ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2011年4月28日

2件の記事があります。

2011年04月28日春到来!!礼文島 歩道編

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 中野 雄介

 春の訪れとともに花々が咲き始めた礼文島。そんな花々にはどうすれば会えるのか、今回は春の花たちに会いに行くための歩道の状況をお伝えします。
 
桃岩歩道
 巡視を行った4/25現在、道道元地~香深線から桃岩展望台まで登る歩道はまだかなり雪が残っていました。桃岩展望台から知床まで続く桃岩歩道は雪はほとんどなくなりましたが、いくつか雪の上を歩かなければならない箇所が残っていました。そのため、長靴や防水性のトレッキングシューズをはきレインウエアを携行することをお勧めします。また、積雪箇所を避けて植生に踏み込むとこれから芽を出そうとしている植物を傷めてしまいますので、決して歩道外に出ることのないようお願いいたします。歩道全体としては雪が残っている場所以外はぬかるみも少なく、比較的歩きやすい状況です。



右:まだ雪が残る桃岩展望台周辺 左:雪がほとんど解けた通称キンバイの谷(4/25撮影)

スコトン岬~鉄府(てっぷ)
 礼文島の北限スコトン岬からゴロタ岬を経由して鉄府に至るコースは南部に比べて開花が早く、しかも多くの種を見ることができます。スコトン岬から江戸屋山道を経て、ゴロタ山登山口までの区間は雪が解け車両の通行が可能になりました。ゴロタ山登山口から鉄府までの歩道は雪はほとんどなくなっていますが、ゴロタ浜の海岸沿いでは雪解けの水で大きな水たまりができているため、トレッキングシューズよりも長靴の方が便利です。現在のところ歩道全体としては歩きやすいですが、ゴロタ岬から海岸へ降りるルート上は非常に風が強いので、通行の際は風にあおられることがないよう注意して下さい。



ゴロタ岬から鉄府へ下る階段:ものすごい強風が吹いていました(4/25)

久種湖周遊歩道
 ミズバショウ群生地から久種湖畔キャンプ場まで湖を半周する久種湖周遊歩道はミズバショウをはじめとする花々を観賞できるおススメのコースですが、まだ、雪が残っていて歩きにくくなっているところがありました。しかし、群生地駐車場から木道を歩いて5分ほどのところにミズバショウの大きな群落がありますので防寒対策をしっかりしていれば気軽に散策を楽しむことができます。



久種湖周遊歩道(4/21)

 以上、比較的歩きやすく現時点で開花を確認できた3つのコースを紹介させていただきました。ただ、雪が少なくなり、花々が咲き始めたとはいえ、この時期の礼文は非常に風が強く、気温よりも体感ははるかに寒く感じます。万全の防寒対策の上で歩道を散策し、礼文の春を楽しみましょう。

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2011年04月28日春到来!!礼文島 花情報編

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 中野 雄介

 礼文島に待ちに待った花の季節が到来しました!
 礼文島北部久種湖(くしゅこ)周辺では現在ミズバショウ(サトイモ科)が見頃を迎え、礼文島に春の訪れを告げています。また久種湖周辺では同じサトイモ科のザゼンソウも開花しており、ミズバショウと並んで咲く姿を見ることができます。さらに、黄色い花を咲かせるエゾノリュウキンカ(キンポウゲ科)がつぼみになっており、開花を待っていました。



左:ミズバショウ 右:ザゼンソウ(4/21 久種湖にて撮影)

さらに北部、鉄府(てっぷ)の海岸線や江戸屋周辺ではエゾエンゴサク(ケシ科)やキバナノアマナ(ユリ科)が開花しています。ゴロタ岬~鉄府間の歩道では少ないながらヒメイチゲ(キンポウゲ科)の開花も確認できました。


左:紫 右:白 下:空色 エゾエンゴサクはカラーバリエーションが豊富です(紫:4/25 桃岩歩道 白:4/25 鉄府 空色:4/22 江戸屋)



キバナノアマナ(4/25 ゴロタ岬)

南部桃岩周辺ではエゾエンゴサク、キバナノアマナ、ザゼンソウなどが開花していますが、まだ数は少なく満開になるのはもう少し先のようです。ただ、5月ごろに開花するキジムシロ(バラ科)のつぼみを見つけることができたので、季節は着実に夏に向かっているのだと実感することができました。
 今はまだ花の数も種類もあまり多くありませんが、これから夏に向けて色とりどりの花が次々に開花していきます。そんな花々の情報を今年もどんどん発信していきますので、次回以降をぜひお楽しみに!!

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