北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
道内各地で山々が冠雪していますが、まだ紅葉が見頃の穴場を歩いてきました。
十勝岳新得コースです。地元山岳会が付けた迷い防止の表示を確認しに今月1日に登りましたが色づきはこの秋最高といったところ。
このコースはほとんどの登山ガイドブックで迷いやすいと書かれています。ハイマツ帯を抜けてから火山灰の上を歩いて2時間ほどで十勝岳と美瑛岳を結ぶ縦走路に出ますが、そこが従来から迷いやすく道という道がありませんでした。地元山岳会でペンキとピンクテープを巻いた鉄杭を取り付けたので多少のガスでも迷い防止になるかと思います。
この日は我々以外の登山客はゼロ。このすばらしい景色は私を含めてたった4人のものでありました。
新得コースは標高1400mあたりまでがハイマツトンネル。トンネルを抜けて開けた岩場を登るとかつての噴火の爪跡である炭化したハイマツの樹木を踏みながら歩きます。その後火山灰エリアをしばらく歩きますが足がとられてやや体力を消耗する斜面が続きますが稜線に到達すればあとは300mで十勝岳山頂です。
噴火後から少しずつ植生も回復しつつあります。そして振り返れば背後にニペソツ、石狩連峰、右手に下ホロカメットクと、どの方向でも個性が異なる表情を見せてくれるのがこのコースの特徴です。
迷い防止の表示と雪と十勝岳(左)