大雪山国立公園 東川
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2019年06月17日旭岳ビジターセンターへようこそ!
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
6月15日(土)、ついに旭岳ビジターセンターが開館しました!
オープン日は、午後から雨予報でしたが、この通りのお天気。
太陽もセレモニーを後押ししてくれるような日差しの下、無事にテープカットが終わり、開館の運びとなりました。
館内は道産材を多用し、大雪山の森林をイメージした内部空間となる樹状構造で、まず来館者を驚かせるのが高~い天井。開放的で、ゆったりとした雰囲気となっています。
大雪山の自然に関するリアルタイム情報は経験豊富なスタッフが随時更新し、今後はVRや植物の模型、大雪山の四季のビデオ放映など、展示設備は更に充実していく予定です!
休憩スペースには、東川家具を設置し、書棚には大雪山に関する書籍も充実しているので、座り心地の良いイスに腰掛けながら、くつろいで本を読んだり、飲食も可能です。
これから数十年と国内外からたくさんの方が訪れる旭岳ビジターセンター。
登山前にビジターセンターに来て、リアルタイム情報を入手し、これからはじまる山旅にワクワクを募らせ、下山後にまた立ち寄り、改めて学びを発見し、またここに来たいと思って頂けるような、ビジターセンターとなるよう、ビジターセンター職員の方々と連携を進めていきます!
是非、足をお運び下さい。
2019年05月31日旭岳ビジターセンターへ行こう!
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
大雪山国立公園の玄関口とも言える旭岳温泉。
夏は大雪山の登山基地として、秋は日本一早い紅葉スポットとして、冬はパウダースキーやクロスカントリースキーヤーのホームとして、四季を通し国内外たくさんの方が訪れています。
現旭岳ビジターセンターは北海道が建設してから30年以上が経過。施設の老朽化や、近年、東川町が取り組んでいるエコツーリズム推進の動きに合わせた新たな拠点施設を設けるため、環境省が実施主体となり、
旭岳ロープウェイ南側(旭岳公共駐車場奥)に新しいビジターセンターの整備を進めてきました。
そして、この度、6月15日(土)に「新」旭岳ビジターセンターがオープンすることになりました!
一般開館は、6月15日(土)13時30分からとなっています。
先着100名様には、ご来場記念品をプレゼントいたします。環境省からは可愛いグッズをご用意していますので、是非お越しください♪
なお、開館式の準備・会場確保のため「旭岳公共駐車場」は6月8日(土)~6月13日(木)までは一部が、6月14日(金)~6月15日(土)までは全面がご利用頂けません。大変ご迷惑をおかけしますが、旭岳温泉へ来られる方は、公共交通機関のバスで来られるか、お知り合い同士で来られる場合はなるべく乗り合いの上、駐車は旭岳ロープウェイの有料駐車場か旭岳野営場の無料駐車場をご利用ください。
また、当日は、旭岳ビジターセンターの開館とあわせて14時より、オープン特別企画としてフォーラム、
15時半からは「山のまつり」が開催され、一日中、旭岳温泉を楽しむことが出来ます。
是非、新しくなった旭岳ビジターセンターにお越しいただき、旭岳周辺の自然や歴史を知って、
山のまつりに参加し、東川町の文化や恵みに触れて下さい。
「第1回 大雪山の価値を活かすためのフォーラム」
場 所:旭岳ビジターセンター レクチャールーム
ゲスト:北海道大学大学院 農学研究員 愛甲 哲也 氏
北海道山岳ガイド協会 宮下 岳夫 氏
主催:東川町、東川町教育委員会、公益財団法人北海道地域活動振興協会
要予約(定員70名)
予約・お問合せは 0166-97-2153 又は 090-3890-2291 旭岳ビジターセンターまで。
なお、現旭岳ビジターセンターは6月1日(土)から窓口以外、引っ越しのため閉館していますが、 無料休憩舎(畳みのあるお部屋)は開館していますので、ご自由にお休みください。電話は繋がりますので、登山に関することや自然情報のお問合せも上記の電話番号で受け付けます。
約2週間後には開館です。まだガラーンとした館内。
登山者には有益な情報を提供出来る場として、地元の方には何度でも足を運びたくなる愛される自慢のビジターセンターなるよう準備を進めています。
開館をお楽しみに!皆様のご来館、お待ちしております。
2019年05月31日毎朝開催中~ノド自慢大会 in 勇駒別湿原~
大雪山国立公園 東川 渡邉 あゆみ
勇駒別湿原は、標高1100m、旭岳ロープウェイ山麓駅舎の裏手に広がる湿原です。
旭岳公共駐車場と旭岳ロープウェイの駐車場の2箇所から湿原への木道が敷かれ、雪解けがはじまる5月中旬~6月末にかけては、木道沿いからエゾノリュウキンカとミズバショウの大群落を見ることが出来ます。
雪が降り積もる前の晩秋に、木道の標識を外したり、看板の冬囲い、そして春には冬囲いを外し、標識の設置作業をするのはアクティブレンジャーのお仕事。スノーブリッジが出来ている危険箇所にロープを張ったり、木道の破損箇所や倒木、危険な場所はないかの確認をします。
先日も木道での作業中、私の密かなお楽しみ「野鳥ノド自慢大会in勇駒別湿原」が開かれていたので、ついつい観客として聞き入ってしまいました。
カワラヒワやエゾムシクイ、コマドリ、シジュウカラ、ウグイス・・・あちこちから、はちきれんばかりの野鳥の声が響き、「100点満点!」と称賛を送ったり、「練習あるのみ!」と励ましたり、美しいさえずりにうっとりしたり・・・。
小さな体から発したとは思えない高らかな美声、もし野鳥になれるならどの声がいいかな?と妄想したりします。(今のところカッコウかアオバト推し。素朴な感じが◎。)
野鳥のノド自慢大会は勇駒別湿原で春は毎朝開催中!
野外作業が多い私も、ここほどたくさんの野鳥の声が聞ける場所は他には記憶がありません。
木道上はバリアフリー対応で、30分ほどで1周を回ることができます。木道上には、ところどころ雪がまだ残っており、踏み抜くところもありますので、長靴での散策がオススメです。
鮮やかな新緑と青空のコントラスト、ツヤツヤなエゾノリュウキンカやミズバショウ、涼やかでフレッシュな空気に満ちている春の勇駒別湿原に是非お越しください。
2019年05月16日令和元年度パークボランティア連絡会総会と春山研修
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川の渡邉です。
東川町は田んぼに水がはり、天気の良い日は水田に映る大雪山を見ることが出来ます。稲を植え付ける前の、今しか見られない景色。次は農家の方が、トラクターを忙しくまわし、夜にはカエルの大合唱が聞こえてくるでしょう。そんな四季の到来を色濃く感じることが出来るこの町が大好きです。
さて先日、十勝岳温泉 凌雲閣にて、パークボランティア連絡会総会と春山研修が行われました。
昨年度、加わった新人の方々が参加するはじめての総会。新人の方にもわかりやすいよう、役員の皆さんが例年よりも丁寧に議事を進行してくれました。
また、今回は北海道地方環境事務所から大林統括自然保護企画官も参加され、日頃からご活躍頂いているパークボランティアの皆さんへ労いの言葉がかけられました。
議事では、提案や意見なども活発に交わされましたが、パークボランティアの皆さんが積極的に発言できる場、雰囲気って大切ですね。
翌日の春山研修は、スキーやスノーシュー、5隊に別れ、上富良野岳や三段山周辺をトレッキングし、シーズン前の足慣らしをしました。
歩き始めは濃かったガスもピークに立つ頃には青空となり、雪面に反射する太陽が眩しくてサングラスなしでは目を開けていられません。春のやわらかな空気、スクッと飛び抜けて高い十勝岳、荒々しいカミホロカメットク山。白い山と青空の爽やかなコントラストに見惚れ、足の裏から力が充電されてくるようでした。
令和元年度の登録数は119名の大雪山のパークボランティア。今年は新たな行事も増え、活動が今まで以上に活発になりますが、大雪山の自然を守るために、楽しみながら活動に参加してもらいたいと思います。私も皆さんと一緒に山を歩けること、今から楽しみにしてます。
皆さんの夏山シーズンが充実したものになりますようお祈りしています。
2019年03月01日一本の電話からはじまる命のリレー
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
25日(月)9:30 プルルル......月曜の朝、事務所の電話が鳴りました。
電話先:北海道地方環境事務所 野生生物課 平アクティブレンジャー
「23日(土)朝にウミスズメが旭岳ロープウェイの物置で保護されたため、旭山動物園に保護収容していただくよう、環境省からお願いしました。ウミスズメに外傷はないが、保護から3日経っておりウミスズメは収容のストレスにも弱いので、早目にリリース(放鳥)したいのですが、これから動けますか?」
「ウミスズメ」絶滅危惧ⅠA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)
【北太平洋、千島アリューシャン列島、アラスカ南部等に分布し、日本では天売島にのみ繁殖のために飛来してくる体長26cm位の海鳥。頭は黒、背面は灰色、喉は白。外敵から身を守るため、断崖の岩の隙間などに営巣し、ヒナは孵化して2日ほどで海上に出て、親鳥から海上で給餌される。捕食行動で時には水深40mまで潜水する。混獲や外敵による捕食などにより生息数が減少。】
・・・何故・・・ウミスズメが・・・旭岳に・・・???
頭の中に浮かぶたくさんのクエスチョンマーク・・・ただし、既に無事が確認されているため、詳細は後から聞けば良し。ウミスズメは母なる海へ直ちに帰すべし!!
渡邉 「出動します!」
10:30 旭山動物園のバックヤードのゲージにウミスズメはチョコンといました。
動物園の獣医師から、「置き餌としてワカサギ0.5匹捕食を確認、1匹を強制給餌、皮下補液の注射を行い、外傷や骨折は見受けられません。」と診断結果の伝言を承りました。
ウミスズメを段ボールに入れ、いざ搬送!と、その段ボールを持ち上げたとき、あまりの軽さに、この小さな体で雪深い旭岳まで来てしまったのか・・・と迷い子ウミスズメが不憫になりました。
官用車の後部座席にウミスズメが入った段ボールをセット、必ずや海へ帰すよ!!と腕まくりして誓い、いざ日本海方面へ。
運転中も、後部座席が気になって仕方ありませんが、ウミスズメは段ボールの中で大人しくしていました。話しかけたりするとウミスズメにもストレスだろうと思い、心の中で熱いエールを送り続けていました。
12:30 沼田町某所 羽幌自然保護官事務所の岩原希少種保護増殖等専門員と落ち合い、獣医師から聞いた情報を口早に伝え、「よろしくお願いします!!」とウミスズメを託しました。久々の岩原さんとの対面時間も約1分で終了。もうすぐ海だ、ガンバレー!
14:10 岩原希少種保護増殖専門官が羽幌町の北海道海鳥センターにウミスズメを搬入。海鳥センターの方々とイワシ15gを強制給餌し、水に浮かべて撥水性を確認。元気なうちに海に帰すことになりました。
16:30 羽幌町日本海、カラスやカモメなどの捕食者がいない砂浜に・・・元気に放鳥―!!!砂浜を走り、少し飛び、着水のあと泳いで、大海原へ帰っていったそうです。
なぜ、ウミスズメが北海道の内陸、旭岳に辿り着いたのでしょう?
日本近海で越冬していた個体が悪天候と西風で内陸に飛ばされてしまった可能性などが考えられるそうです。風とともに生きる鳥の生態は不思議ですね。
私達は業務で、既に死亡していたり、大怪我をしている野鳥を引き取りに行くことがあります。人為的な事故の場合、野鳥への申し訳なさや、自分に何か出来ることはなかっただろうか、と落ち込んだり後悔の念にかられることがあります。
そんな中、今回のように元気な状態ですぐに野生に返せたことは、ウミスズメだけでなく、職員はもちろん、一丸となりリレーを繋いだ全ての人にとっても大変喜ばしいことで、小さな野生から大きな力を与えられたことと思います。
翼を大きく羽ばたかせ、たくさんの試練が待ち受ける自然界に帰っていく勇敢なウミスズメの姿を思い返す度に、私の中からも沸々と力が沸いてくるような心に残る業務でした。
今回、ウミスズメの保護・収容・処置等にご協力いただいた旭山動物園、旭岳ロープウェイ、旭岳ビジターセンターの皆様、ありがとうございました。
2019年02月14日尊さで胸いっぱい
大雪山国立公園 東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川 渡邉です。
2月初旬、日高町国立青少年交流の家にて、パークボランティア冬期研修会を開催しました。
今回は、今春に完成したパークボランティア自然解説マニュアルを活用し、11月に加わった新規会員と共に
パークボランティア活動に特に必要な内容について知識を深めることを目的に、二日間の室内研修を行い、延べ76名の参加がありました。
研修では大雪山で見られる高山蝶や昆虫、高山植物について各種の生態や特徴、分布などの詳しい講義を、外来生物の講義では外来種対策や、実際にパークボランティアで駆除活動のある特定外来生物セイヨウオオマルハナバチとウチダザリガニの取り込まれた経緯から現状、防除の仕方について、それぞれパークボランティア、外部の専門家、職員が講師となり講義を行いました。
外来種ははじめて見聞きする新規会員の方もいらっしゃったようで、同じ日本でも道外から入ってきたものは外来種と呼ぶことや、生態系を守ることの重要性を知って頂けたと思います。
ここでは特別に、研修に来られなかった方のために、私が特に印象に残っている、「大雪山の高山植物」の1コマ「植生分布による分類」について紹介します。
「冬季には世界一の強風が吹くとされる大雪山。また北は東シベリア・サハリンから、北東はカムチャッカ・千島列島から、南は本州から渡ってきた花々の交差点となり、大雪山は日本の何処の山域よりもお花の種類が多いとされています。
植生分布は高山風衝地、積雪地、湿原などにあり、その中でも特に過酷な高山風衝地には強風が吹きさらすため積雪もなく、植物の生育には大変厳しい環境となりますが、そこに耐えることができる高山植物があり、それらは3分類にされます。
①風衝地の中でも比較的安定した立地で生息しカーペット状に拡がる「高山ヒース」(ミネズオウ、イワウメ等)、②風衝作用が厳しく砂礫が移動する不安定な場所に拡がる「高山風衝草原」(エゾオヤマノエンドウ、キバナシオガマ、ホソバウルップソウ等)、③風衝作用・砂礫の移動が最も厳しく日射による乾燥の激しい場所にある「高山荒原植生」(コマクサ、タカネスミレ等)。
一口に風衝地といえども、3分類されること、知ってましたか?また、それらは大雪山の何処にあたるか思い当たったでしょうか?
きっと講義中も、今もなお、逞しく生きている高山植物を想像し胸がキュンとした方は多数いるでしょう!また、「日本一お花の種類が多い山岳地」と聞き、まるで自分自身のことのように誇らしい気持ちにもなったでしょう?尊いです、大雪山・・・。
研修の最後は、日高町消防署の方に来て頂き、一般救命講習を受講しました。ここでも、救急救命士の方へ登山時に起こりえる怪我の対処の仕方など質問が飛び交い、有意義な講義となりました。
6月からは本格的に山での活動がはじまります。今回の研修会で習得した知識を活かし、大雪山保全のために活発に活動に参加されてください!一緒に尊い気持ちを共有しましょう。
皆さんと活動出来る日を楽しみにしています。
2019年01月17日10時だよ!アクティブレンジャー全員集合!写真展inチカホ♪
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
ラッセルが生きがい 東川の渡邉です。本年もどうぞよろしくお願いします。
昨年6月からはじまったアクティブレンジャー写真展2018~北の自然の舞台裏~。
これまで道内12会場で開催しました。足を運んでいただいた皆様、ありがとうございます。今年度は、昨年度、第一回目として開催した写真展のアンケート結果を活かし、展示について様々な改善をしました。その点も、ご好評を頂いているようで、ホッとしているAR一同です。
さて、近日開催!スペシャルなイベントのお知らせです。
通称 札幌「チカホ」にてAR全員集合!1日限りで写真展を開催します!
日時:平成31年1月23日(水) 10:00~18:00
場所:札幌市地下歩行空間チカホ7番出口横
北海道地方環境事務所のアクティブレンジャー、希少種保護増殖等専門員12名が集結し、写真の解説の他、野鳥の剥製や模型を用いて、その種の生態や保護活動などについて解説します。他にもはがき作成の体験コーナーや携帯トイレの展示、アンケートに回答してくださった方にはしおりプレゼントなどいろいろご用意しています。
【↑昨年の様子】
札幌近郊にお住まいの皆さん、黄色い制服の私たちが目印(寒かったら緑のジャケットを着ているかも)。7番出口横!是非、お越しください♪AR一同でお待ちしています。
厳冬期、山の稜線で受ける風は大変厳しいものです。ブリザード、低温、重荷、ラッセル。この場に至るまでの厳しさを知り得て、新しい自分に出会えることができます。自分を信じ、よりよく生きるために冬山に登るのです。
2018年11月28日パークボランティア第8期生、誕生しました。
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川の渡邉です。
待ちに待った季節がやってきたと喜んだ束の間、町中の雪は溶けてしまいました。
真っ白い稜線と出迎えてくれるような強風、数日分の衣食住が入った重たいザック、目もくらむラッセル、その先に見える巨大なピーク。そこに至るまでの苦行を何よりのご褒美として享受したいと切望する毎日ですが、もう少し時間がかかりそうです。早く雪がしっかり積もり、春まで長~く雪山を楽しませてもらいたいですね。
さて、大雪山国立公園では5年ぶりにパークボランティア(以下:PV)を募集し、今回なんと60名を越える応募がありました!たくさんのご応募を頂き、ありがとうございました。
私たちも想定外の人数で、募集定員の関係上、役員の皆さんと書類選考会議を行い、厳正なる審査の結果、36名を新たなに8期生としてお迎えすることになり、11月17日(土)に養成研修会を行いました。
研修会では、「大雪山国立公園の概要」、「PV制度の概要」、「大雪山の成り立ち」、「一般利用者対応」について学び、皆さんやる気に満ちた様子で熱心に受講されていました。
「一般利用者対応」では、NPO法人大雪山自然学校 小沼秀樹講師をお招きし、登山道外に出ている人を見かけたら?外国人への対応は?話しかけ方のコツなど、PVとして腕章をつけて山に行ったときに想定しうる具体例について実体験を交えてお話していただき、参考になりました。
現地では知識・経験豊かな先輩PVが優しく教えてくれるので、新規会員の皆さん、徐々に活動に慣れていってくださいね。
↑「一般利用者対応」のワークショップにて。和気あいあいとたくさんの意見が出ました。
また、2月2・3日の冬期研修会では、「PVのための自然解説マニュアル」を掘り下げて、今回できなかった大雪山の植物や外来種についての研修も行いますので、是非参加をお願いします。
グリーンシーズン―。尾根の途中で立ち止まると、心地よい風が火照った体を冷まし、すぐ近くの樹林の中から野鳥のさえずりが聞こえます。あぁ~なんて良い声だ・・・今年もあの景色を見に行きたい、お花たちに会いに行きたい・・・さぁもう一息がんばろう―。そういう場面や、行くたびに励まされる場所が皆さんにもあるでしょうし、それらを守りたい、守るために何かしたい、と新しくPVになられた36名の皆さん。
100年後、その先もずっと美しい大雪山であるために、楽しみながらPV活動を続けてくださいね。(私も志しは同じです!)
大雪山のパークボランティアは124名となりました。パワーアップした皆様のご活躍を期待しております!
2018年09月03日大雪山のパークボランティアを募集します。
大雪山国立公園 東川 渡邉 あゆみ
寒かった夏が終わり、あっという間に9月。山も秋付いてきました。
薄い色の青空とひんやりした空気、黄金色の穂、色づく実や葉。秋の山が大好きな私は、四季の中でも秋が一番空を見上げることが多くなります。
あぁ今年も冬がやってくる、夏を楽しませてくれてありがとう、来年もお世話になります、と哀愁漂う山に挨拶するのが秋山登山の習慣です。
不安定な今年の夏山シーズン、皆さんの記憶にとどまる大雪山はどんなものですか?
わたしのベスト・オブ・大雪山inサマー2018は7月後半の猛暑の中、ポン化雲で見た満開のチングルマ。ここまで大きな群落を見れたのははじめてかもしれません。地上に星屑が散りばめられているようでした。
さて、お知らせです。
5年ぶりに!!大雪山国立公園のパークボランティア(以下:PV)を募集します。
PVは、北海道地方環境事務所の登録を受け、5月~10月の期間中は登山道整備・外来種駆除・モニタリング・清掃活動・パトロール・自然解説など活動は多岐に渡ります。年間40~50回の活動があり、そのうち3回以上の活動に参加して頂くことが翌年の継続条件になります。
現在、活躍してくれているPVは88名。旭川、札幌、帯広、網走など、道内各地から参加してくれています。
わからないことは先輩PVが教えてくれるので、大雪山愛があれば特別な知識は必要ありません。
また、今年の春に完成した自然解説マニュアルを見ながら少しずつ覚えていきましょう。
詳細な募集要項などは下記をURLをご覧ください。
http://hokkaido.env.go.jp/pre_2018/post_83.html
この機会を逃さず、ご応募お待ちしております。
いよいよ、大雪山国立公園パークボランティアの山での活動が始動しました!
最初の活動は、毎年山開き前に行っている前期登山道整備。道迷いや登山道外への踏み込み防止のためのロープ張り、標識のペイントやゴミ拾い、残雪のカッティング等、6月8日(土)にカミホロカメットク山周辺、6月9日(日)に旭岳周辺で行いました。
昨年11月に36名の新人さんが加わったパークボランティア(以下、PV)。今回は二日間で、新人PV16名、先輩PV12名、総勢28名の心強い登山道整備となりました。
今回はいつもの作業の他に、鉄ピンの荷揚げ(1本、1.2kg×36本=合計43.2kg)・廃材の荷下げにもご協力いただきました。荷揚げももちろん大変ですが、これまで使ってた古いロープやコンクリート柵・木柵は荷揚げした鉄ピンよりもずっと重たく、「あとは下るだけ」と張り切って荷下げし始めたものの、時間が経つにつれて肩に食い込む重量感に泣きを見ることもあります・・・。
「この先の行程も長いので、無理しないでください!」と弱腰の私をよそに、前のめりで山男・山女のザックにどんどん括り付けられる廃材たち。元気な新人パワーを追い風に、先輩PVも貫禄の荷下ろし。
「同じ釜の飯を食う」ではないですが「同じ苦労をした仲間」として連帯感が生まれ、重たい荷物にクタクタになりながらも、お互い気遣ったり、冗談を言い合ったり、最後まで笑いが絶えないまま下山となりました。
なんと二日間で荷下げた廃材は90kg!!すごすぎます。
経験豊富な先輩PVがさりげなく火ばさみでゴミを拾ったり、チームワークよく順々にロープを張っていったり、力が弱い人はペイント作業や細かい作業専門となり・・・先輩PVがリードしてくださり、腕章を付けて「パークボランティア」として山に入る姿勢を新人PVに背中で教えてくれたようでした。こうやって伝統は引き継がれていくんですね~。
天気もあまり良くなく、ハードな作業行程でしたが、みなぎる熱意の皆さんと一緒に山で作業できたこと、とっても嬉しく、皆さんの活躍と勇ましい背中からパワーをもらった二日間でした。そして私もまだまだ鍛え方が足りない、と自分への起爆剤にもなりました。
あと3カ月!たった3カ月!?ひとときも見逃したくない山の瞬間。パークボランティアの皆さんと短い大雪山の夏を共有できること、楽しみにしています。
【お知らせ】
※ カミホロカメットク避難小屋のトイレ2基共、鍵が錆びて、内側から閉まらなくなっています。
※ 中岳温泉上部の登山道上に雪の吹きだまりがあり、非常に危険な状態となっています。雪が溶け、登山道が出る6月末頃までは旭岳~裾合平1周コースは控えた方がいいでしょう。