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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

スノーモビルによる資材運搬2023 ~大雪山最深部の避難小屋~

2023年04月19日
上川 忠鉢伸一
こんにちは
大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。
 
愛山渓地区でのスノーモビルによる資材運搬は3シーズン目を終えました。
(同)北海道山岳整備によって行われてきたこの業務は、資材運搬ルート調査が2020年に始まり、2021年から2023年までの3年間で運ばれた資材の総重量は8トンを超えました。
当麻乗越から松仙園までの区間に、全長300m以上の木道敷設用資材が運ばれたことになります。

【過去の記事】
2020年
スノーモビルを使った荷上の調査 
 
2021年
スノーモビルによる荷上げ2021編 
 
 
今年度、愛山渓の資材運搬に同行することは叶いませんでしたが、大雪山の最深部にあるヒサゴ沼避難小屋及び、忠別岳避難小屋までのルート調査へ同行させてもらいました。
 
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【ルートを確認しながら目的地を目指す】】
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【GPSを使って現在地を確認】
何も遮るものが無く走りやすそうに見えますが、ちょっとした傾斜でも進入角度や体重移動を誤るとスノーモビルはたやすく転倒してしまうため、運転は慎重に行う必要があります。
地図の等高線を確認しながら最適なルートを探します。

今年は例年の3月よりもの気温が高い日多く、雪解けが早いためなのか、所々ハイマツやナナカマドの枝が露出している場所もありました。
 
 
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【忠別避難小屋】
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【ヒサゴ沼避難小屋】
環境への負荷をなるべく抑えるため植生を避けて、なおかつ資材が運べるルートを探し、最終的には2つの避難小屋まで到着することができました。
ここまでスノーモビルで資材を運搬することができるのであれば、小屋の補修、トイレのし尿回収も今後可能かもしれません。
 
この時期のヒサゴ沼避難小屋や忠別避難小屋は、、冬山登山をする方であっても訪れるのはごく少数だと思われます。
アクティブレンジャーという仕事を通してできた、非常に貴重な経験だったと思います。
 
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【ヒサゴ沼3月】
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【ヒサゴ沼7月】
※大雪山国立公園の特別保護地区等へスノーモビルで乗入れる事は法律で規制されていますが、今回の業務は特別な許可を得て行っているものです。