ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年9月

17件の記事があります。

2020年09月28日子どもパークレンジャー活動もスタート!

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

雨と強風の日が増えると共に寒さも感じる日が増えてきており、早くもストーブをつけたい衝動に駆られているサロベツ担当の青山です。

今年度も、サロベツにて子どもパークレンジャー(以下JPR)の活動が始まりました。

当初、6月より始めるはずでしたが、時期を変え、内容を変え、回数や参加人数も制限した上で、

やっと第1回目を913日(日)に開催できました。

1回目のテーマは「海岸の漂着物について」なため、サロベツ湿原センターに集合後、早速移動開始です!

ハマナスのトゲトゲを乗り越えて進むと、海岸にたどり着きました。

漂着物も少なく、きれいな砂浜に見えますか?

みんなで集めてみると、こんなにありました。

漁港の隣にあるためか、浮きがたくさんありました。

でも、数で一番多かったのは、ペットボトルです。中身が入っているものまであります。

缶は少なく、瓶が多くありました。

これらは、事前にみんなで考えて、砂浜に絶対あると思う8種類<ペットボトル、木(流木)、貝、網、浮き、瓶、空き缶、サンダル>を決めて集めたものです。

さすがに地元の子たちなので、砂浜にある漂着物についてよく知っていました。

更に、8種類の他に、それぞれが見つけたスペシャルを一つ発表してもらいました。

すると、更に様々な漂着物があることがわかります。

特に、外国語が書いてある物が目についた様で、韓国語やロシア語、英語表記のものを見つけていました。

集めた物の中で、もともとここにはなく、持って帰られる大きさの物は、すべてゴミとして回収しました。

これらの漂着物がどこから来たのか?そしてどうなるのか?

漂着物の調査をすることが、今回のJPRの指令でした。

午前中は砂浜で実際の様子を調査し、午後からは室内で海洋ゴミ問題について考えました。

海洋ゴミが絡まった鳥やアザラシなどの写真を見たり、細かくなった海洋ゴミを魚などが食べたりしている事や、子どもたちが40歳になる頃には、海は生き物よりもゴミの方が多くなっているかもしれないという話を聞いたりと、ショッキングな現状を知りました。

午前中に見た海岸でも起こっている事かもしれません。

そうならないように、少しでも海洋ゴミを減らせるように、自分が今日からできることは何か、最後に考えてもらいました。

子どもたちの考えは、サロベツ湿原センターで展示中です。

あなたなら、今日から何をしますか?

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2020年09月27日アメリカオニアザミの生命力

支笏洞爺国立公園 洞爺湖 小松瑠菜

こんにちは!洞爺湖アクティブ・レンジャーの小松 瑠菜です!

外来生物・アメリカオニアザミ をご存じでしょうか・・・?

 最近、住宅地でも見かけるようになったこちらの植物。

夏から秋にかけてピンクの花をつけ、葉や茎には鋭いトゲを持っています。

ご存じの方も多いと思いますが、そもそも外来生物とは、

「もともとその地域にいなかったが、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のこと」を指します。

中でもアメリカオニアザミは、生態系被害防止外来種リストに記載されており、

生態系に悪影響を及ぼす可能性があることから、利用に関わる個人や事業者等に対し、

適切な取扱いについて理解と協力をお願いしています。

 ※詳しくは環境省公式HPより生態系被害防止外来種リストをご覧ください。

 残念なことに、支笏洞爺国立公園でも、こちらの植物は生息しています。

洞爺湖管理官事務所では、毎年、洞爺湖地区パークボランティアさんとともに、

洞爺湖・中島でアメリカオニアザミの防除を行っています。

しかし、その帰り道、洞爺湖ビジターセンターの敷地内で突然足に痛みを感じ、

足下を見ると、なんとアメリカオニアザミを2株見つけてしまったのです・・・!

(少し触れただけでトゲがいくつも刺さり、とても痛いのです・・・)

1つ(個体A)は砂利の上に、もう1つ(個体B)は草地の上に生育しており、早速、根元から切断しました。

すると1ヶ月後・・・

あろうことか、バッチリ花をつけているではありませんか・・・!

「刈り取ったのに何故?」と思い、よーく観察してみると、以下の特徴に気づきました↓

【刈り取り後の茎の経過】

個体A、Bともに、刈り取り後の茎についていた蕾は、その後花をつけ、種もつけた。

【刈り取り後の母体(地中に根を張らせている茎)の経過】

個体A:葉を全て刈り取られた個体は、生育できなかった。 ※根は生きているかもしれない。

個体B:葉を残した個体は、また新たな茎を伸ばし、花を咲かせている。

※現在は全て回収し、処分しています。

つまり、根ごと引き抜くことがベストであることに変わりはないですが、

刈り取り作業のみ行う際は、下記の点に注意すべきではないかと推測しました。

1. できるだけ蕾をつける前に実施する。

2. 蕾をつけている時期に実施する場合は、刈り取った茎を持ち帰り、焼却処分する。

   ※その際、刈り取った個体から種を飛ばさないように注意する。

これだけの生命力を持つ外来種の完全な駆除は、非常に難しいことですが、

駆除対象の特徴や協力者の労力等を複合的に考慮し、

引き続きより良い防除方法を考案したいと考えさせられました。

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2020年09月25日いつかはトムラウシ

大雪山国立公園 上士幌 上村 哲也

 アクティブ・レンジャーは、国立公園の自然保護官事務所や管理官事務所などに1名または複数名が配置され、業務に励んでいます。大雪山国立公園のように山岳が中心となるところもあれば、支笏洞爺国立公園のように湖を、えりも自然保護官事務所などのように特定の野生生物を保護管理するところもあります。フィールドや業務の内容に違いはありますが、アクティブ・レンジャー同士のつながりが互いの助けになることもあります。

 そんな絆を深めようと「登山会」を始めました。リクエストも受けながら年に1座か2座を企画しています。ニペソツ山、富良野岳、白雲岳とその周辺の山など大雪山を中心に、後方羊蹄山や暑寒別岳にも登りました。始まった当初から「いつかはトムラウシ」が合い言葉になりました。

 9月の連休、道北に低気圧が停滞し空気の不安定な状態が伝えられながらも北十勝はまずまず好天の予報に、テント泊にてトムラウシ山登頂を目指しました。
 1日目は適切な歩調を整えられず、休憩が多くなって後半に失速。15時過ぎに南沼野営指定地に到着、山頂に雲がかかって来たこともあり、この日の登頂を諦めテントの設営に取り掛かりました。設営を終えた頃から予報にはなかった雨が降りだし2、3時間でしたでしょうか、なかなかの強さで叩かれました。強く降る前にテントには入れて幸運でした。後から調べてみると新得やぬかびら源泉郷のアメダスではまったく観測されていません、降ったのは山の上だけのようでした。
 夜遅くに雨は止み、2日目、雲の多い朝を迎えました。朝食を済ませ軽装備で山頂を踏みます。十勝岳では噴煙が東へと長くたなびいていました。山頂は秋らしいやや冷たい風が吹いていましたが、30分ほど粘り十勝岳連峰や黄金ヶ原、東大雪の山々などまずまずの展望を楽しみました。
 カバが黄葉することなく葉が傷んでいます。ナナカマドも赤には程遠いと感じながら、イワイチョウやウラシマツツジらが秋の彩りを描いてくれています。山頂を振り返り彼らの色づきを楽しみながら下山しました。

トムラウシ公園から仰ぎ見る山頂トムラウシ公園から仰ぎ見る山頂

山頂から十勝岳連峰を望む

山頂から十勝岳連峰方面を望む。

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2020年09月25日山、きれいにつかいませんか?

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

道東の端っこの知床では、すっかり空気は秋の匂いになり、

河川にはシロザケが遡上してくる季節となりました。知床国立公園・ウトロ地区の小泉です。

9月15日-16日に知床連山巡視に行ってきました。

天候に恵まれ、草紅葉も始まりつつあり、素晴らしい景色を堪能できました!

(サシルイ岳からの三ツ峰、羅臼岳の景色)

(葉が紅葉している季節外れのチングルマ)

山が生み出す自然の景色は最高にきれいなのですが、登山道の各ポイントでは、人が生み出すとても残念な景色も見られました。

  

(弥三吉水にて人糞がついたトイレットペーパー) (銀冷水トイレブース裏のし尿後)

  

(極楽平にてグミの袋)        (二つ池野営指定地にて野生動物がいたずらしたであろうポリタンク)

◎し尿・トイレットペーパー問題

アクティブレンジャーが行っている羅臼岳・知床連山巡視の際には、毎回トイレットペーパーの調査回収調査をしています。岩尾別温泉ルートでは、オホーツク展望、弥三吉水、銀冷水、羅臼平。連山縦走路では、三ツ峰野営指定地、二つ池野営指定地、第一火口野営指定地行っています。特に岩尾別温泉ルートでは、利用者が多いため、各休憩地点に非常に多くのトイレットペーパーが落ちています。

今回の巡視では、し尿の臭いがきつい場所もあり、『弥三吉水』では計5カ所もトイレットペーパーが散乱しておりました。長時間の登山で尿意を感じるのは当然なことで、トイレもしないでということではありません。

山でのトイレは、携帯トイレを使い、使用後は下界に持ち帰りましょう。岩尾別ルートには『銀冷水』(登山口から徒歩3時間程度)という地点に携帯トイレブースを設置しておりますので、ご利用をお願いいたします。裏側には、男性用の小トイレ用もあり、非常に快適です。壁があるので、恥ずかしくないですよ!

きれいな景色をみせてくれる山は、きれいなままにしておきたいですね。

※携帯トイレブースは、積雪のため、10月中旬に冬期養生されますので、利用出来なくなります。ご了承ください。

(銀冷水トイレブース)

 

(男女兼用大便器)              (男性用小便器)

(携帯トイレ_羅臼岳ver)

※携帯トイレは登山口にある木下小屋やウトロのセブンイレブンでも購入できます。

知床の携帯トイレの詳細については、下記URLからご確認ください!

○知床登山のマナー 携帯トイレを使いましょう

www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/ssi/keitaitoire.htm

◎野生動物とゴミ問題

野生動物がゴミを食べてしまうとその味を覚えてしまい、次は食べ物を持っている人間を狙って近づいてくるかもしれません。特に知床はヒグマが高密度に生息しているところです。そのヒグマがゴミの味を覚えてしまったら、、、。想像しただけで恐ろしいです。

このゴミ問題は、登山に限ったことではありません。知床にお越しの際は、野生動物が近くにいるということを自覚し、ゴミを捨てないなどの最低限のマナーを守っていただきたいと思います。動物たちも人間もきれいな自然を堪能できる世界自然遺産・知床になることように私たちも現場で頑張ります。みなさまもご協力の程、よろしくお願いいたします!

知床では、「道の駅・ウトロシリエトク」、「知床世界遺産センター」、「知床自然センター」にて、ゴミの有料回収を行っておりますので、ぜひぜひご利用ください!

※分別したもののみ受け付けております。資源ゴミについては、すすぎ洗いしたものをお願いしております。

知床でのゴミ問題に関して詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

○活動報告BLOG|公益財団法人 知床財団 - 知床自然センター

https://www.shiretoko.or.jp/report

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2020年09月25日大雪山はいつだって最高♪

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 9月19日(土)カミホロカメットク山周辺、20日(日)旭岳周辺のロープ緩めや廃材荷下げなどの後期登山道整備をパークボランティアの方々17名と実施しました。後期もたくさん集まっていただきありがとうございます!

 この時期は初雪が先か、整備が先か、という微妙な時期ですが、今年は初雪が遅かったので、予定通りの日程で行うことができました。(昨年度は9月18日に初雪がドカッと降り、登山道整備が中止に。)

 19日は爆風。細い稜線上の作業は危険なので、十勝岳方面はあきらめ上富良野岳~カミホロ避難小屋に重点を置きました。汗冷えすると体が凍えてしまうので避難小屋で着替えたり、防寒手袋やニット帽を着用し、完全防備で作業開始です。

 

 

 風で体が倒されること数回。吹き飛ばされないようお腹に力を入れながらロープを外していきます。立っているだけでも大変なのに、気持ちが折れない皆さんの気合いに脱帽!

 チーフリーダーが風速計を持っていました。上富良野岳での瞬間最大風速がなんと37.6m!

 ロープを下ろし終え、背負子に積めるだけの廃材をパッキングし、下山開始。爆風の中の作業は大変だったので、下山後は思わず拍手が出て、笑ってしまいました。

 20日は曇り~晴れ~時々小雨の秋特有の変わりやすい空模様の中、旭岳~中岳までの作業を終えました。

 やはり9月後半。青空が見えていても標高2000mを超える場所での作業は頭がキーンとしてくるような寒さで、気を抜くと戦意喪失してしまうので、手際よく作業をしていくことが肝心です。来年またビシッとロープを張り直すために、古いロープや転がっていたコンクリート柵を荷下げしました。

 いつも大変な作業を引き受けてくださり、ありがとうございます。

 裾合平では真っ赤なチングルマの絨毯が広がっていました。

 例年にない暑い日が続く中、ここまで見事な紅葉になろうとは想像していませんでした。自然って本当に不思議です。頼りなげに残っているチングルマの最後の綿毛、後ろの大きな大きな旭岳。今年は紅葉の「ハズレ年」などと言われていますが、私は大雪山に登ってきて、これまで紅葉を見てハズレと思ったことは一度もありません。大雪山はいつだって最高です(^○^)! 

【お知らせ】

中岳温泉の携帯トイレブースは20日に撤去予定でしたが、ご好評をいただいているので、10月1日(木)まで設置を延長します。

 今年も無事に登山道整備が終わり、ホッとしました。

 初めましての人も、ベテランの人も、年齢も登山経験も知識もバラバラだけど、「大雪山を守りたい」という一つの志の元でパークボランティアに入り、それぞれが送る忙しい日々の合間に、日本各地から活動に参加していただいています。

 豊かな皆さんと美しい大雪山を未来に残すための活動をしながら、大雪山の景色や四季を共有できたこと、心強く、嬉しく、誇りに思います。ありがとうございました◎

★最後に、お披露目したい一枚を。

8月に姿見の池で撮影したエゾオヤマノリンドウに潜り込むエゾオオマルハナバチのワーカー。

私が見てきた中で、史上最大の花粉団子の大きさです。私がこのワーカーの女王なら「よくやった!」と頬ずりして褒めたくなる、いい仕事っぷり。マルハナバチにメロメロです。

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2020年09月24日大雪高原温泉沼めぐり登山コース 携帯トイレブース設置

大雪山国立公園 忠鉢伸一

こんにちは

大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

【緑沼 9月17日撮影】

紅葉の季節が高原温泉にもやってきました。

日を追う毎に色づいていく紅葉を見ていると、大雪山の短い登山シーズンも終わりに近づいているのを感じます。

昨年から紅葉時期に携帯トイレブースを設置していた大雪高原温泉沼めぐり登山コースですが、今年は9月17日から緑沼、エゾ沼の2カ所にブースを設置しています。

緑沼のトイレブースは従来のテント型ブースになります。軽くて設営も簡単です。

ですが、強度はそこまで強いとは言えません。強風には耐えきれないでしょう。

(昨年、赤岳山頂に設営したテント型ブースは、強風によって壊れてしまいました・・・)

【9月17日 緑沼携帯トイレブース】

強度もあるしっかりとしたブースになると、値段が高く簡単には設置できません。

今期エゾ沼に設置されるのは、簡単に手に入る材料で補修もできて、安価で、人力で運べるトイレブース。ヒグマ情報センターを管理運営している、北海道山岳整備が作成した、オリジナル携帯トイレブースになります。

設営前に広い場所でテスト設営を行いました。5人がかりで約40分ほどで完成しました。

  

大雪山国立公園管理事務所からも、材料の運搬と設営のお手伝いをしに行きました。

総重量約150Kg。皆で分担して運びます。

作業場所は登山道。前日に広くて平らな場所で設置した時のように簡単にはいきません。

水平な場所は無いので石を組んで基礎として組み立てていきます。

 

 

ヒグマ情報センタースタッフ、当日手を貸してくれたボランティアさん達と力を合わせて設営できました!

とても快適な個室となっております。

 

今後改良を重ねていくことによって、エゾ沼以外の場所にも設置されるかもしれません。

大雪高原温泉沼めぐり登山コースは10月9日まで歩くことができます。

紅葉を見に訪れたときは、皆で設置した携帯トイレブースを是非利用してみてください。

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2020年09月23日オオハンゴンソウとの戦い

大雪山国立公園 上村 哲也

 2019年は大雪山国立公園の東大雪地域、中でも特別地域に生育するオオハンゴンソウが少なくとも1,026本あることを確認し、確認個体はすべて抜き取ることができました。

 しかし、できるだけ根塊を残さないよう注意を払いましたが、ササの根に遮られたり地中深くまで太い根が伸びていたり、あるいは花を咲かせずひっそりと隠れていたりと一度で倒せる相手ではありません。2020年も8月半ばを過ぎると黄色い花弁が目立ち始めました。

 今年は、大雪山国立公園パークボランティアの協力を得て、短期間に抜き取ることができました。昨年と同じ区域から抜き取ったオオハンゴンソウの数は次の表の通りです。多くの区域で半減しています。昨年の抜取りが効果を現したのでしょう。さらにもう半分程度になってくれると、僅かな労力で駆除を続けられそうです。

オオハンゴンソウの駆除数(本)
生育地 2019年 2020年
糠平国道51km 23 11
糠平国道49km 734 266
糠平国道45.5km 2  
音更取水堰 3 3
幌加駐車場南 8  
三の沢付近 5 2
黒石平 62 79
忠別清水線 189 113
合計 1026 474

 しかし、油断はできません。ほかの地域の報告では、駆除を続けているのに数年後生育数が急に増えたところもあるようです。眠っていた種子が芽吹いたと考えられています。

 国道273号線、上士幌町の黒石平にある国立公園界から数キロメートルは普通地域ですが、国有林の中を道路が通っているだけで住宅や牧場、耕作地などもありません。自然に近い普通地域です。ここにやはり特定外来生物であるヤエザキハンゴンソウ(オオハンゴンソウの変種)と思われる植物が生育しています。数も多くは見えなかったことから今年の駆除の対象に加えることになりました。

 ところが、立ち向かってみるとササの下に隠れていて数は予想以上に多く、長い地下茎がササの根と絡み合って堀取りに苦労しました。4時間半をかけ379本を抜き取りました。

 最も悪いニュースがこちら。推定3万本以上が生育する群落が新たに見つかりました。

オオハンゴンソウの群落 やや、落胆し途方に暮れていますが、周辺の密度の低い区域では抜取りにより駆除を進めています。これまでに抜き取ったのは431本。合計では1,284本、昨年の駆除数を上回りました。花や葉を落とし茎が枯れてしまう前にもう少し抜取りを進めます。

 写真のように密度の高い区域では、機械刈りと遮光シートを合わせた駆除が有効であるとの報告を見つけました。少し光を感じるニュースです。情報を収集中です。

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2020年09月17日宮島沼での初雁(はつかり)

苫小牧 大久保 智子

こんにちは、野生生物課の大久保です。

札幌は9月に入ってからも蒸し暑さが続いていますが、宮島沼へ行くと、沼の周りは一面稲穂が黄金色に染まってきていて、確実に季節が巡っていることに気がつきました。

9月に入ると宮島沼ファン、渡り鳥ファンの皆さんは、そろそろかな?と気になる季節。

9月中旬になり宮島沼のブログのアクセスも増え始めたそうです。

そろそろ・・・とういうのは、秋になると渡り鳥のマガンが越冬地に移動する途中で宮島沼に集まるので、その渡り鳥が来始めただろうかと気になること。

本日9月17日に行った際には、まだ沼は静かで、数匹のカモたちが伸びやかに優雅に沼を縦横無尽に泳いでいました。

 

        カルガモ                  アカエリカイツブリ   

マガンはいつ頃に渡り始めてくるのかというと、

不思議なことに宮島沼での初雁は2017年、2018年、2019年と915日でした。

「初雁(はつかり)」というのは、その夏に産まれた幼鳥を含む群れを初めて確認した日のことをいいます。

では、今年はどうだったでしょうか?

なんと!!

今年も15日に初雁を確認しました。

それにしてもなんで毎年同じ日なんだろう?

渡り鳥には解明されていない不思議なことがまだたくさんあります。

今回は謎も魅力の一つとしておきましょう。

昨年11月13日のマガンのV字飛行

9月15日に初雁確認後、例年9月下旬から10月上旬に飛来数は最大になり、沼が氷結する前にはマガンはいなくなります。

宮島沼では、近況をブログ(ミヤログ)でお知らせしていますので、マガンの最大飛来日や飛来数なども予想しながらぜひご覧ください。

宮島沼ブログはこちら

宮島沼水鳥・湿地センター内にある、自然観察ニュースも日々更新しています。

宮島沼の周りでも鳥の観察ができ、9月10日にはチュウヒやダイサギ、アカゲラが観察でき、モズの幼鳥がとても賑やかに鳴いていました。

  

     チュウヒ            ダイサギ            アカゲラ 

なお、宮島沼水鳥・湿地センターでは、9月1日よりAR写真展を開催しています。

宮島沼にお越しの際には是非お立ち寄り下さい。

9月27日まで開催しています!!

 

      

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2020年09月14日裏の空き地は宝箱

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。

 これから紅葉ハイシーズンを迎える大雪山。

 裾合平のチングルマ最盛期に続いて、9月8日(火)~9月20日(日)の間、中岳温泉に仮設携帯トイレブースを設置しています。

 今年は山も体験したことがない蒸し暑さでした。寒暖差が少ないので、紅葉も遅れているようですが、中岳温泉方面に行かれた際はトイレブースを是非ご利用ください。

 

 

 数日前から、我が家の裏の空き地(草地)に「モズ」が来ています。

 

 朝、カーテンを開けると「またいた!」。帰って窓を覗くと「またいた!」。虫を捕ったりしている程度で、ほぼ一日中、この草地で過ごしているようです。

 お腹は丸々としており、栄養状態は良さそうなので安心して観察しています。道北で越冬するモズは少ないので、これから南に移動するために更に栄養を蓄えているのでしょう。

 スズメに似ていますが、大きさはハトくらいあるので一目でスズメじゃないことがわかります。

 野鳥の繁殖やカエルの合唱シーズンが終わり、すっかり静かでしたが、久しぶりの来客で外を覗くのが楽しみになっています。いつまで居てくれるかな?

 続いて7月、同じく裏の空き地に来ていた「ホオアカ」も紹介します。

 

 頬が赤いので、ホオアカ。ちょっと濃いめの頬紅を塗っているようで、可愛くないですか?

 大雨の日も、強風の日も、メスを呼び続けるオス。あまりに健気な姿に心を奪われ、「私じゃダメかい?」と返事しました。ダメだったようです。半月ほど、特徴的な美しいさえずりを聞くことが出来ました。

 

 最後に8月末、事務所近くで巣立った「チゴハヤブサ」の幼鳥。

 

 齋藤管理官から、早朝や夕方に事務所近くの電柱にとまり、鳴いているハヤブサっぽい家族がいると聞いていましたが、運良く事務所の電柱に留まっている幼鳥を撮影できました。

 写真で見ると、ハヤブサではなく、チゴハヤブサということがわかりました。(お腹が茶色い、頬の白い切れ込みが大きくある。)

 事務所は町内の中心部。人が密集しているところですが、こんな場所で繁殖していることにも驚きました。

 

 ちなみに、写真は全て↓のように、双眼鏡にスマートフォンを合わせて撮影しています。

 ちょっと画像が粗いですが、自分の記録用としてはとても便利です◎

 身近な自然、特に野鳥にはたくさんの気づきや、癒やしを与えてもらっています。

 春にも、この空き地には オオジシギが来る ことを書きましたが、ニンゲンから見ると、一見荒れた草地が野鳥や生き物にとっては、伴侶を見つけたり、食料庫だったり、子育てする場になっていたり、とても重要な場所となっていることがわかります。それを知ってから、私にとっても裏の空き地は大雪山と同じくらい大切な場所になりました◎どうか身近な自然が守られていけますように。

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2020年09月14日Shiretoko Autumn Bus Days(10/2~10/4)

知床国立公園 白石海弥

お久しぶりです。知床国立公園ウトロ側の白石です。季節はあっという間に過ぎ、秋に差しかかるウトロ...のはずが、9月に入っても真夏日が記録され残暑が苦しいです。

さて、2005年に世界自然遺産に登録されてから今年で15周年を迎える知床。節目となる今年、10月2日(金)~10月4日(日)新たなイベントを実施します。

世界的に見ても高密度に生息するヒグマ。知床の自然の豊かさの象徴である一方、観光客や地域住民との遭遇件数は増加の一途をたどり、その大半が道路沿いや遊歩道等で起きています。昨今、大々的に報道されたので耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、「クマ渋滞」という言葉まで出始め、観光客とヒグマの距離感は近づくばかり。いつ人身事故が起きてもおかしくない状況が続いています。

何度呼びかけても無くならないポイ捨て、エサやり。餌付いてしまったヒグマは人を襲う危険が高く、やむを得ず駆除する、そんな事象が発生しているのも事実です。

今回のイベントは新しい知床の魅力を発掘しながら、これらの問題解決を図ろうとする初めての試みになります。

【期間】2020年10月2日(金)~2020年10月4日(日)の3日間

【区間】自然センター~カムイワッカ湯の滝間(羅臼岳登山口・ホテル地の涯含む)

【シャトルバス運賃】全便無料

【各ゲートの閉鎖時間】カムイワッカ湯の滝へ至るゲート:10月1日 午後4時に閉鎖

      五湖方面(羅臼岳登山口含む)へ至るゲート:10月1日 午後10時に閉鎖

イベント期間中自家用車・自動二輪の乗り入れが出来なくなります。

※羅臼岳をご利用の皆様には、別途早朝と夕方を中心にマイクロバスを運行します。

このイベントで運行されるシャトルバスは、いわゆるマイカー規制のような目的地への移動だけでなく、野生動物観察や自然ガイドによる解説もあり、新しい知床の楽しみ方を提供します。

詳細はコチラをご確認ください。

自然センターを出てすぐ、知床連山が皆様を出迎えてくれます。

今は青々としていますが、10月の上旬になれば紅葉が始まり、運が良ければ冠雪している連山が見られるかもしれません。

連絡・問い合わせは以下の通りです。

車両規制・シャトルバス運行に関する問い合わせ

知床国立公園カムイワッカ地区自動車利用適正化対策連絡協議会事務局

斜里町役場 総務部環境課TEL 0152-26-8217 FAX 0152-2-4150

イベント等実施に関する問い合わせ

公益財団法人 知床財団

TEL 0152-26-7665 FAX 0152-24-2115

また、9月19~9月22日の連休の間ディスタンスキャンペーンを道の駅うとろ・シリエトク隣で行います。

野生動物との距離感を大事にしようというキャンペーンで、普及啓発グッズの配布や、プラバン作り体験など子供でも楽しめるイベントとなっておりますので、連休中知床にいらっしゃる方々はぜひ足を運んで頂ければと思います。

詳細はコチラ

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