴミを持ち帰るなど基本的なマナーを守ってくださることで、
美しい自然環境をこれからも綺麗に保つことができます。これからもご協力のほどよろしくお願いいたします。
登山道の踏み固められ具合から、多くの登山者の方々が利用されていると推測するのですが…
イチャンコッペ山を楽しまれている方々は登山者の鏡ですね!
本来はゴミが一つもないことがスタンダードであるべきなのですが、ゴミの問題は一人ですぐに解決できることではありません。
一人一人の心がけが大切です。皆さまが山や川など自然環境を利用する際に、ゴミを持ち帰るなど基本的なマナーを守ってくださることで、
美しい自然環境をこれからも綺麗に保つことができます。これからもご協力のほどよろしくお願いいたします。
終わりに
かなり冷え込んできて、冬の訪れもすぐそこに感じます。
山登りは雪山の経験がなければ難しい季節となってきましたが、スノーシューやスキーなど、冬のアクティビティを楽しむことができそうですね。
雪道運転にはくれぐれも気を付けて、冬の支笏洞爺国立公園にも、ぜひ遊びにいらしてください。
山登りは雪山の経験がなければ難しい季節となってきましたが、スノーシューやスキーなど、冬のアクティビティを楽しむことができそうですね。
雪道運転にはくれぐれも気を付けて、冬の支笏洞爺国立公園にも、ぜひ遊びにいらしてください。
「環境省アクティブ・レンジャー写真展 ~北の自然の舞台裏~」

開催中です!
皆様のご来場、お待ちしております。
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