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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

夏休み!!子供スペシャルイベント開催しました☆☆

2016年08月02日
苫小牧 平 尚恵

みなさん、こんにちは。ウトナイ湖の平です。

 

7月30日(土)に開催いたしました「アクティブレンジャーのお仕事体験 in ウトナイ湖」についてご報告いたします。

 

この企画は子供達にアクティブレンジャーがどんな仕事をしているのか知ってもらうイベントで、今年で2回目のドタバタ企画です。

しかーし、暑さにも負けず、元気いっぱいゴミ拾いをしてきましたので、その様子をご覧ください。

 

■アクティブレンジャーのお仕事パート1:国指定鳥獣保護区でのゴミ拾い

導入として、救護員の山浦さんから、ゴミが原因で傷ついた野鳥の症例紹介をしていただきました。

釣り針がカモメの喉の奥に刺さった痛々しい写真もあり、目を覆い隠す女の子もいました。

ゴミの事故を頭の中でイメージすることが出来たら、いよいよ外へゴミ拾いに出発です!!

 

玄関では暑さのせいか階段の隙間から出てきていたシマヘビを発見しました。

怖がりながらも大喜びで写真を撮っている子供達。

北海道と言えど、都市部でヘビを見る機会はほとんどありませんので、みんな興奮していました。

 

さて、最初のゴミを発見したのは、最年少の小学2年生の男の子!!

タバコの吸い殻は手でも拾えるのですが、貸出しの"トング"を使いたいようで、必死にトングで挟もうとしています。笑 その姿がなんと可愛いことか。

ついに、トングに挟んだ吸い殻を高々と拾い上げると、取り囲んでいた参加者から拍手喝采!!

 

そしてこれが子供達に火をつけました。

ゴミを発見したと聞くと、猛ダッシュで駆け寄りトングでゴミ拾いの大攻防!!

中には靴を2つも拾った子や、長靴で水際まで行きゴミ袋を拾ってくれた子、自販機の下に裏に潜り込んで拾ってくれた子など、ほんの30分で、袋が2つもいっぱいになりました。

 

レクチャールームに戻り、ゴミによる海の汚染について野生動物の視点からまとめを行い、パート1は終了しました。

 

      ①:症例紹介  ②:シマヘビ発見!!

      ③:出発!!  ④:みんなで集合写真(ステッカーにしてプレゼント)

 

 

続いて、アクティブレンジャーのお仕事パート2:シマフクロウの保護活動

 

世界最大級のフクロウの仲間 "シマフクロウ" は北海道に約140羽しか生息しておらず、その数は少しずつ増えてはいるものの、まだまだ保護が必要な絶滅危惧種です。

  ※シマフクロウについて詳しくは過去の日記をご覧ください。

    人工飼育のシマフクロウ森へ帰る 第1章

    人工飼育のシマフクロウ森へ帰る 第2章

私がシマフクロウの概要を説明していると、後ろからなんとシマフクロウが登場しました!!

 

 

中には、センターで研修中の酪農学園大学の獣医学部の学生さんが暑さと戦いながら入ってくれています。

大木の洞の代わりとして掛けている大きな巣箱も登場し、世界最大級のシマフクロウの雄大さを感じてもらえた様子でした。

 

レクチャーの後は、シマフクロウ繋がりで、希少種の羽の洗浄作業をお手伝いしてもらいました。「とても貴重な羽なんだよ。」と説明すると、優しい手つきで羽についた汚れを綿棒で落としたり、洗浄したりして真剣に作業をしてくれていました。

この羽は「9月25日(日)の野生動物の救護セミナー」で私がシマフクロウの保護活動についてお話するときに、参加者の方に手にとって見ていただく予定です。

子供達は終始、楽しそうに作業をし、レクチャーを聞いてくれて、私もとても楽しい時間を過ごす事ができました。

予定していた2時間はあっという間に過ぎ、子供達もさぞ疲れただろうと思いきや、シマフクロウの巣箱に入ったり、着ぐるみを着てみたりと大盛り上がり!!

 

      ①:羽の洗浄方法を説明  ②:優しく綿棒で汚れを落とす

      ③:みんな真剣      ④:巣箱の中は結構広い

 

今回一緒にゴミ拾いをしてくれた子供達の気持ちを無駄にしないためにも、ゴミを捨てない事はもちろん、ゴミを見つけたら拾う事を習慣にしていただけると、とても嬉しいです。

いつまでも美しい地球の自然を、子供達にも動物達にも残してあげたいですよね。

ゴミを拾うと、とても清々しい気持ちになれる。

そんな1日でした。

 

 

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海洋ゴミ

釣り針@カモメ、レジ袋@ウミガメ

マイクロプラスチック

4R(リフューズ、リユース、リデュース、リサイクル)