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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします
支笏洞爺国立公園 洞爺湖地区(羊蹄山・洞爺湖・登別)の活動の様子を、アクティブ・レンジャー幸村が発信しています

四十三山開通

2025年04月25日
洞爺湖 幸村 和実
環境省では、毎年4月と11月、パークボランティアさんにご協力いただき、四十三山自然歩道のゲート開閉を行っています。
春の開通時には、倒木が通行の支障となっていることが多く、倒木処理も作業の一つです。
今回は4月12日に行った、開通作業の様子についてお伝えします。
四十三山については、昨年のAR日記でも取り上げていますので、こちらもご覧ください。
https://hokkaido.env.go.jp/blog/page_00455.html

自然歩道

昨年のゲート閉鎖は、11月16日に行いました。
5か月ぶりの自然歩道はどうなっているでしょうか。
毎年、洞爺湖側から入り、壮瞥側から出るルートで作業をしています。
自然歩道は、洞爺湖有珠山ジオパークのフットパスにも指定されていて、明治新山(四十三山(よそみやま)ルート)と呼ばれています。
明治新山(四十三山)ルート | 洞爺湖有珠山ジオパーク

注)縮尺は表示するデバイスによって異なりますのでご注意ください

倒木1

洞爺湖側入り口から500mほど進んだところ❷の手前で、倒木がありました。
パークボランティアさんと協力して、倒木を切り、道の脇によけて終了です。
倒木の画像
道をふさいでいましたが→
作業の様子
みんなで協力して倒木をよけます→
アフター
じゃじゃーん!きれいになりました

お花

今年は、お花が遅いような気がしました。
ナニワズとエンレイソウが、小さい葉を広げていました。
ナニワズの画像
ナニワズ 少しだけ花をつけていました
エンレイソウの画像
エンレイソウ コジマエンレイソウかも

倒木2

❻の噴気孔のところで、またも倒木。
今度は太さがないものの、とげが多く、のこぎりで少しずつ切りながらの作業となりました。
撤去しなければ、通行できない状況でしたので、きれいになったときは充実感がありました。
噴気孔の倒木の画像
ここの倒木はトゲが多く手強かった→
倒木撤去後の画像
みんなで頑張ってきれいになりました

休憩中に

❼展望台で休憩としました。
休憩していると、なんとシマエナガが寄ってきました。
トゲトゲの倒木を処理したご褒美でしょうか、こちらがじっとしていると、3mほどの距離まで近づいたので、夢中でシャッターを押しました。
シマエナガの画像
 
シマエナガの画像
 

アニマルトラック

よく、クマのものとまちがわれるアニマルトラックが二つありました。
一つはシカのツノ研ぎ痕です。
これは、クマの爪痕と間違われます。
クマは痕が同じ間隔で平行に3,4本つきます。
一方シカのツノ研ぎは、入り乱れた傷痕になります。
また、高いところ(2m超)にあれば、クマと判断できますが、目の高さにあるものは、平行か入り乱れているかで判断しましょう。
シカのツノ研ぎ痕
もう一つは、タヌキの溜糞です。写真は載せないことにします(笑)
タヌキは、同じところで糞をする習性があり、一か所の糞の量が多くなります。
見た目の量が多いため、クマとよく間違われます。
クマとの見分け方は、何度も同じところで糞をするので、古い糞や乾いた糞が一緒にあることです。
また、よく見ると一本が細いです。
この日は、壮瞥側に3か所ありましたので、クマの糞との違いを確認してみてください。
通行の際は、踏まないようご注意ください。
 

ゲート解放

今年度のゲート解放業務は、無事終了しました。
秋の閉鎖まで7か月、パトロールは毎月行いますが、倒木や危険個所がありましたら、洞爺湖管理官事務所までご連絡いただけるとありがたいです。
※玉石や階段は滑りやすいところがあります。足元に十分注意して散策をお楽しみください。
ゲートの画像
解放された壮瞥側ゲート
フクジュソウの画像
ゲートの近くにフクジュソウの群落