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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

パークボランティア活動_礼文島で花みっけ!

2023年07月27日
稚内 中村一貴
 こんにちは。
稚内自然保護官事務所の中村です。
 
皆さんは国立公園で活躍しているパークボランティアをご存じですか?
環境省では国立公園において、自然観察会等の解説活動や清掃活動、利用施設の簡単な維持修理などの各種活動に協力していただける方々をパークボランティアとして登録しています。私たちもパークボランティアと一緒に活動しています。


パークボランティア活動 浜勇知園地清掃活動の様子
 
今回は、礼文島で行ったパークボランティア活動「花みっけ」をご紹介します。
 
礼文島では貴重な高山植物を島内の低地から見ることができます。毎年同じように咲く植物も年によって花の数が減ったり、別の種類の植物に徐々に変わっていったりと刻々と変化しています。この変化を捉えるためにパークボランティアと一緒に「花みっけ」と称して、桃岩展望台のキンバイの谷付近の植物を記録しています。
 
初夏の礼文島は様々な種類の花が咲き誇っていました。
名前の通り虎の尾のような形をしたピンクの愛らしいエゾイブキトラノオが見頃を迎えており、涼しげな青紫色のチシマフウロや鮮やかな紫に黄色のおしべが特徴的なカラフトハナシノブなど魅力的な花がたくさん咲いていました。
 
  
エゾイブキトラノオ                  チシマフウロ                   カラフトハナシノブ

さらに、キンバイの谷に向かって進んで行くとレブンウスユキソウが咲いていました。雪のような白くて可愛らしい花で北海道の固有種になります。

 
 
レブンウスユキソウ
 
たくさんの花を見ているうちに調査箇所のキンバイの谷付近に到着し、どんな花が見られるか調査を始めました。
 
調査箇所ではエゾイブキトラノオのほかエゾカンゾウやエゾノコギリソウなどを確認することができ、ちょっとした場所の違いで植生が大きく変化していました。
今後どんな変化が見られるか楽しみです。
 
 
   エゾカンゾウ                エゾノコギリソウ
 
観察を終えて道を引き返しましたが、行きは霧が立ちこめてどこかミステリアスな雰囲気でしたが、帰りは晴れて礼文の綺麗な海を望むことができました。
 

エゾイブキトラノオと礼文の海

風向きや時間帯によって見られる景色が大きく変わるのも礼文島の魅力かなと感じました。
 
利尻礼文サロベツ国立公園では様々なパークボランティア活動を行っています。下記のアクティブレンジャー日記でも活動の一部を取り上げていますので是非、チェックしてみてください!

「サロベツアクティブレンジャーの春から初夏」  https://hokkaido.env.go.jp/blog/page_00247.html

また、ほかの国立公園でもパークボランティアが活躍していますので興味のある方はこちらも覗いてみてください!
 
支笏洞爺国立公園 「洞爺湖中島のアメリカオニアザミ防除を行いました」
https://hokkaido.env.go.jp/blog/page_00239.html
 
大雪山国立公園 「パークボランティアの活躍」
https://hokkaido.env.go.jp/blog/page_00236.html
 

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